草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

憲法9条を守れば平和を維持できるというお花畑を嗤う!

2018年11月03日 | 思想家

戦後の日本は「平和」を口にすれば、それだけで戦争に巻き込まれないと思ってきた。今は亡き坂本多加雄が「もっぱら日本国憲法とそれを取り巻く様々な言説の『コード』にのみ厳格に縛られており、そこから切り離しては、『意味』そのものが成立し難い言葉となっているかのようである」(『近代日本精神史論』)と書いたのは正論であった▼日本人は日本国憲法を守ることで「平和」が維持されるとの、お花畑に未だに支配されている。坂本が例に挙げたように「アメリカがソ連に対して軍拡競争に勝利したため、欧州の平和が到来した」という命題は受け容れられない。同盟国アメリカと日本が一緒になって国防力を強化することなども論外である。軍備増強による「平和」という結論には至らないのである▼ポストモダンの思想からすれば「平和」という言葉自体を「脱構築」すべきであるのに、高橋哲哉や内田樹は戦後の言論空間のコードから抜け出す勇気がない。やたらと「遊戯的気分」を強調するくせに「平和」については別格視している。日本を取り巻く周囲の状況の変化もあって、共産党ですら自衛隊を当面は認めるという。立憲主義の観点からも憲法改正をするのが筋である。今の現実を直視するならば、「今の掟」としてのコードを改変することが、言葉の重さを取り戻すことが、本当の意味での戦後レジームからの脱却なのである。

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