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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

地ビールが廃れた理由の考察

2010-10-16 23:52:42 | Weblog
 昨日参加した釧路の地ビールを飲む会。地ビールなどという面白い素材にどうして市民が関心を持たなくなったかという理由についての考察。

 考えられる理由は以下の通りで、
 ①いつどこでどうやって飲めるのか情報が埋没している、
 ②月に一度の会に事前予約で行くのは面倒くさい、
 ③酒はふらっと自由に飲みたいし、知り合いがいるといやだ
 ④釧路地ビールにはもう飽きた
 ⑤値段が高い

 このなかでも、④の「飽きる」というのがまちづくりにあっては一番の大敵。いかに良いものでも同じ刺激が続くと麻痺してしまって、行きたい、参加したいという気持ちにならなくなってしまいます。

 これを『モチベーション(=動機づけ)』と言いますが、何かの活動をするときには参加者のモチベーションをどう高めるかが一番の課題。

 自動車や電化製品が頻繁にモデルチェンジをするのは新しい性能を加えるためでもありますが、消費者が飽きる気持ちを変えさせるためでもあります。

 地ビールも、いかにマンネリに陥らずに変化し続けられるかがポイントになるのでしょう。話題性、デザイン、ブランド化などできることはまだまだあるはずですし、暴れまわりながら走り続けることができるでしょうか。

 常なる新陳代謝こそが生き延びる鍵なんじゃないかな。

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釧路の地ビールを飲む会

2010-10-16 22:52:40 | Weblog
「『釧路の地ビールを飲む会』というのがあるんですけど来ませんか?」と知人が誘ってくれたので参加してきました。

「誘われたら断らない」という掛川で培った『なだれ込み精神』はまだ衰えていない。新しい街へ赴任した時は、とにかく知らなかったことを知っていることにする精神作業に一番エネルギーを費やさなくてはなりません。

 それには知らない場所で知らない人に会って、知らない体験ができる瞬間を捕まえなくてはならないのですが、まさにこれこそが生涯学習の実践でもあるわけ。


                【楽しくワイワイと】


 釧路の地ビールはブームの最盛期には港町ビールとして大いに盛り上がったものの、単価が高いということとブームが去ってしまったことで消費が減ってゆきました。そのためビールの醸造施設も稼働してはいるものの、今では他の地域の資本支援で、そこの地ビールを下請けで作っている状態なんだとか。

 わずかに瓶詰されたものがMOOなどでも売られてはいるものの、出来立てを生で飲もうと思うと、この会に参加して飲むくらいしか日常的な機会はないというのは寂しいところ。

 会場は旧港町ビールの二階のホールで、釧路川越しにライトアップされたMOOが見えてなかなか幻想的。会では三千円で二種類の地ビールが飲み放題に加えて、料理は地元産の食材で刺身やら山のような蒸し牡蠣、煮物にシシャモの甘酢漬けなど多彩でしかもお腹いっぱいになるほどの量。


               【今日のメニュー】



               【地元の食材がふんだんに使われています】



               【こ、こんなに牡蠣が…】

 まちなかのチェーン居酒屋で飲むよりはよほど充実した時が過ごせるのに、今夜集まった人たちの数は37人。

 30人集まれば収支は合うとのことで、それは良かったのですが、好きものの会にしておくには地ビールがあるというのは実に惜しい素材です。

 地元の酒がある自治体なんてそれはそれで珍しいことですし、地域のオリジナルな素材はやはり地域に価値をもたらすものなのに、地元の人たちがそれに麻痺して飽きてしまうということが多いもの。

 そんなときこそ「ヨソ者」の目を活かすのが良いわけで、なるほどこういうところに素材があったか、と改めて知った次第。


               【ビールはセルフで飲み放題】



    ※     ※     ※     ※     ※

 地元出身の名サックスプレイヤーの演奏もあって、ひととおり楽しい時間を過ごしたところで挨拶をさせていただけたので、つい一言。

「人生の師匠からは、『あんたはあちこち知らない土地へ行くだろうから、そこでは精神の三分の一くらいはそこで何が起きているかをルポルタージュとして書くくらいの気持ちで現場を見るようにしなさい』と言われました。だから誘われたら断らない精神を貫いて今日もこちらへ来れました。地域の味という文化資産を大事にして、今は細々でもやがてまた世に出す日まで頑張りましょう」

 今度街で会ったら「ほら、地ビールの会にいたんだよ」と声をかけてもらえると嬉しいですね。

 月に一度の地ビールを飲む会。マンネリにしないための工夫も大切ですし、新しい会員の獲得も大事かも。


 こうやって少しずつ知人や友人を増やす旅の途中です。



               【ガラス越しのMOO 少し霧が出て幻想的】
コメント (2)
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