政治改革の名のもとに小選挙区が導入されたのが平成6年であった。その旗振り役の中心が東大名誉教授の佐々木毅である。その佐々木が昨日アップされた読売新聞のオンラインに登場し、「自民党研究 政党を問う」といつたテーマのインタビューに答えている。佐々木は臆面もなく「自民党の金権政治、派閥政治に関わる根幹部分を手術した」とか自慢げにへらへら喋っているが、なぜ現実を直視しないのだろうか▼中選挙区から小選挙区になったことで、今の政治家は選挙のことで頭が一杯である。一人しか当選しないのだから、天下国家を論じる余裕などないのだ。政策を考える暇がないのだから、当然のごとく官僚がのさばることになった。さらに、政策本位の政治になるどころか、勝つためには、主義主張などどうでもよくなっている。自民党は公明党頼みだし、共産党が野党の主導権を握っている。野合がまかり通ってしまっているのだ▼国会の論戦を聞いていても、経済政策に関する問題や、安全保障が様変わりをしていることは、まったく取り上げられず、モリカケのような低次元なレベルでお茶を濁している。一時的な風が吹くだけで、政権が交代するような混乱も経験した。明らかに政治改革は失敗だった。佐々木は不始末をやらかしたわけで、日本国民に詫びるべきであって、居直るべきではないのである。
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