2024/08/08放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか? 今週は福井誠が担当しています。今日はその四日め。今日も昨日に続いてマタイの福音書を読みます。
今は8月にもかかわらずクリスマスに読むような箇所を取り上げることになってしまいましたが、逆に涼しさを感じるかもしれませんね。
では、「イスラエルを牧する者が出る」と題してお話しします。新約聖書のマタイの福音書2章6節をお読みします。
「ユダの地、ベツレヘムよ、あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。あなたから治める者が出て、わたしの民イスラエルを牧するからである」
マタイは、イエスがお生まれになった時のことを記録しています。東方からやってきた博士たちは、イエスを探し当てるために、ユダヤの王様ヘロデに面会を申し出ました。
ヘロデはその話を聞いて深く動揺しています。ヘロデはとても有能な王です。
私もイスラエルへ行って、ヘロデの業績とされる高架式の水道橋、エルサレム神殿、マサダの要塞などを見て、本当に彼の能力には驚かされる思いがしました。
他方、彼は民族的にはエドム人でした。つまり、ユダヤ人からすれば、エドム人はヤコブの兄弟エサウの子孫で、世俗的な人間、ユダヤ人に劣る人間と見下されていました。
ですから彼は、ユダヤの王となるとユダヤ人の尊敬を勝ち取るためユダヤ人の名家ハスモン王朝の王妃マリアムネを妻としています。しかしそれでも劣等感は埋め合わせきれず、やがて彼は王位を脅かすと思われる者は、妻であろうと子であろうと次々と殺していく異常性に陥っていくのです。
そんなところに「ユダヤ人の王」と噂されるイエスが誕生しました。エルサレム中の人々が恐れ戸惑ったのも無理はありません。実際、ヘロデは2歳以下のユダヤ人の男の子を殺す命令をくだしています。
こうしてイエスの誕生は、当時恐れを持って受け止められました。
しかしイエスがお生まれになった本当の理由は、世界にまことの政治、まことの平和をもたらすためです。羊を牧するように、優しく世界の人々を神の祝福へと導くためでした。
イエスの歩みを正しく理解し、イエスの与えられる祝福を受け取っていただきたいと思います。
( PBA制作「世の光」 2024.8.8放送でのお話しより )
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