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安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

7月・・・「予言の日」迫る 当たるも八卦、当たらぬも八卦

2025-07-01 23:12:50 | 気象・地震

7月に入り、「予言の日」7月5日が近づいてきた。日本国内、いや一部海外まで巻き込み、オカルト界隈だけにとどまらない、この微妙な「祭り」感はいったい何なのだろう。

「2025年7月に大災害」説を唱えた、たつき諒さんのマンガ「私が見た未来 完全版」(飛鳥新社)は、コミック単行本としては異例の1200円という高額の価格設定なのに、これまでにすでに100万部が売れたという。実際、少し大きめの書店なら今、どこでも平積みになっているようだ。私はといえば、完全版の復刻開始直後に入手している。今年の年明け早々だっただろうか。

中国語に翻訳されたこの本の影響で、中国語圏からの来日客はこの夏、大幅に減少し、7月に限れば、香港~仙台の定期便が減便するほどの影響が出ている。気象庁長官までが「デマには根拠がなく、信じる必要はない」と記者会見する事態も起きている。

だが、私は気象庁長官が記者会見したのは少々「悪手」だったと思っている。政府機関が反応することで「祭り」にさらに火がつく可能性があること、普段こうしたことに無関心な人が、これを機会に災害への備えをしておこうという機運がせっかく芽生えたのに、「正常性バイアス」によりそれを閉ざしてしまいかねないことなどがその理由だ。

そして何よりも、7月5日に「本当に何かが発生した場合」に気象庁は政府機関として責任を取れるのか。このマンガが7月5日に何かが起きることを予言したものでないことは明らかだが、一方で「何も起きない」という保証もされていないのだ。

おそらく、1999年の「ノストラダムスの大予言」以来、四半世紀ぶりの「祭り」だと思うが、「私が見た未来 完全版」が過去のオカルト的予言と違う重みを持っているのは、たつきさんが1999年に漫画家を引退する直前に書いた「私の見た未来」で「大災害は2011年3月」と書いたことだ。何といっても、一度「当てている」実績を持っていることが、このマンガの内容に信憑性を持たせる要因になっている。しかも、この「予言」に歩調を合わせるように、トカラ列島で500回を超える群発地震が続いていることも「7月5日」に向けた「助走」感が高まる原因になっている。

たつきさんが、なぜ大災害を2011年3月としたのか、その理由は定かではない。たつきさんが夢で見た内容をそのままラフ画に描いただけというのが真相のようだが、実は、占いや占星術などの「界隈」では、1は災難・困難を表す数字とされることが多い。1で始まり、0で1周した数字が「リセット」の意味を持つことから、「界隈」では災害などの凶事を1のつく日に充てるということが以前からよく行われてきた。

しかも、それがあながち「デマ」とばかり決めつけられない事情もある。実際、米国同時多発テロは2000年9月11日に起きているし、東日本大震災は2011年3月11日である。阪神・淡路大震災も1995年117日に起きており、分解すると「117」で1並びになる。さらに・・・昨年の能登半島地震も2024年11日。またも「1並び」である。

凶事を表す1の数字が2つ重なるとき、災難が起きやすいとして「界隈」では凶事の予言にこの「法則」が好んで使われる。たつきさんの頭の中に、この「法則」が浮かんでいた可能性は、考えておいてもよいかもしれない。

(ついでに言うと、阪神・淡路大震災は発生時刻が午前5時46分、米同時多発テロは日本時間午前8時46分、東日本大震災も午後2時46分という法則性があり、「界隈」では割と知られている。)

   ◇    ◇    ◇

「祭り」に参加して騒いでいる人たちのどれほどが「私が見た未来 完全版」をちゃんと読んでいるのだろうかと思うことがある。たつきさんは、自分の描いたマンガが不安心理を煽るだけにならずにすむよう、2025年7月に起きる大津波(東日本大震災の津波の3倍!程度もあるという)の後には「ものすごく輝かしい未来」が見える、と書いてもいる。

これを読んで、私は、もしかするとたつきさんが予言した大津波は「物理的な意味の津波とは違うのではないか」と、別の意味に解釈するようになった。例えば、東日本大震災は「政治的大津波」も引き起こし、当時政権にいた民主党を押し流した。折しも、この7月には政権の帰趨を決める参院選がある。多くの国民が求めている減税を頑なに拒否し続ける自民党政権を、東日本大震災の3倍に相当する「政治的大津波」が襲い、完全に押し流す――そのように解釈するなら、たつきさんが予言する大津波後の「ものすごく輝かしい未来」という予測とも整合性を持つ。

もし、この私の解釈通りであれば、今回の予言、ぜひとも当たってほしいものだ。


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