吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2013年10月3日/〈日記〉529・〈倉敷・町歩き〉4:港町・玉島の町歩き

2013-10-03 04:29:35 | 日記

写真①:2階に虫籠窓のある町家

      =岡山県倉敷市玉島西町で、2013年9月21日午前9時25分撮影

 〈倉敷・町歩きスポット〉4

 :港町・玉島の町歩き

  9月20日夜は、倉敷市内のホテルに宿泊。翌21日朝、「第36回全町ゼミ倉敷大会」全体会会場の市芸文館前から貸切バスに乗り、第4分科会に出席するため、同市玉島へ向かいました。玉島は、かつて北前船の寄港地で備中地方の拠点として栄えた瀬戸内海屈指の港町です。江戸時代に備中松山藩主の水谷氏が新田を開発、港を開いたことから高瀬舟の発着場としてにぎわいました。

  バスは、約20分で玉島中央公園に到着。ここから玉島観光ガイド協会のボランティアガイドの案内で町歩きです。公園そばを流れる里見川に架かる「大正橋」を渡ると、西町に入ります。2階に虫籠窓のある町家=写真①=が、建ち並んでいます。

  次に、仲買人が蔵を構えた通りの「仲買町」へ。この通りにある「白神紙商店」=写真②=は、江戸時代から「むろや」の屋号で商いをしてきた老舗紙問屋です。ご当主の案内で、商品の紙類を保管している蔵の中も見せてもらえました=写真③=。

写真②:江戸時代から営業の老舗・「白神紙商店」、写真③:蔵の中に保管されている商品の紙類

     =倉敷市玉島仲買町で撮影

  「白神紙商店」前にあるレトロな造り酒屋・「菊池酒造」=写真④=は、明治11年に創業。酒造王国として知られる備中玉島の伝統を継ぐ名門の酒蔵で、社長杜氏の菊池東(きくち・とう)氏が、〝伝統を育み、未来に伝えるこだわりの美酒づくり〟をモットーに、モーツアルトの音楽が流れる蔵の中で醸す清酒「燦然」は、全国新酒鑑評会で平成24,25年連続で金賞を受賞しています。

写真④:レトロな造り酒屋・「菊池酒造」

     =倉敷市玉島仲買町で撮影

 備中杜氏の酒造りなどについて観光客に説明する蔵=写真⑤=の中には、池田勇人元首相が揮毫した「酒造王国」の書=写真⑥=も掲げられています。

写真⑤:観光客への説明場所の蔵、写真⑥池田勇人元首相が揮毫した書

     =「菊池酒造」で撮影

 「菊池酒造」近くにある「玉島味噌醤油」=写真⑦=は、江戸時代から伝統の仕込み技法で味噌、醤油を醸造している老舗。ご当主が醤油の作り方を説明している最中に、味噌を買いに来店した常連客の主婦に応対する場面もありました。このほか、「仲買町」には畳屋、鍛冶屋など伝統的なものづくりを営む職人さんの家も残っているのが、羨ましく思えました。

写真⑦:江戸時代から味噌、醤油を醸造している老舗「玉島味噌醤油」

     =倉敷市玉島仲買町で撮影

 かつて問屋街として栄えた倉敷市玉島新町には、廻船問屋・旧「大国屋(おおくにや)」の二階建て町家が建っています=写真⑧=。江戸時代中期の1800年ごろの建物で、幕末の漢学者・川田甕江(かわた・おおこう)の生家でもあります。

写真⑧:廻船問屋・・旧「大国屋」

     =倉敷市玉島新町で撮影

  倉敷市玉島中央町にある「豊島屋(てしまや)」=写真⑨=は、ソースや酢、だし、昆布醤油など調味料の製造販売店。かつお節、昆布、みりん、醤油のうま味を生かした「料亭だし」が、寄せ鍋、おでん用に人気で、ネットショッピングでも販売しているという。

 

写真⑨:だし、酢、昆布醤油などを販売している「豊島屋」

     =倉敷市玉島中央町1丁目で撮影

  玉島町歩きのボランティアガイドさんは、案内コースの要所で簡明に説明、各商店訪問後はご当主自らが店の歴史や営業の苦心談を話されるので、大変面白く、感心しました。玉島商工会議所では、ものづくりのまち玉島の「産業観光」ツアーを始め、人気を呼んでいるといい、津屋崎千軒の観光ガイドにも参考になります。

 

 

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