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●じじごろう日記。・・ 「荒川アンダーザブリッジ」

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じじごろう: 東京の荒川という大きな川の河川敷に、ワシたちの仲間が居るらしいぞ。ワシたちは、ちーとも有名にならんのに、そこに居る連中はえらい有名になっとるらしい。全国区で大有名らしいぞ。

ハチくん: 「荒川」って、もしかして、「荒川アンダーザブリッジ」のこと? だとしたら、もう随分前から雑誌でやってた漫画だよ。

じじごろう: おう、それじゃ。「荒川アンダーザブリッジ」。“Under The Bridge” とは「橋の下」のことじゃろ。つまり橋の下の乞食のことじゃな。昔は随分いっぱい居ったが、最近は見掛けんのう、と思っとったら、何と首都東京の荒川なんてビッグネームな川の河川敷に、昔ながらの河原乞食が暮らしておったとはのう。

ハチくん: う~ん、ちょっと違うかも知んない。

じじごろう: 何でじゃ? 河原乞食じゃろうが。ワシらは公園とか空き地とかの土管で暮らしておるが、キヤツらは河川敷で暮らす乞食、“河原乞食”じゃ。

ハチくん: 乞食っていうのと、また違うんだよね。ホームレスに近いような‥。でもホームレスともニュアンスが違う。自由に生きている人たちだし。まあ、不法占拠は不法占拠なんだろうけど。

じじごろう: 自由に生きとる、といえばワシもそうじゃぞ。

ハチくん: まあ、そうだけど‥。何ていうのかな。けっこう広域な河川敷で誰に管理されることもなく、自由に生活している人々。でも、村長が居るし、共同体を作っているんだよ。まあ、昔のアメリカでいえばヒッピー村みたいな‥。

じじごろう: 村長なんて居るのか?

ハチくん: うん。河童の村長。

じじごろう: 何? 河童の村か?

ハチくん: いや、河童の村じゃなくて、いろんな変わった人々が勝手に棲み付いて、一つの村を作っているんだよ。ニノって、「私は金星人だ」と名のる金髪の美女がすごく泳ぎが達者で、バンバン川魚を獲って来て、それをみんなで食べて暮らしてるんだよ。共同体だから、洗濯なんかもみんなで手分けしてやってるんだよ。

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じじごろう: 何っ? 金髪美女じゃと!

ハチくん: も~う、嫌になっちゃうね。綺麗な女の人の語句には、すぐに反応するんだから。いや、いろんな人が居るの! 例えば、元ロックミュージシャンで、ギターの腕前が確かな『星』だとか。『シスター』は元傭兵で、拳銃他いろいろと武器を持ってるし、村長の『河童』は、河童の全身着ぐるみをいつでも着ている、自称620歳のオッサンだ。あと、いろんな変り種人間がいっぱい居て、河川敷の広域で生活してるんだよ。  

じじごろう: 誰も働いてないのか? 生活費はどうしてるんじゃ。その、ニノさんとかいう、金髪美人が獲る魚だけを食べて暮らしておる訳じゃあるまい。

ハチくん: “金髪美女”にバンバン反応するね。他にも、河川敷で畑を作り野菜を育てている少女、『P子』が居たり、家畜を飼育している『マリア』という美女は、みんなの食べる卵や乳製品を供給している。 

じじごろう: 何? 少女と美女じゃと!? おう、それはちょっと覗いてみたいのう。いや、行ってみたいわ、暮らしてみたい。

ハチくん: 全く、すぐに“女性”語句に反応するんだから! でも駄目だよ。河童の村長が居るし、じじごろうさんなんて入れてくれないよ。

じじごろう: そうかのう。そんなに美人のオナゴや少女が居るんなら、一緒に仲良く楽しく暮らしたいのう。 

ハチくん: 自給自足の共同体。現代のユートピアみたいな世界だよ。税金もないし面倒くさい義務や役目もないしね。ただし、現実的には、河川敷ってだいたい、国とか都道府県とか地方自治体とかのものでしょ。そういうお役所の管理下のものだし、先ず、居住区域としては危険だから絶対に許さないだろうし、日本のどんな田舎行こうと、居住地域として都道府県とか市町村が許可して貸し与えてるとこなんてあり得ないよ。河川敷の公園とか、ゴルフ練習場とかあるいは自動車教習所とかは存在するけどね。だから「荒川アンダーザブリッジ」の人たち、あれは違法住民で不法占拠なんだ。

じじごろう: おまえは固いことを言うのう。しかし、まあ、そんなにお役所様がうるさいんなら、乞食も生き辛い世の中になったわい。昔は河原乞食なんぞ、あっちもこっちもウヨウヨ居ったぞい。

ハチくん: う~ん、平安時代とか江戸時代とか、終戦後とかとは時代が違うからねえ。実際に河川敷を不法占拠なんかしたら、先ず役所の人が来て「立ち退き要求」して、それで出て行かなかったら実力行使で警察がやって来るよ。抵抗すれば警察機動隊が出て来る。今の時代、現実にはあり得ない世界だよ。派手にじゃなくて、そおーっと秘かに秘かに地味に暮らしていれば、ひょっとして役所も見て見ぬ振りもしてくれることも、まあ、ないこともないのかも知れないけど、「荒川アンダーザブリッジ」の河川敷住民はそりゃあもう、おおっぴらに派手に生活しているしねえ。時々、イベントごともやるし。川魚もバンバン獲るは、河川敷に畑を耕して野菜を作るは、挙句は家畜まで飼ってたんじゃ、先ず絶対にお役所が黙ってはいないよ。

じじごろう: そうか。残念じゃな。貧乏人には生き難い時代じゃということじゃな。そうじゃ、今日はジャックを見ないな。居らんのか?

