鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

日本の外務省には007は1人もいない

2008-09-11 | Weblog
 北朝鮮の最高指導者、金正日総書記が重病に罹っている、との情報が飛び交っている。9日に平壌で行われた北朝鮮の建国60周年の閲兵式パレードに欠席したことが憶測を呼んでいるもので、超ワンマンで北朝鮮を指導してきただけに事態は重大。金総書記の病気説はこのところ、盛んに取り沙汰されてきたが、公式行事の欠席でそれが明らかとなったわけで、外務省は情報の入手に躍起となっている。しかし、日本は1人の007もいないようで、すべて韓国や米国からの情報に頼っている始末で、お粗末なこと限りない。
 金総書記の動静は8月14日を最後に途絶えていた。例年9月9日の北朝鮮の建国記念日には最高指導者に就任以来、ひな壇の中央に立って、手を振り、健在ぶりを示してきた。ところが、今年は最後まで姿を現わさなかったばかりでなく、例年に比べパレードの開始が夕方と遅く、ミサイル部隊もいなくて、しかも正規軍も参加していなかったという異常が目についた、という。金正日総書記は軍の最高地位にもついており、その軍が参加しないということは軍にクーデターなどの異変があったのではないか、との説も流れたが、どうやら重病説に傾いている。
 欧米メディアは一斉に「脳卒中や心臓病で突然倒れた可能性がある」と報じた。お隣の韓国政府は緊急安保関係閣僚会議を開き、金総書記が「脳管疾患による発作」から回復中であり、現在は深刻な状況ではない、との報告があった。金総書記は外国医師団の手術を受け、病状は外出はできないものの意識はあり、「回復可能、コントロール可能」で言語障害もない、という。これらはすべて伝聞情報で、当然のことながら、北朝鮮の当局者は重病説を否定している。
 しかし、金総書記の影武者は4人くらいいると伝えられているのになぜ閲兵式に影武者が起用されなかったのか、と疑問が生じる。金総書記が意識不明で指示できなかったか、できたとしてもそれを阻む勢力が止めたか、のどちらかである。ということは金総書記の身の上に指揮権を発動できないことが起きた、としか考えられない。遅かれ、早かれ、北朝鮮は政権交代ということになっていうことだろう。
 それにしても日本の外務省の北朝鮮に関する情報収集はお粗末で、こんなことでは日朝交渉どころか、肝心に拉致問題も飛んでしまうことだろう。異変がってから丸1日経ってから、海外からの情報で知る始末で、自ら情報をキャッチしたところがまるで見えない。まさに外務省には007どころか、省そのものの存在意義すら感じられない。外務大臣もさることながら自民党の政府首脳は一体何をしているのだろうか。主の首相がレイムダック状態にあるのは仕方ないとしても総裁選で他のことが全く耳にも入らないのだろうか。もともと外交不在の政治家が多いのだが、こんな輩に日本の舵取りを任している国民もどうしようもない、ということになる。
 金総書記の重病以前に相変わらずのノラリクラリの北朝鮮の態度にいつまで付き合っているのだろうか。もっと早くに経済制裁をもっと強力にして、経済的に北朝鮮が立ち行かなくなるような措置をとるべきだった、と思うが、もう遅いだろう。
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