くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「またたびトラベル」茂市久美子

2010-04-22 05:08:31 | YA・児童書
茂市久美子さんの「招福堂のまねきねこ」を読んだとき、短編連作としてすごくおもしろかったので一作めを読みたいと思ったのですが、なぜかどこの図書館にも書店にもなくて(「招福堂」は結構あるのですが)諦めかけていたときにジュンク堂で発見。小躍りして買いました。ここの棚をまるごと買って児童図書館にしてもいい品揃えはナイスです。
読んでみると、また続編を見直したいような気持ちになります。木綿さん。こんな人がいたなんて。つい読みとばしていたのですね。
猫と食べものをめぐるストーリー展開は相変わらずですが、ロールキャベツが効果的に使われているのを見て、作品世界がさらに身近に感じられました。
「ラング・ド・シャ」に行ってみたいですね。ビーフシチュー風味のロールキャベツ。確か「招福堂」でもエピソードがあったはず。そう考えると、シリーズの途中でシフトチェンジみたいなものがあったような感じもします。この本「またたびトラベル」(学研)では、旅行代金はのらねこに餌をやることです。そのためにトラベルの社長(アーモンドのような目をした男の人です)は旅行を企画しているのですが、なんというか、彼はこの仕事自体がおもしろくなってきたのではないかな、と思わされるのですね。
確か遠洋漁業に行く女性もいたはずだし。始めのころはトラベルの近くの路地だったり一瞬でサフランの咲く町に行ったりしていたのですよ。
わたしも修学旅行引率です。有意義な三日間でありますように。