吉村青春ブログ『津屋崎センゲン』

“A Quaint Town(古風な趣のある町)・ Tsuyazaki-sengen”の良かとこ情報を発信します。

2006年8月18日〈津屋崎の野鳥〉003:カササギ

2006-08-18 14:08:39 | 福津市津屋崎の野鳥
●写真はカササギ(カラス科)の群れ


 カチカチ、カチカチ……。8月16日午後5時15分、福津市の「新堤池」北岸で探鳥を楽しんでいると、電柱の上でカササギ6羽が群れているのに気づきました。強い風にあおられてヒラヒラと舞う個体や、素早く電線に止まって休憩する個体も。巣立ちを終えたファミリーでしょうか。

 今年は3月4日午前6時40分、福津市的岡の道路わきの電柱では、カササギの夫婦が早くも巣作りを始めていました。路傍の畑に氷が張り、まだ朝の冷え込みがきつい季節でした。

 カササギはハトより大きく、全長44㌢。尾羽が長いのが特徴で、光沢のある緑色味がかった黒白模様の体が美しい。九州北部の有明海周辺の佐賀平野を中心に、長崎、福岡、熊本の集落付近の農耕地など同じ地域に一年中棲む留鳥です。カチカチ、カチカチとよく通る声で鳴き、福岡、佐賀両県での通称はカチガラスです。1965年(昭和40年)、佐賀県の鳥に選定され、同県の一部地域は「カササギ生息地」として国の天然記念物に指定されています。

 『日本書紀』には、推古6年の夏4月、難波吉士磐金(なにわのきしいわかね)が新羅から帰って、鵲2羽を天皇に献上し、これを難波杜(なにわのもり)で放し飼いにされたところ、木の枝に巣を作り、ひなをかえしたとの記録もあります。16~17世紀に朝鮮半島から移入されたとする説や、豊臣秀吉の朝鮮出兵の折、持ち帰ったとの一説もあり、はっきりした理由はわかりません。私は以前、佐賀県の吉野ヶ里遺跡でカササギが飛ぶのを見て、思いました。カササギも、弥生時代に朝鮮半島からの渡来人とともに日本列島に移り住み、生息地を広げたのではないか――。
コメント
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