鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

政局の混迷が新聞業界にも波及か

2008-09-23 | Weblog
 22日の自民党総裁選は大方の予想通り麻生太郎幹事長が圧勝した。地方の票の95%を獲得したことが大きく、来月にも行われる総選挙の顔として支持を集めた。ただ、議員票では予想を下回る56.5%を集めたに過ぎず、支持基盤は必ずしも磐石とは言えず、今後の手腕に期待がかかっている。ともあれ、5人もの候補者が立った自民党総裁選は茶番劇であったことが判明したわけで、山積する政治課題への早急な対応が望まれる。
22日午後、東京・永田町の自民党本部で開かれた自民党総裁選の開票結果は麻生幹事長が351票(うち地方票134票)、与謝野馨経済財政担当相66票(同2票)、小池百合子元防衛相46票(同0票)、石原伸晃元政調会長37票(同1票)、石破茂前防衛相25票(同4票)となった。事前の予想とは3位の小池百合子と4位の石原伸晃が入れ替わったくらいで、ほぼ予想通りの得票結果であった。与謝野と石原の地方票各2、1票は東京都の、石破の4票は地元の鳥取県の票が入ったと思われるが、逆に小池が1票の地方票も入らなかったのは出身地の兵庫でも嫌われたことを証明しており、小池の政治生命に微妙な影を投げ掛けることになりそう。
それを意識してか、戦前には「入閣要請が来ても断る」と意気軒高だったのが、総裁選が終わった途端に「これから」と言葉を濁し、微妙な心の揺れを示していた。総裁選を終えて、新総裁に選ばれた麻生氏を囲んで他の4人の候補者と福田首相が壇上に並んだ際に、小池だけが妙に遠慮していたのが目立っていた。
麻生新総裁は選出された後の挨拶で、一緒に戦った4人の候補者とはもうわだかまりはないことを強調した後で、いま戦うべき相手は民主党である、と宣言した。そして、祖父、吉田茂が生誕してこの日で丁度満130年を迎えることをさりげなく触れて、自らがこの壇上に立っていることを天命と語った。
22日夕、クラス会で名古屋駅に降りたったら、改札を出たところで新聞の号外が配られていた。手に取ってみると、「麻生新総裁誕生」を伝えるもので、読売新聞のものだった。名古屋は中日新聞が本拠を構えているうえ、駅前にはかつて毎日新聞の名古屋本社があり、毎日新聞の牙城であるはずなのに、そのいずれでもないライバルの読売新聞が号外を配っていたのが意外だった。混迷を深める政局の影響で、新聞業界も異変が起きているのかも知れない。
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