仕事がヘタすぎるから、時間管理の達人になってみた 価格:¥ 1,470(税込) 発売日:2011-10 |
評価 (4点/5点満点)
本書は「時間と締め切り」にルーズすぎて、日常的にスケジュールが破綻していることに定評ある著者による、〝すごい下から目線〟の時間管理術本です。
著者の呉琢磨さんはフリーライターですが、「デキる人」による時間術マニュアルは扱っているレベルが高すぎてよくわからないため、徹底的に「デキない人」を基準として、真似しやすくシンプルであることを第一として、書かれています。
しかしこの本を侮ることなかれ・・・
・睡眠のペースを守ることは、時間管理を始めるときに考えておくべき重要な基準。
・「その仕事をいつ実行するか」が、日々の仕事を進めるうえで大切。
・一つひとつの作業に掛けられる時間を予測すること。
・タスクに含まれている作業を「細分化」していくこと。
・アポイントを取る段階で、自分の都合を先方に伝えておくこと。
・日頃からスキマ時間に片付けられそうな小さな雑用を自分なりに意識しておくこと。
など、時間管理における鉄則が見事に網羅されています。
これまで色々な時間管理本を読んでは挫折した人や、これから時間管理に挑戦してみようというチャレンジャーの人に、最適な1冊です。
ビジネス書の古典・名著に対する呉さんのレビューも、「ちょっと自分には難しい」とやや引き気味ながらも、本質を突いた見解もあり面白いです。
【my pick-up】
◎パソコンのデスクトップは10秒で整理する
①デスクトップに「デスクトップ整理」などの整理用フォルダを作る。
②そのフォルダの中に、「20110905_dt」のような当日の日付のフォルダを作る。
③デスクトップにあるファイルやフォルダを全部②のフォルダ内に放り込む。
すでに混乱しているデスクトップ上のファイルをいちいち分別して整理するのは、時間の無駄になることが多いです。
◎アイデアの質は問わずに、とにかく数を重視する
質より量を意識することで、偶然のひらめき頼みだったアイデア出し作業が、時間的にも作業的にも計算できるタスクに変わるはずです。
◎運動によって生活リズムが好循環する
個人的に、定期的に運動をすることの一番のメリットは、「1日24時間のリズムが整うこと」だと思います。
仕事帰りにジムで運動すると、疲れはてて帰宅後すぐ眠くなります。夜更かししてネットや読書に耽る体力は残っていないので、必然的に食事→入浴→ベッドへ直行という行動パターンになります。その分、翌朝は早く目が覚めるので、余裕をもって仕事の準備ができるし、午前中から集中力をもって仕事ができるという好循環が生まれるわけです。単純な理屈ですが、身体って素直だなあと感じます。