辺野古をもっと真剣に考えよう



 
 アジア情勢は中国や北朝鮮だけが問題ではない。フィリピンではイスラム原理主義者が活動をしているし、アジア大陸には毛沢東主義が活動している。タイとカンボジアは国境線で銃撃戦があったし、政情が不安定な国がアジアには多い。アジアの安定にはアメリカ軍はまだ必要である。そして、アジアに駐留するアメリカ軍にとってはヘリコプター基地は必要不可欠なものである。

 自民党政権時代には、名護市長も自民党だったから、普天間基地の辺野古移設を名護市長は承諾した。仲井間県知事も同意して辺野古移設は決まっていた。
 しかし、二年前に県外移設を宣言していた民主党のバックアップで稲嶺氏が名護市長に当選した。票差はわずかであり、もし民主党のバツクアップがなかったら稲峰氏が当選していたか不明である。
民主党が政権を握れば県外移設を必ず実現させると鳩山元首相は豪語していた。そして、彼は県外移設に最大の努力をした。しかし、彼は移設先を見つけることができなかった。そして、辺野古移設に戻った。

 辺野古移設に反対している人たちは、辺野古移設に戻った鳩山元首相は県外移設を真剣に考えていなかったとか、官僚のいうなりになったとかと避難し裏切り呼ばわりする。
 県外移設は小泉元首相、鳩山元首相の2人の首相が実現しようと努力した。2人の首相が県外移設をやろうとしたが、ヘリコプター基地を受け入れてくれる県はひとつもなくて、仕方なく辺野古基地移設に戻ったのだ。この事実は重く受け止め、県外移設は不可能であることを認識するべきであるであるのに、二人の首相が県外移設をできなかったことを重く受け止めないのが、県外移設を主張する政治家や知識人だ。

 自民党政府だけでなく民主党政府でも県外移設をできなかったということは、どの政党が政権を握っても県外移設は不可能であることをしめしている。たとえ共産党や社民党が政権を握っても「県外移設」は不可能である「。 
 {県外移設」を主張する政治家は、「県外移設」を声高らかに主張はするが、自分で移設先を探すことは絶対にしない。なぜなら、移設先がないことを知っているからだ。
 
  仲井間知事は自民党だ。自民党は辺野古移設を推進してきた政党である。仲井間知事も辺野古移設に賛同した時期があったし、選挙前も県外移設には消極的だった。ところが選対本部長である那覇市長に、「県外移設」を公言しないと落選すると脅迫されて、渋々「県外移設」を公言した。
 個人的な推理だが、「県外移設」を公言しなくても仲井間氏は当選していたと思う。辺野古問題はマスコミや革新系政治が賑わしているだけであり、県民にとっては辺野古より経済に関心が強いのだ。沖縄の経済をよくしていけるのは革新政治家より仲井間氏であるというのが県民の評価であり、辺野古移設反対を宣言しなくても仲井間氏の当選する確立は高かった。それが選挙結果に表れていた。
 なにがなんでも当選するのだと、当選するのを目的にしている政治家としてのポリシーのない自民党だから、「辺野古移設」反対を掲げた。

 中央では与党である民主党も野党である自民党も辺野古移設に賛成である。一方沖縄は自民党も民主党も辺野古移設に反対である。奇妙なねじれが生じている。







 稲嶺名護市長は普天間基地の辺野古移転は不可能であると断言している。

 革新政治は政治用語の使い方がうまい。野党であるときは「民主主義は少数意見を大切にする」といって多数決で決めるのを数の暴力と非難し、自分たちが本当は正しいのに数の暴力に負けたというイメージを作り出す。
 しかし、与党になった途端に多数決は「民意」「総意」という表現に変わる。そして、「民主主義は少数意見を大切にする」は口にしなくなる。
 稲嶺名護市長は「辺野古移設は不可能」というキャチフレーズを使い、辺野古移設は客観的に不可能であるというイメージを県民に植え付けている。稲嶺氏が名護市長である間は「辺野古移設は不可能」であるという意味であり、次の選挙で稲嶺氏が落選すれば「辺野古移設は不可能」ではなくなる。本当は「私が市長でいる間は辺野古移設は不可能」というべきである。
 「辺野古移設反対は名護市民の民意である」「「辺野古移設反対は沖縄県民の総意である」「辺野古移設は不可能」「県内移設許されない」など名護市長のキャッチフレーズはうまい。

 自民党である仲井間知事が革新系の稲嶺氏のキャッチフレーズに乗って、「辺野古移設は不可能」を吹聴するのは仲井間知事に政治家としての信念や理念がないのを露呈しているようなものだ。

 稲嶺市長は、当選してから辺野古移設反対は名護市民の総意であり「辺野古移設は不可能」であるといい続けている。辺野古区民やキャンプハンセンの軍用地主が辺野古移設に賛成していることを完全に無視している。辺野古移設の反対に回るように辺野古区民を説得したという噂を聞いたことがない。稲嶺市長は辺野古民を無視している。

 辺野古の本当の問題は基地問題ではなく、過疎化問題だ。辺野古区民が普天間基地移設に賛成するのは辺野古の過疎化を食い止めるためである。
 稲嶺名護市長が普天間基地の移設に反対するのなら、基地に代わる経済振興策を辺野古に提示すればいい。ところが稲嶺名護市長は辺野古の経済振興は提示しないで普天間基地の移設を反対するだけである。

 稲嶺市長は基地関連の交付税に頼らない経済発展を掲げている。それは素晴らしいことだと思う。しかし、経済発展は簡単ではない。名護市長が経済発展の旗を振っても、政治と経済は違うから、政治家である稲峰名護市長の旗振りだけで経済が発展するとは限らない。
 ましてや、名護市の東側は観光やホテル業がむつかしいので過疎化が進む一方だ。辺野古の経済を発展させることはしないで、普天間基地の辺野古移設に反対し、「辺野古移設は不可能だ」と発言するのは名護市民の生活を豊かにする責任を持っている名護市長としては無責任である。

 稲嶺名護市長は辺野古区民に普天間基地移転に匹敵する経済発展を約束するべきだ。そして、懸命に辺野古の経済発展を模索するべきだ。辺野古の過疎化を見て見ぬ振りするのは名護市長失格である。
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