イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

山菜を採りに行く

2015年04月21日 | Weblog
今日はいよいよ生石山へ山菜採りだ。
食べて美味しいのはもちろんだが、高原を歩いてこれを見つけるというのが楽しいのだ。
長く続いた雨が止み、ふもとの景色は緑が濃い。僕がいつも食べている安物のラクトアイスではない超高級濃厚アイスクリーム抹茶味の色だ。



しかし、高原まで登ってみると霧にすっぽり覆われている。前回の田辺への釣行といい、僕の廻りは霧に覆われている。僕の人生も霧に覆われている・・・。



湿度が高く気温が低いというのは、山菜を採るのには最適の条件なのだと勝手に思いこんでいる。山菜もこんな環境なら自分が刈り取られたことがわからずにアクを出さないのではないのだろうかと思うのだ。

キャンプ場の前の駐車場に車を停めていざ、高原へ。
昭和10年、1935年生まれの母は今年も高原に降り立った。今年はどうしようかと思案をしていたが、「行くで。」というとやっぱり体がうずくようだ。ワカメ干しに使った竹の支柱を杖にしての参戦で足元はおぼつかなく、あと何年ここに来ることができるのだろうかと不安な気持ちもあるがそんな不安は先送りにして、今日は今日で楽しむのだ。



2年ぶりの山焼きで養分が豊富になったのか、去年より太くて立派なワラビが生えているようだ。





そこそこワラビを採ったので次の目的であるコシアブラの場所へ移動しようとしたら霧が深くて道がわからなくなった。こんなところに道がついていたかしらと不安に思いながら進むがやっぱり間違えている。こんなところで遭難したら恥ずかしいのでもとの道がわかるうちに引き返した。ちょうどそんなときに森に暮らすひまじんさんがお電話をくれた。「今どこですか?」ということで、「実は頂上付近だと思うのですが、道に迷ってしまったので引き返すところです・・。」と伝えると、大体わかるので合流しますとのこと。まもなく本当に霧の向こうから姿を現してくれた。
改めてワラビを採りながらコシアブラがある潅木の中に入っていったがまだ時期が早いのか、小さな芽しか出ていない。それに多分食べごろになっている先っちょの芽はすでに盗られてしまっているようだ。かろうじて2個だけ採集。



ひまじんさんの山荘の敷地のなかにもコシアブラがあるのでそれを採らせていただけるということで、もうひとつの目的であるヤマウドのポイントへ移動。
これを採るのは難しい。ひまじんさんご夫妻に見つけ方を教えていただくものの、お二人の探索能力の足元にも及ばない。
今日も、ここにありますよと教えていただいて掘らせてもらうばかりだ。



冬眠のカエルを掘り当てることができてもヤマウドは掘り当てることができない。



ご夫妻はどんどん芽を見つけてゆく。1回で食べきることができる量をはるかに超えているが、どうだ、美味そうだろう。と言わんばかりに土の中から少しだけ飛び出している芽をみるとどんどん採ってしまう。
際限がない。そんなこんなで今日は大収穫だ。

十分な山菜が採れたのでひまじんさんの山荘へお邪魔させていただいた。これも今日の楽しみだ。
山荘には薪ストーブが据えられていて、今日も中で火が踊っている。
薪ストーブというと、2時間ドラマかアウトドア雑誌のグラビアでしか見ることができないと思い込んでいるので本物を見ると感激してしまう。



ひまじんさん曰く、ストーブの前でウイスキーなんか飲んでいるとすごく気持ちがいいですよとのことだ。
男としてはあこがれるよな~。こんな生活・・・。
そして庭には巨大なタラノメの木が植わっている。
木が巨大なので芽も巨大だ。平地のコンペティターが山ほどいるところではこんなに大きくなることがない。



これもうらやましいよな~。食べたくなったら玄関を開けて10歩でタラノメが採れるのだから。
今年も僕達のために残しておいてくれたそうで、タラノメを頂戴し、コシアブラも採らせていただき、ミツバ、シイタケまでおみやげにいただいて帰路についた。
ありがとうございました。

夕飯は山菜三昧、
天ぷら、味噌和え、このほろ苦い味は体のなかの毒気が抜けていく気がする。
僕の心の霧も晴れてくれるだろうか・・・。
コメント (2)
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