評価 (3点/5点満点)
人手不足問題と呼応するように、数年前から急激に企業内でのコンフリクト(対立・葛藤)が増加してしています。
「コンフリクトマネジメント」は日本では馴染みのない概念ですが、意見や価値観の対立を構造的に捉えたり、その効果的解消法を組み立てたりするマネジメント手法です。
この本では、実際のコンフリクト事例が紹介されていますが、いずれのケースも異なるパラダイムや価値観を持つがゆえに職場で起こったコンフリクトであり、これからの時代、どの企業でも起こりうる事例ばかりです。
「オーナー社長vs.大企業OB」「ゆとり社員vs.バブル上司」「専門志向vs.上昇志向」「営業トップvs.経営層」「意識高い系部下vs.実直上司」「女性総合職vs.男性上司」
対立する双方には、それぞれ違ったものの捉え方があり、ほとんどの場合、どちらか一方が悪いという単純な構造にはありません。対立・葛藤する双方が相互理解を深め、協調的に問題を解決するほうがはるかに生産的だと思います。
人材が多様化する現在、想像以上に増えていく職場でのコンフリクト。それを脅威と捉えるのではなく、相互理解を進めるチャンスとして生かす土壌を育むべきですね。
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