北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

お金のことも、勉強しないといけない時代なんだな

2017-01-03 23:46:46 | Weblog

 正月三箇日も今日でおしまい。

 東京の次女は朝早い飛行機で東京へと帰ってゆきました。JRがちゃんと動いて飛行機がちゃんと飛ぶことがこんなに心配になるなんて昔は思いませんでした。

 不安定な高性能よりも、普通の性能で安定していることの方を多くの人が選ぶに違いありません。

 
 先日会った知人と、四方山話をするうちに確定拠出年金の話題になりました。

 確定拠出年金について全体を説明しようとすると、それこそ長々とかかるのですが、要は、自分の収入から個人責任の年金に入りませんか、と言う話。

 国が運用して安定的な配当を国民に与えるのは当然なのですが、一方ではせっかくの個人の資産が大した運用もされずに銀行や郵便局の口座に放置され、あるいはタンス預金で死に金になっていることで、経済が活性化しないという側面が指摘されています。

 そこで、個人責任の年金と言う名目で、①掛け金を所得から控除したり、②運用収益が非課税になり、③受け取り時にも退職所得控除が適用される、という風に、税金面での優遇制度をぶらさげてお金を世に出してもらおうという制度、それが「確定拠出年金」というわけです。

 六十歳までの支払いという事で、もう私などにはほとんど関係のないものですが、個人の資産運用リテラシーを向上させるには良いのかな、と思っていたのです。

 それを知人に尋ねてみたところ、彼は「僕はおすすめしないね」と一刀両断。

「どうして?」
「確かに低い運用の公的年金に嫌気がさして、もっと配当を受け取りたいと思う人は多いのだろうけれど、運用が結局自分自身の個人責任ということになれば、下がるリスクをどこまで覚悟しているのか、という話さ」

「そこはまさに、リスクを取って高収益を得るという判断だろうね」
「そこまでリテラシーが高いんだったら、もっと別に確度の高い運用だってあるだろう。手元の百万円の資金を増やそうとして、逆に90万円になるかもしれないリスクを取れるかね。それなら百万円のままでいてくれればよかった、ということになるだろう。
 国民の多くに税制の飴を見せてリスクを取らせようという制度だから、覚悟をもって始める人を否定するものではないけれど、気楽に始めようという若者がいたら、『もっとじっくり考えた方が良いよ』ということにしているよ」


 金融資産に関する理解力や冒険をする力って、学校教育ではまず教えてくれない分野なので、一人一人がちゃんとメリットとデメリットを勉強をしなくてはなりません。

 軽い儲け話に騙されたという話を聞くたびに、(そういうところにつけこまれる余地が世間にはまだまだたくさんあるんだなあ)と思うところです。

 世の中、何でも勉強。何事にも死ぬまで生涯学習を続けたいものです。

 

コメント
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