くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「空想科学読本6」柳田理科雄

2010-04-02 05:21:06 | 自然科学
「空想科学読本6」に「枕草子」! 驚きました。そして、この質問内容も驚きです。
「藤原正光という人は蚊のまつげの落ちる音が聞こえる、という話が出てきます。どれほど耳がいいのでしょうか?」
質問者は兵庫県の高校の先生。すごいなー。中学校の「枕」は第一段しか出てこないから(資料を使って何本かものづくしを読みますけどね)、こんなエピソードは知りませんでしたよ。
それに対して柳田さんは、帰ってきたウルトラマンと比較して検証している。へー。この正光さん、平安京の内緒話はことごとく耳に入るらしいね。すごい聴力。
また、正光さんの親戚にあたるは、兄弟での勢力争いで怒りのあまり拳を握りしめたら、指が掌を貫通するほどめりこんだというエピソードが「大鏡」にあるそう。ほほぉ。それもすごいな。
「空想科学」なのに、古文が出てくるのがユニークな感じです。
今回はこのほかにコブクロの「蒼く優しく」とか一反木綿が飛ぶメカニズムとか、全国の高校生の目の付け所に感心させられるお題が多かったと思います。
このところずっと新年度の分掌のことでくよくよと悩んでいました。本を読む気にもならず、三月末の更新はストック原稿です。
やっとなんとか気持ちを立て直して、前向きに考えようと思いはじめたところです。柳田さんの語り口、いいですよね。
「8」も買いました。「メロス」アンソロジストのわたしにはうれしい内容の記事があり、読むのが楽しみです。