くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「はやく名探偵になりたい」東川篤哉

2012-02-15 23:17:05 | ミステリ・サスペンス・ホラー
烏賊川市を舞台に、探偵鵜飼杜夫と助手の流平の活躍(?)を描く短編集「はやく名探偵になりたい」(光文社)です。
カバーのよしもとよしともの絵が絶妙!
ここに紹介されているキャラクターの大半が「犯人」なのは確信犯でしょうか。少なくともビーグル犬のモモは意味ありげですよね。
わたしは「七つのビールケースの問題」で、流平がヤッターマンのようにトラックにすがりつくシーンが忘れられません。
なんというか、東川さんの文章はコミカルで、情景が目に浮かぶ。
それにしても、「名探偵になりたい」のは、誰? 流平? 鵜飼は自分のことをそんなふうには言わないような気がするんで。(もう名探偵だと思っていそう)あ、「妖怪人間」?
まあ、どの話も脱力的に笑えるのですが、やっぱりワインに酔った「マーくん」とお友達の「アイちゃん」が印象深いです。
今回は朱美さんの出番はないんですね。
鵜飼さんの犬好きには共感。わたしも滅多に触れず、寂しい思いをしているので、チャンスがあるときにはなでまわしてしまいますねー。ただ、なかなか機会はない。
本屋では東川さんの本、平積みになっていますね。うーん、烏賊川市シリーズよりも学園ものの方がおもしろいかな。どうも、わたしにとって「ユーモアミステリー」って学生が主人公のようなイメージが強いようです。岬兄悟とか?(タイトルなんだっけ) せい子と宙太郎?(作者誰だっけ) コバルト育ちだからでしょうか。
でも、「ディナーのあとで」がブームになることを考えると、大人も好きなんですよね、このジャンル。