草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

今の米国は自由諸国のリーダーにあらず

2023年10月26日 | 安全保障
 米国の変節によってイスラエルは窮地に立たされている。バイデンはまたもや腰砕けになってしまったのだ。これには驚きというか、イスラエルへの同情を禁じえない。これでほくそ笑むのは、ハマスの背後にいる中国やロシアなのである。
 イスラエルはハマスのガザにある軍事施設が地下に建設されていることを把握しており、それを破壊しなければ、いつまた大規模テロ攻撃をされるか分からない。まさしく国家存亡の危機なのである。
 しかし、ガザの病院をイスラエル軍が空爆したフェイクニュースが日本を含めた欧米のマスコミが流したことで、ハマスよりもイスラエルを悪者にする世論が世界中で沸き起こった。
 このためイスラエルの軍事力の行使は中途半端なことになっており、国家としての自衛権の発動にストップがかかっている。ハマスがパレスチナの人たちや、イスラエルから拉致した人たちを人間の楯にしていることが問題であるにもかかわらず、今のバイデン政権では何ら対応する術がないのである。
 ウクライナからイスラエルに飛び火し、次は東アジアということが話題になっている。応援はするが直接介入はしないという米国の姿勢は、まさしく「管理された戦争」であり、ウクライナやイスラエルにとっては、絶望的な戦いを強いられることになる。
 それが東アジアに波及すればどうなるか。考えただけで背筋が凍る。台湾有事の際に、日本だけが矢面に立たされる事態は最悪である。
 岸田首相の安全保障政策を評価する人たちがいるが、ウクライナやイスラエルのことを考えると、懐疑的にならざるを得ない。たった今、中国軍と直接的に対峙しているのが自衛隊である。台湾侵攻と同時に、先島諸島の自衛隊が壊滅されるのではないだろうか。ほぼ中国軍の目的が達成された段階で、休戦の話を持ち込まれれば、泣きを見るのは台湾と日本ではないだろうか。
 米国にとってもっとも大切なイスラエルにすら、バイデンはとんでもない仕打ちをするわけだから、日本がどうなるかは予想が付いてしまうのである。

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