野田首相批判の我部琉大教授批判





我部琉球大学沖縄国際研究所長は沖縄に米軍が駐留していなかった場合をシュミレーションしたことがあるだろうか。
もし、米軍が沖縄に駐留していなかった場合はウィグル地区やチベットのように中国の人民解放軍に沖縄は武力制圧されていただろう。中国に支配された沖縄とアメリカ軍が駐留した沖縄を比べると、アメリカ軍が駐留してきた沖縄のほうがずっといいことがわかる。
 チベットは民主化を求めて若い僧や僧侶が痛ましい焼身自殺をしている。ウィグル地区ではテロで差別に反抗している。沖縄では民主化を求めた焼身自殺はない。テロもない。戦前までつづいていたソテツ地獄(飢饉のために毒性の強いソテツを食べた)も戦後60年以上ない。

 世界一の経済国であり、民主主義国家アメリカの軍隊が駐留したから沖縄の経済はよくなり、政治も民主主義政治になった。もし、戦後沖縄が独立国になっていたらどうなっていただろう。戦前の沖縄の思想は武士支配思想、軍国主義、共産主義はあったがが民主主義思想はなかった。もし、沖縄が独立していたら独裁政治国家になっていただろ。独立国沖縄には外国の経済援助がなかったはずだから琉球王朝時代から戦前まで続いていた飢饉によるソテツ地獄を繰り返していただろう。
アメリカ軍が駐留していなかったら沖縄は中国に支配されていたか、ソテツ地獄の貧しい沖縄になっていたはずである。

沖縄が民主主義社会になったのも140万人もの人間が住めるようになったのも米軍の駐留が強く影響している。だから米軍さまさまといっているのではない。評価するべきことは評価したうえで批判をするべきであるといいたいし、今後の沖縄経済を考えると、基地経済からの脱出は簡単ではないことを覚悟するべきであるといいたいのだ。

自衛隊員は全国で230000人である。在日米軍人は全国で44000人である。米軍より圧倒的に自衛隊が多い。「沖縄に来て、日本の安全のために沖縄の人々に米軍基地を今後も引き受けてもらわねばならない」と野田首相に皮肉を言い、まるで米軍が日本防衛をやるように我部氏は述べているが、23万人の自衛隊と4、4万人の米軍ではどっちが日本を防衛することができるか明白だ。たった4.4万人の米軍が自衛隊より防衛能力が優れているはずがない。防衛の役目は自衛隊だ。米軍ではない。

「日本政府は、米国の戦略とは関係なく、沖縄に米軍基地が存続することを当然視し、そのことが沖縄を除く日本の利益だと考えてきた」と我部氏は分析する。我部氏の分析は日本政府の政治家や官僚が裏でアメリカと日本の国益のために激しい交渉をしてきたことを軽視している。

沖縄に関する特別行動委員会(SACO)は、1996年に嘉手納飛行場以南の米軍基地の返還、在沖海兵隊8000人のグアム移動、普天間飛行場の辺野古移設を発表した。在沖米軍は22000である。そのうちの8000人を移動するということは半分近くの海兵隊が沖縄から減るということである。基地も海兵隊も激減させる案であり、アメリカ側は強く反対したが橋本首相の強い要求が働いて実現したはずである。
16年前のSACOの発表を見ても、「沖縄の基地を固定化するための論理として」うんぬんというのだからあきれる。日本政府もアメリカも沖縄に基地を固定化することは考えてはいない。中国、北朝鮮の脅威を抑止する必要がなければアメリカ軍は沖縄から撤退する。なぜ、我部氏はアメリカ軍が沖縄に駐留している理由を正確に理解しようとしないのだ。学者は政治屋のような嘘をつく必要はない。学者は客観的な事実を積み重ねて論理的に解明する存在であるべきだ。沖縄に住んでいる国際政治学者なら日本やアメリカだけでなく、中国や北朝鮮やアジアの国々の政治状況を真摯に分析するべきだ。その上でアメリカ軍がアジアでどんな役割をしているか、そして、アメリカ軍の中で沖縄のアメリカ軍はどんな役を果たしているのかを明確にし、沖縄の人々に伝えるのが沖縄に住んでいる学者の役目ではないか。野田首相へのケチツケの理論なんてつまらない。

