電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ワラビとタケノコの季節

2007年05月15日 06時54分46秒 | 料理住居衣服
親戚から、ワラビと筍をいただきました。ワラビは、そのままゆでては苦くて食べられません。食べるには、まず「あく抜き」が必要です。アクというのは、植物細胞の中に含まれるシュウ酸などが主な成分だそうです。したがって、アルカリ性の水溶液で水に溶ける化合物の形にして、ワラビの中から周囲の液の中へ溶かし出してしまいます。

昔は、アルカリ性の物質が手に入りにくかったので、木灰を使ったのだとか。木灰の中には、アルカリ性の炭酸カリウムが数パーセント含まれますので、実は全く合理的な方法です。

では、現在はどんなふうにするのでしょうか。以下、わが家の老母のあく抜き法を内緒で公開!(実はわが家の備忘録)

まず、鍋にお湯を沸かします。沸騰したら、重曹を入れて、シュワーっとなりますので、火をとめて水洗いしたワラビにかけ、6時間以上つけておきます。この変化は、重曹(炭酸水素ナトリウム)が熱湯で分解して、よりアルカリ性の強い炭酸ナトリウムに変化し、これとシュウ酸が反応して水溶性のシュウ酸ナトリウムに変化し溶け出す、ということでしょうか。重曹の量が少ないとワラビは茶色に、多いと緑色になります。ちょっとピンぼけですが、ちょうどこんな感じ。水1リットルに対し、重曹が小さじ1ぱいくらいでしょうか。



なお、タケノコは先端部のやわらかいところを梅干し肉とからめていただくほか、米糠で気長に煮て、タケノコごはんにしたり、牛肉と糸こんにゃく等と一緒に煮物にします。これもおいしいものです。


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