電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

「エラート友の会」会員証を発見

2007年05月14日 06時03分49秒 | クラシック音楽
連休を機に、本棚や引出しを整理して、いろいろと昔のものを発見しています。今回は、「エラート友の会」の会員証です。

これは、1970年頃には日本コロムビアと契約していたフランスのレーベルであるエラートが、ある時期に契約が変更され、RVCから新譜が発売されるようになりました。このとき、「エラート友の会」という愛好者の会の会員募集が行われたものです。会員にはエラートの新譜情報が送付され、ミシェル・コルボの指揮で、バッハの「マタイ受難曲」やメンデルスゾーンの「エリア」などを購入したものでした。

会員証の有効期限は「昭和59年12月31日」となっています。また、「催し物その他で、当社より要求のあったときは、本証をご提示ください」とありますが、これは地方在住の者にはあまりご利益はなかったように思います。いずれにしろ、新譜情報の編集や郵送経費など、けっこうなコストをかけて、会員獲得を図っていたものだ、と感心します。

今ならば、WEBサイトで新譜情報を告知できますし、メールマガジン等で低廉なコストで同様なことが可能です。でも、いまどきそんなことをやっているレコード会社はあるのでしょうか。「のだめカンタービレ」などの流行で、クラシック音楽に興味を持った人が、興味を継続し関心を広げるような機会は工夫されているのかどうか、古い会員証を見て、思わず考え込んでしまいました。
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