ケチツケの理論の果てにたどりついたのが「多数者に対抗する少数者には哲学が不可欠だ」の発言となった。哲学が不可欠だといったからといったちころですばらしい哲学が生まれるものではない。我部氏が望む哲学は我部氏のの染む哲学であり、他の人が望む哲学ではない。我部氏の望む哲学は我部氏が生み出すのであり、他人が生み出すものではない。理想な哲学が生まれてくるまでいかに生き延びていくのかという発想は苦笑するしかない。理想な哲学を期待するより、自分自身の哲学を半歩でも前進させることが大事だ。

現代沖縄の課題は理想の哲学が生まれるのを待つのではなく、沖縄・日本・アメリカ・アジアの国々の事実を正確に把握したうえでこれからの沖縄を考えることだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

アート俳句



ヒジャイのアート俳句




1174句



1175句






クリックするとアート俳句の画像に変わります


クリックするとアート俳句の画像に変わります


















140・帰る家どこにありや遥か空

139・ひたすらににらみ続ける家守りは

138・春雨に清く洗われ姉妹花

137・這い上がれ這い上がれ夢這い上がれ

136・ガラガラの遥かな音が残る道




135・暴風に疲れ花落ち浮世かな

134・暴風の朝のライトの車たち

133・荒れ狂いどこへ行く俺どこへ行く

132・雨降って陽が照ってまた雨降って

131・ゲート通り終われない夜日曜日




130・なあ月よと俺はじっと見つめてる

129・くねる夜シュールに埋まり眠る昼

128・雲の下なぜにせわしく走るのか

127・こりゃこりゃおっととどっこいようようよ

126・絡み泣き絡み笑いの浮世かな



125・岩に生きる秋のにが菜の黄いちりん

124・愛しくおれは涙闇と酒飲む

123・幾つものはかなき命混ざり合う

122・ホイホイと闇に浮かれて闇踊り

121・独り立つ孤高なるもの逞しき




120・ガミガミと今日も巷は元気かな

119・がじゅまるは春を愛でてのカチャーシー

118・振り返ることもなく夏過ぎていく

117・黙り泣くそんな俺は闇で死ね

116・小さきは折られ飛ばされ惑うかな




115・暴風に茶髪に染められとうきびは

114・熱きもの掴み掴めぬもどかしさ

113・赤土を豪雨は叩きはちきれる

112・あちこちで秘かにハートがつくられる

111・ふいっと見る俺の心の嫌らしさ



110・ちぎれて俺は俺だと叫ぶのさ

109・ボワーンと弾けて夢が飛散悲惨

108・ばあさんのよろよろ歩く旅路かな

107・朝の陽に目覚め始めた裏通り

106・青空の下でめじろのかくれんぼ





105・青空に黒と白の鳥つがいかな

104・雨水が造りし岩間の細き道

103・ああ何をどう生きれば春の暮れ

102・ああ今日もひとりの胸にしぐれ降る

101・戦世の傷跡残す畑道




100・思い出が走り過ぎ去る走馬灯

99・風はなく陽射しと落ち葉昼下がり

98・変われどもなぜかなつかしゴヤの街

97・カラスがガー木が苦笑して日が暮れる

96・蟹貝を探して浜に春の風




95・開発が進んできれい人は消え

94・岩の上潮風受けて咲くはユリ

93・岩穴に細々と生きる浜木かな

92・一瞬の叫びを上げる永遠に

91・芋かずら亡父のリヤカー押した道





90・生きるのになにを戸惑う春の風

89・いちにちのひっそり町の裏通り

88・吹き上げる情熱もまた霞みゆく

87・飢えながら浮世を今日も生きていく

86・ひっそりと錆つき立って初夏の昼




85・昼下がり誰も通らぬはぐれ道

84・冷える部屋ハムパンを食べキー叩く

83・果てしなく旅をする我が魂よ

