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北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

信頼を毀損する罪

2010-10-04 23:23:13 | Weblog
 ある会社のクレジットカードを申し込んだのですがあいにく不在で受け取れませんでした。

 電話で再配達の手続きをする際に「職場なら普段いるのですが」と伝えたけれど、「申し訳ありません。送り先でしか受け取っていただけない書類になっているんです」とのこと。

 何度かやりとりをして夜早めに帰ってこられた今夜、やっと自宅に届けてもらえました。

 玄関のチャイムが鳴ったのでハンコを持って玄関へ出たところ、本人確認をされた上に、「何か証明になるものはあるでしょうか、免許証とか…」とのお訊ね。

 じゃあこれで、と写真入りの住基カードを出したところ、「えっと…、すみません、ご本人様が確認できる書類はこの後ろに書いてある五種類なんです…」とすまなそうな顔。

 受け取った書類の裏には「公的証明書によりご本人様を確認させていただきます。※公的証明書はイカの5種類となります。運転免許証、健康保険証、年金手帳、パスポート、外国人登録証」と書かれていて、住基カードでは証明にならないのでした。





 (同じパスケースに入っていたのは知っていたのですが)運転免許証を差し出すと、番号を手持ちの機械に入力し、さらに「生年月日を教えていただけますか」と訊ねてきます。

「19××年、△月○日です」と答えると、それをまた手持ちの機会に入力。「これで合致すればお届け完了です…」

 数秒でネットのデータと照合はできたようで、ピーという音で確認作業は完了。やっとのことで受領書が出てきて、それに印鑑を押して受け取り完了。

 身元を偽る詐欺やビジネスが横行しているからなのでしょうが、本人確認にこんなに手間をかけるようになったのか、と少々驚きました。


    ※     ※     ※     ※     ※

 
 犯罪にもいろいろな種類や程度がありますが、罰を下すべき罪に「社会の信頼と紐帯を毀損する罪」というのが加わらないかな、と思います。

 物を盗むのは罪だけれど、その際に人を信じる気持ちを踏みにじって盗みを働いた場合は罪一等、いや罪二等も三等も増やすというのはどうでしょう。

 社会の信頼を失わせる犯罪行為は世間が互いに疑心暗鬼を生み、ボディブローのように社会を脆弱にします。

 もちろん個人単位でのリスク管理と防御という社会で生きるためのスキルは育てつつ、善き社会に対する犯罪に対して我々はもっと怒るべきなのではないか。それは厳罰をもって購うべき、社会に対する背信行為だという認識をもっと高めてもよいのではないでしょうか。

 尤も、社会の善性に期待するなんて「騙される方が悪い」という価値観を持つ他の国から見ると甘ちゃんで仕方がないのかも。

 グローバルな中に生きるというのは、自分の国や社会の良さを低い基準に合わせることなのかもしれませんね。

 そしてそれが分かってくるのが大人ということなのかも。  


コメント
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