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安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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6月18日22時22分頃の山形県沖の地震について

2019-06-20 22:07:15 | 気象・地震
6月18日22時22分頃の山形県沖の地震について(気象庁報道発表)

18日に新潟・山形県境付近で起きた地震について、遅くなったが若干、解説しておきたい。

北米プレートとユーラシアプレートの境界に近いが、今回の地震自体は北米プレート内部で起きている。この付近ではたびたび大地震が起きており驚きはない。大きな被害を出したものとしては2007年の新潟県中越地震が記憶に新しく、この地震からまだ12年しか経っていない中で再び地震が起きたことは意外だと思ったが、今回の地震を起こした断層は2007年とは別だから、プレート境界型地震のように周期で見るのは妥当ではない。その意味では当ブログの認識も甘かったことは事実であり不明を恥じねばならないと思う。

発震機構(地震のメカニズム)は西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型。北米プレートは太平洋プレート、ユーラシアプレートに東西から挟まれ押されており、東日本を乗せたプレートの境界付近ではこれまでもしばしば大地震が引き起こされた。ここ数日、地震学者がメディアで解説している日本海東縁部の「ひずみ集中帯」という用語に戸惑う人も多いと思うが、大きな地震が起きるとすぐに一般人の聞き慣れない新語を持ち出し、専門家ぶるのは地震学者の悪い癖だ。このような新しい、聞き慣れない用語を持ち出さなくても、従来の北米プレートとユーラシアプレートの境界で説明できる。



解せないのは気象庁報道発表の全16ページ中7ページ目「令和元年6月18日山形県沖の地震(周辺の過去の地震活動)」に2007年の中越地震が記載されていないことだ。あれだけの被害を出し、無名の存在だった旧山古志村(地震直前の2005年に長岡市に編入)の名前を一躍全国区にした地震だったにもかかわらずである。M7.0以上の地震だけを対象にしているのかと思ったら、資料上部にはM6.0以上、深さ60km以内と書いてある。この地震はM6.8で今回の地震より大きく、深さも60km。震央もこの地図内にぎりぎり入る場所だけに、当然対象になるはずだが、あえて入れなかったのには理由があるのか。福島第2原発の再稼働が絶望的で、唯一、再稼働の可能性が残る柏崎刈羽原発を抱える東京電力へ「忖度」しているのだとしたら、そのような忖度は百害あって一利なしだ。リンクを張った河北新報の記事中にある地図にはきちんと中越(沖)地震も掲載されており、気象庁の姿勢には疑問を呈したいと思う。

ユーラシアプレートは近年、活動が活発化しており、他のプレートとの境界周辺でこのところ地震が続いている。今回は北米プレートとの境界付近で起きたが、ユーラシアプレートがフィリピン海プレートとぶつかっている場所が南海トラフだ。今回、山形で起きたことは当然、同じプレートが原因だけに南海トラフ周辺でももちろん起きうる。南海トラフ地震の被害が想定される地域にとっては、被害を最小限に食い止めるための先行例になり得ると思う。同じことが起きると考え、沿岸地域を中心に備えをしてほしい。

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