82・春の陽に若葉輝くシークワァーサー

81・張り裂ける赤き情熱宙に浮き





80・潮風と戯れ揺れる浜の花

79・あてもなくゆらりゆらりのわが身かな

78・朝の庭どこもかしこも蝉しぐれ

77・主去り残り佇む虚ろかな

76・嵐来て砂に襲われ踏ん張るや




75・雨粒が裏の通りに跳ね返り

74・雨あがり春をまぶしくゆうなかな

73・空き地増え寂れていくか町の裏

72・愛と苦を絡め絡めて闇の春

71・ああ女闇で微笑む狂おしく



70・ああ怒り泡にまぎれて流される

69・くすみ板サッシュにボンベ灰瓦

68・崩れ行く寂しき時代じっと眺め

67・この胸のねじれを開ききみは笑む

66・ケロケロと闇に聞こえるかえるかな



65・木の葉らの下にせせらぎ鳥の声

64・孤高を羽ばたく鷹よ高く高く

63・慶良間島スモッグに翳むうつな日々

62・風はなく心澄みゆく雨上がり

61・頑なな孤独を突き破る恋よ



60・枯れ葉散る古の道人はなく

59・枯れし木にぶどう目覚めて絡まるや

58・絡みつく生活今日の虚しさよ

57・岩掴み毅然と生きるあざみかな

56・岩に咲く白ユリの群れ朝日さす



55・生きたいと叫んでいるのか朽ちた木は

54・戦世の傷跡残す畑道

53・ひっそりと闇の刻ただ黙々と

52・密かなる怒りしいっと闇の中

51・昼下がりまばゆき石の坂上る


50・潮風を浴びて古の道たどる

49・春の朝ぷかりぷかりと何処へゆく

48・春の日に小さき命微笑んで

47・這い出ては浮かれ浮かれの浮世かな

46・けだかくも寂しく空のはぐれ鷹



45・電柱とバナナの向こうの青い空

44・無遠慮におれは世間に挑むのさ

43・這いずって夜の魂どこへ行く

42・がじゅまるが生え水道の出た岩や

41・冬なのに咲いて浮かれるチキナかな


40・どこへ行く俺の魂年の暮れ

39・道標のないわくわくの俺の道

38・電線のひしめく町に朝が来る

37・暴風に踊る踊るよ今朝の椰子

36・暴風の夜外灯が煌々と


35・青空の下で踊れや踊れ夏

34・仰向けに寝そべる木々に雨が降る

33・混ざり合い息しあいながら生きている

32・茜空忙しい雲に闇の松/a>

31・ああ今は出口の見えぬふきだまり


30・キャッキャッと跳ねて笑ったきみはもう

29・街霞むのどかな浜の昼下がり

28・眩しさと暗さに潜む街の日々

27・眩しさにうだる石道海が見え/a>

26・葉落としじっと春待つ茄子かな


25・まばゆさと影が沈黙昼下がり

24・真昼間のまぶしさ受けじっとする

23・虚しさが弾け散って今日の酒

22・向こうは悲しい闇だよ通おりゃんせ

21・なあ雲よ今日はなぜかさびしいよ



20・なにくそと生きる命のたくましさ

19・仲ノ町疲れて帰る午前七時

18・なにを見てなぜ黙るのかチビクロよ

17・なにゆえに闇に叫んで迸る

16・昇る夢落ちる夢みな浮き草よ


15・おまえと野を行き微笑みも遠い日

14・おーい夏が来るぞー夏がなあほい

13・俺もおまえもただ当てもなく漂って

12・俺はまだ枯れていないぞと叫んでいる

11・俺と住み俺を信じぬ孤高猫


10・くそったれなにがなんでも生きぬくぞ

09・朽ちてなお車の轍昔橋

08・細雨に頭垂れてる子バナナよ

07・ホイホイホピーピーヒャラヒャラエヘヘヘヘ

06・ひっそりと俺を待つバー秋の夜


05・はっと起ききみの居ない部屋さみしさよ

04・凍え夜床が揺れて俺一人

03・ゲロ吐いてネオン求めて午前二時

02・崩れゆく記憶と心走馬灯

01・こおろぎの潜む闇からリーンリーン






コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )