くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「男子☆弁当部」イノウエミホコ

2010-09-12 06:24:27 | YA・児童書
ちょっと詰めすぎじゃないですかね。お弁当箱にはちょうどいいくらいの内容をつめないと。
四人家族なのに父親は山形で遺跡の調査、兄は全国各地に住んでみたいといって家を出たため、小学生のソラは母親と二人暮らし。そのため料理はおてのもの。
イノウエミホコ「男子☆弁当部 オレらの友情てんこもり弁当」(ポプラ社)。東野さとるさんの絵がかわいいです~。
通学する学校で月に一回のお弁当デーが始まることになり、買い物に行ったところで転校生のユウタにばったり。そのまま家に来たユウタは夕飯のシチューを食べて、さらにタッパーに詰めて帰ったのだけれど、次の日それを弁当として持ってきたのでした。料理を覚えたいというユウタと、塾が一緒になったタケル(男の子だけどかわいい)と三人で「男子弁当部」を結成することになるのですが……。
このお弁当の日をおもしろくないと感じる保護者とか、ユウタの家庭環境とかタケルのお姉さんがダイエットしていて引きこもりだとか、ハーフなのでイギリスにも日本にも居場所がないと感じる北原レイラとか、あーっ、次々と問題ばかりぶち込むんじゃないっと思ってしまうような展開でした。
どうもシリーズになりそうな感じの装丁なのですが、分けて書くわけにはいかなかったのですかね。
彼らは、学校主催のお弁当コンクールに出品することになるのですが、なんとか三人で合作したものを出したいと、ソラはカレー味の焼き肉と温泉卵とレタス、タケルはもやしとほうれん草のナムルににんじんのめんつゆあえ、そしてユウタはごはん(この前まで毎日コンビニ弁当だったのです)を担当し、会場で盛りつける。このアイディアはすごくおもしろかったし、レシピもついているので、わたしもついついビビンバ丼を作ってしまいました。
でも、このコンクールを主体にして、弁当の日は次の企画にしておくとか、そういう方がすっきりしたような気がしますねぇ。
で、わたしはすごく気になるのですが、この話にはミズホさんという人が出てくるのですよ。ソラの両親と同級生で、マンションで一人暮らし。しょっちゅう家にやってきて、ソラの母親が泊まりがけで出かけるときなどはかわりに来てくれるんだそうです。
こういう関係、ちょっと首をかしげてしまうのですが、都会では普通? あんまり独身の女友達に息子の世話をやかせたりしないと思うけど……。
結局反対にあって二三回でなしになったお弁当デーも謎でした。もっと周到に企画しないとねー。でも、弁当が食べられなくなった子の対応をどうするかとか食中毒の問題でPTAの人が文句を言うのですが、「予備の弁当がある」という先生に衝撃。あんまりくだくだしいことは言いませんが、そういうことは家庭の問題じゃないのかな。そんな論議が持ち上がるからPTAは反対なのかしら。
わたしも毎日弁当を作っていますが、判で押したような決まりきったメニューになってしまいます。反省反省。

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