ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

長崎(8)~サント・ドミンゴ教会跡

2016年09月19日 07時53分20秒 | 長崎
長崎歴史博物館のすぐそばにサント・ドミンゴ教会跡があり無料(!)で見られる。
無料大好き人間、長崎歴史博物館見学でかなり疲れていたけど、ここも何としても見なければ。

ここは1階にサント・ドミンゴ教会跡や代官・末次平蔵屋敷跡などの発掘現場がそのまま保存されている。
(あいにく写真はうまく撮れてなかったのでなし)
サント・ドミンゴ教会は江戸時代の初めに建てられて、キリスト教禁止のために壊された。
いくつかあった教会の一つ。
その跡にキリスト教弾圧や密貿易などで悪名高い末次平蔵の屋敷があった。
そんな遺跡が混在している。

ところがこの遺跡、上は小学校。
何とも奇妙な遺跡だ。
実は小学校改築の時に遺跡が発見されて、保存のためにこんな構造になった。
同じ場所に復元するか、傍に資料館を作って発掘現場はそのまま保存するのがベストだけど、
このいびつな構造も仕方ないのかなぁ~とも思う。

ところが長崎滞在中、小島養生所の遺跡を埋め戻すことに決まったというニュースをテレビで見た。
「埋め戻す」とは体のいい言い訳で、予定通りここに小学校の体育館を作るというのだ。
この小島養生所(長崎医学伝習所)は江戸末期(1861年)に作られた日本最初の近代的洋式病院で医学校も併設されていた。
この医学校は寄宿舎などもあり後に長崎大学医学部につながっていく。

体育館なんかどこにでも作れる。
しかし遺跡は移すことはできないのだ。
ここに資料館を、さらには建物を復元することによって、新たに観光地が生まれる。
名所旧跡なんてあるものではなく作るものだ。
作ることによって観光地が生まれる。
これをつぶして小学校の体育館を作って、いったいどれほどの利益を生むことができるのか?
長崎には「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されている多くの遺産がある。
その一方でこのような貴重な遺跡をつぶそうとしているのだ。
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