2024/08/01放送
「世の光」の時間です。私は東京・新宿区にある西落合キリスト教会の牧師・安井 聖(きよし)です。
新約聖書ルカの福音書第15章に、主イエスがお話しくださったこんな譬え話があります。
父を裏切り悲しませてきた一人の息子が落ちぶれ果てて、どこにも行くあてがなく、最後に父のもとに帰ってきました。
するとその父は、遠くから歩いてくる息子をすぐに見つけて、かわいそうに思って、駆け寄ってしっかり抱きしめました。
ひどい裏切り方をしたその息子を、しかし父は咎めることばを一言も口にせず、喜びを大爆発させて家の者たちにこう言いました。
「急いで一番良い衣を持って来てこの子に着せ、手に指輪をはめてやり、足には履物を履かせなさい。それから肥えた子牛を引いて来て屠りなさい。食べて祝おう!」
主イエスはこの譬え話を通して、寛容で愛に満ち溢れておられる父なる神のお姿を教えてくださいました。
それは、にわかには信じがたく受け入れがたいほどです。これじゃ甘すぎるよ。せめて何年間かはこの息子を雇い人として扱って、ちゃんと反省したかを見極めても良かったんじゃないか・・・、そう思う方がいらっしゃるでしょうか。
私たちは自分にもそんなふうに厳しい目を向けてしまっているのかもしれません。過ちを繰り返してしまう自分の弱さを嫌というほど思い知らされているからこそ、そんな自分の弱さにいつまでもこだわって、「たとえ神が赦しておられても、私はまた失敗するんじゃないか」 そんなふうに思い煩ってしまって、愛に溢れる父なる神を見上げて立ち上がるということができなくなってしまう。
しかし主イエスは、そんな思い煩いを吹き飛ばすような、私たちを喜んで迎え入れてくださる父なる神の喜びの大爆発を語ってやまれません。
私たちはこの父の喜びの大爆発の前に立たされて、呆気にとられながら、でもだんだんと、「そうだ、神は確かにこの私を赦し、受け入れていてくださるんだ。」 そう信じることができるようになる。この神の喜びの大爆発こそが私たちに信仰を与えてくださるんです。
( PBA制作「世の光」 2024.8.1放送でのお話しより )
******
さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
******
このサイトは URL名として http://yonohikari.biblica.info が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。