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ぐうたら里山記

兵庫の西の端でただのほんと田舎暮らしをしています。ぐうたらです。のん兵衛です。

SPレコードコンサート

2013年02月11日 09時15分52秒 | 音楽の話
町の図書館にSPレコードコンサートを聴きに行った。
急に雨降り音を聞きたくなったから・・・
乾いたCDよりも湿ったレコードの音が大好きだ。

会場にはりっぱな蓄音機が2台。クレデンザとHMV-194という機械がおかれていた。
子供の頃はすでにLP時代が始まっていたけど、それでも家庭用の携帯用の小さなSPの蓄音機がある家も多かった。
LP時代のサファイヤやダイヤの針と違って、毎回鉄の針を取り替えて聞く、聞いてるうちにスピードが落ちてきてあわててハンドルをぐるぐるまわす。
そんな光景をまだ覚えている。
高校時代はよくレコードを聴いた。
CDと違ってレコードも針も聞くと磨り減ってくる。
それでよく聞かないと損だ!と言う気になって、真剣に聞いたものだ。
CDになってからは実にいい加減に聞いている。
それで題名もなかなか覚えられない。

ところでSPレコードコンサートの話。
意外に会場は人でいっぱいだった。
若い人はいなくて皆、それなりにそれなりの人。
普通のコンサートとは違う客層だった。

曲は映画音楽、ジャズ、シャンソン、タンゴ、クラシックにまたがり、誰でも知ってる有名なキ曲ばかりだった。
音は?
それが音量、音質・・・びっくりするくらいいい音が出ていた。
とりわけHMV-194がすばらしかった。
電気で動いているわけではない。
ハンドルをぐるぐるまわしてゼンマイでレコード盤をまわし、拡声器で音を大きくするだけの装置。
それなのにとっても大きな音が出るのにはびっくりした。

SPの復刻版をLPのステレオで聴くと、聞くに堪えない音が出る。
そんなイメージでSPレコードコンサートを聞き行ったのだけど、
SPレコードを蓄音機で再生するとぜんぜんちがって何の違和感も感じない。
雨降り音も気にならない。
往年の名演奏がよみがえってくる。
ダミアの暗い日曜日、ピアフのバラ色の人生、グレンミラーのムーンライト・セレナーデ、そして、巴里祭や第3の男やエデンの東・・・などの懐かしい映画音楽。
とりわけハイフェッツのバイオリン演奏のツゴイネルワイゼンが良かった。
ハイフェッツってたしか初めて聞いたと思うけど、すばらしい演奏だった。

というわけで、また行こう!!
今まで知らなかったけど今度でこのコンサート4回目らしい・・・

楽に寄す

2011年09月29日 12時19分34秒 | 音楽の話

シューベルトの「楽に寄す」
これを一生に一度でもいいから上手く歌ってみたい!と言うのが念願の夢。
でも上手に歌おうと思えば思うほどこの歌は遠ざかっていく。
でもとっても好きな歌だ。

シューベルトから音楽をとったら何にも残らない。
音楽だけの人生。
そのシューベルトが音楽への感謝を心をこめて作った曲。
この歌を歌うのはとっても難しい。
単純なメロディー。
単純なだけに歌う人の心が透けて見える。

普通のプロの歌手の歌を聴いてもたいていがっかりさせられる。
一番すきなのはやっぱりフイッシャー・ディスカウ。
きっとフイッシャー・ディスカウもこの曲がすきなのだろう。
昔レコードで何度も何度も聞いた。

よく車に乗ったときこの曲を大きい声で歌う。
そして時々窓が開いてることに気づいて、あっ、いかん!
今でも上手く歌えない。
でも楽しく歌えるようになった。
この曲は上手く歌う必要はない。
楽しく歌えればいいと思う。

しかし、「楽に寄す」というなんともこの居心地の悪い題、何とかならないものだろうか?

  楽(がく)の音(ね)──
 わがなやむとき
 心をおとずれては
 あたたかき愛を充(み)てつつ
 清らかなる境(さかい)に
 わが身をともないぬ

 妙(たえ)なる琴のひびきの
 さやかに鳴りわたれば
 この世にも天(あま)つ幸(さち)あり
 くすしきかな 楽の音
 とうとしや 楽の音


いったいこの大時代的な訳は何だろう!?
もちろんずいぶん昔の訳なので仕方ないのだけど、
もっと素直な訳ができないものだろうか。
もちろん他にも訳はあるけどどれもいまひとつ・・・
それなら自分で訳を!・・・と思わないでもないけど、
根がぐうたらなだけに一生かかってもできないだろう。