厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2020年138冊目『大前研一 ポスト・コロナ時代の稼ぎ方』

2020-06-28 16:09:06 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

コロナによる試練のいまこそ、経営者は冷静になって国内外の高収益企業と呼ばれている企業の戦略やマネジメントについて理解を深め、今後の自社のビジネスをどうすべきかについてじっくり考えてみる。この本は、そういう趣旨で刊行されたものです。
 
大前さんのBBT(ビジネス・ブレークスルー大学)とプレジデント社によるエグゼクティブセミナーがもととなっており、コロナ前に触れている内容ですが、今回のコロナによる試練は、企業各社の生産性向上や高収益企業家、またサイバーシステムを思い切り取り込むよい転機になるでしょう。
 
毎日出社しなくても、また対面でのやりとりでなくても影響がない業務があることを多くの企業が知ったことで、日本企業の生産性向上や働き方改革が一気に進むかしれません。
 
もはや在宅勤務への対応は、企業にとっても、働く側にとっても、必須のインフラ、スキルになりました。また、間接業務を社外にクラウドソーシングで委託することも当たり前になると思います。
 
そして本書の大きな主張は、コスト削減ではなく、売上を増やすことで高収益企業を目指すべきという点です。
「価格を高く設定しても販売量を失わない商品やサービスを持つ」
そんな戦略に成功している企業の経営者が、多数登場します。
 
【my pick-up】

◎長時間労働とは何か(佐々木常夫)

1.プロ意識の欠如

限られた時間の中で結果を出すのがプロであって、だらだら夜中までやるのは、たとえそれで結果が出せたとしても、プロではありません。アマチュアです。

2.想像力の欠如

人に会ったり本を読んだりする時間もとれないので、自分を磨く機会も失われます。そういう誰でもちょっと考えればわかることがわからないから、平気で長時間労働を受け入れてしまうのです。

3.羞恥心の欠如

時間がかかるのは自分の生産性が低いからで、恥ずかしいことなのです。それなのに、そんなことはおくびにも出さずに会社に残業代を請求するのは、羞恥心が欠如しているからにほかなりません。

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2020年137冊目『勤勉な国の悲しい生産性』

2020-06-28 16:01:09 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、歴史を振り返り、日本の労働者の時間に対する意識、組織に対する意識、人間関係に対する意識、仕事に対する意識を、広範囲にわたる調査、研究、文献を参考にしながら考えます。
 
・「労働生産性」は統計数値の詐術
・賃上げと価格設定は経営者の肚一つ
・自分が労働者であることを忘れてしまう消費者
・「GDP後生大事」は時代遅れの経済学
・日本人は怠け者だった!
・空気を読む個人主義が蔓延する日本
・AIにヒトの仕事は奪えない
 
など、労働をめぐる「時間」と「組織」の通念を打破する1冊です。
 
いま、デジタル一辺倒の世の中で、人間が本来もっている力を信じることができなくなっているのかもしれません。
 
働き方改革において重要なことは、大多数の「普通の社員」の感情を喚起すること、会社の理念や目標に「感動」し、「共感」を抱いてもらうことです。
 
生産性が低いとよく言われる中で、日本人は今後いかに戦えばいいのか。日本の歴史・特性を理解しつつ、社員に夢を見させて士気を再生する経営論です。

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