ジャック: ここに居るぜ。今、「荒川アンダーザブリッジ」のDVDを見てたんだ。とっても面白かったぜ。

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ハチくん: ああ、ジャック、居たんだ。ねえ、「荒川アンダーザブリッジ」のDVDって、どっちを見てたの? アニメ、それとも実写?

じじごろう: 何じゃ、乞食野良犬のブンザイで、DVD鑑賞なぞと。ジャック、セレブな生活を送っておるではないか。

ジャック: うるせえな、原始人爺ィはよ。俺は映画とかのDVD見るのが好きで、趣味なんだよ。爺ィは街に降りて、ゴミ箱でも漁ってろよ。それか、エロ原始人爺ィなんだから、街行く若いネエチャンでも見物に行ってりゃいいだろ。

じじごろう: 何じゃとっ! この腐れ野良犬が。ワシを何と心得とるのか。この身体がでかいだけの馬鹿犬が。何がDVD鑑賞じゃ。だいたいおかしいじゃろう、今日の食べ物にもありつけるかどうかの瀬戸際乞食野良犬が、土管でDVD見てるなぞと。

ジャック: 何だと、このジャワ原人の出来損ないがっ! 爺ィはいったいいつまで生きりゃ気が済むんだ。早くミイラにでもなって、博物館に入って、お仲間のネアンデルタール人の標本の隣に並べよ!

じじごろう: おまえは何ちゅうことを言いさらすのじゃ。うすのろ馬鹿犬だとばかり思っとったが、ただの馬鹿野良犬ではないな。腐れ脳味噌のコンコンチキ野良犬じゃな!

ジャック: 何をーっ! やるのか?爺ィ。

ハチくん: まあまあまあ。そんな喧嘩はしないで、二人とも仲良くやってよ、もう‥。 喧嘩することじゃないでしょ。「荒川アンダーザブリッジ」の話なんだから。

じじごろう: おうよ。現代版河原乞食の話じゃ。

ジャック: じじごろうのバ~カ。コミックの話だよ。コミックがアニメ化して実写ドラマ化して、劇場映画化したんだよ。いわゆるメディアミックス。

じじごろう: 何、映画じゃと? では、金髪美女のニノさんは誰か美しい女優が演じるのか?

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ハチくん: ああ。桐谷美玲さんだよ。他にも、元モーニング娘。の安倍なつみさんとかナイスバディー美人タレントの片瀬那奈さんとか出ているよ。それから、ワカパイグラビアで一世を風靡した井上和香さんもね。

じじごろう: おうっ!! 何ちゅうキャストじゃ。知っておるぞい。桐谷美玲ちゃんは、今売り出し中の可愛い美人女優じゃの。TVドラマでもCMでも引っ張りダコじゃ。ワカパイも懐かしいのう。片瀬那奈も、あれは良いオナゴじゃ。嬉しくてヨダレが止まらんのう。

ジャック: 全く、スケベの権化の超エロ爺ィだな。

ハチくん: じじごろうさん、美人女優たちのキャストもいいけど、物語がシュールでぶっ飛んでて、面白いんだよ。元々、ギャグ漫画だしね。ギャグ漫画の実写映像化だし。

じじごろう: それは楽しみじゃな。

ハチくん: 原作の漫画本も面白いしね。スクエアエニックス社のヤングガンガンという青年コミック誌に2004年からの長期連載中の大人気漫画で、現在は訳あって雑誌連載は休載中だけど、コミックス単行本は現在12巻までベストセラー発売中。

ジャック: TVでやった、アニメも実写ドラマもDVDやブルーレイになって鋭意発売中。

ハチくん: 劇場映画「荒川アンダーザブリッジ」は2012年2月4日から公開で、TVドラマとほとんど同じキャストで、これもメッチャ面白いよ! ドラマと違って長編展開だし。

じじごろう: う~ん、興味沸いた。先ず、コミックス既刊12冊から読んで行くかのう。

荒川アンダーザブリッジVISUAL FAN BOOK [単行本]

 

荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ VOL.1(通常版) [Blu-ray]

 

荒川アンダー ザ ブリッジ Blu-ray BOX

 

◆ロボット三等平兵(上巻)

 

ハチくん: じじごろうさん、何で、「ロボット三等兵」なんて昔々のコミックが入ってんだよ?

じじごろう: まあ、そう言うな。ワシの昔懐かしい思い出じゃよ。

ハチくん: 古っ! メチャ古っ。

荒川アンダー ザ ブリッジ(12) (ヤングガンガンコミックス) [コミック]

 

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