さて、昨日の事だが、優れた報道に授与される、新聞協会賞の授与式が、何故か、大都市圏から遠い山形市内で行われた様だ。対象が良くなければ、会場も良くない。恐らくは、抗議行動をかわす為に、東北の地方都市で行ったのかも知れない。
昨今とみに話題の多い、天皇陛下の生前ご退位、ご譲位の情報のスクープ(つまり、すっぱ抜き)記事によるとかだが、巷の芸能人相手ならとも角、最高の品位と謹厳が問われる皇室に対してして良い所業なのか?しかもそれが、民放や民間新聞雑誌ではなく、最も公共性と中立性が厳しく問われるNHK記者が行ったと言う所に、拙者は激しい不快感を覚えるものである。今回の同賞受賞は、NHKの「ただの功利功名心」による、皇統を芸能人並みにしか扱わなかった不良な所業を不良とも思わぬ、不見識からなされたものである。元より、祝意など述べる筋合いのものではなく、己の功利の為に、皇統の尊厳を著しく損ねた罪業こそが、厳しく糾されるべき出来事だ。戦前なら完全な不敬罪で、当該記者は逮捕されていただろう。
今に始まった事ではないが、先日の新潟県知事選の報道を見ても、NHKの、政治社会向け報道姿勢は、容共的好意による所が目立つ様だ。既にネットにては、かなり以前からこの傾向が指摘され、折々批判の的となって来た。左傾報道では悪名高い朝日、毎日の両紙とその系列の放送機関もそうだが、NHKも、ネット言論の影響力を舐めている様な感じがしてならない。そう言う姿勢を採り続ければ、結果はどうなるか。三年で数百億円の減益に追い込まれた朝日新聞の二の舞になる事は明らかだろう。お祭り騒ぎよりも、今の内から、更なる組織改革や、経営スリム化に取り組むべきと愚考するのだが。
昨日の、冒頭の受賞にしても、NHKの報道は、有頂天な印象さえあった。所詮「自画自賛」の誠に見苦しい場面であるにも関わらずだ。今は好業績とかで、我国の国民市民の大半が負担している受信料の引き下げも、少しは叶った訳だが、これからはそんな事ばかりできる訳でもあるまいて。
何しろ、これから我国は、少なくとも当分は総人口が減少する。今世紀半ばには、総数一億人が維持できるか否かの攻防になると言う。行政も、民間も、それはそれぞれに人口減対策を講じているだろう事は認めるが、少なくともNHKの現状からは、そうした謙虚な姿勢は見えて来ない。これまでの功績と名声に胡坐をかき、その辺の芸能人と同じ扱いで皇統の尊厳を大きく損ね、品性不良なスクープとかで報道の栄誉とは「何かがおかしい」と言うより「とち狂っている」としか言い様がないではないか。更に、この先の人口減が進めば、屁垂れた様に「受信料引き上げ」などと吠ざく事は、今から分り切っている事だ。それが現実の問題になった時、多くの国民市民は、その事を快く許すだろうか。答えは否だろう。許すどころか、更なる不満が爆発し、受診料納付拒否は、それは野火の如く広がる事だろう。その時・・NHKは、最早斜陽の朝日新聞と同じ運命を辿るかも知れないのだ。
今回画像は先月末、四国・香川県下から首都圏へ向け行われた、東武鉄道にての蒸機復活に備えて行われた、元JR四国にいた中古客車の輸送の模様。JR貨物が運行を担い、見た目は旅客列車なるも、運転上は貨物列車と見なされ、会社内では「甲種輸送」と呼ばれている様です。
もう長らく運転されていなかった様で、車体の疲労が目立つのは事実ですが、東武鉄道による、整備などの善処を望みたい所。それにしても、運転担当の電気機関車も復古色、しかも夜行特急並みのヘッド・マーク掲出とあっては、沿線に、玉石混交の鉄道愛好者を呼び寄せている様なもの。決してマナーの芳しくない、無理をしがちな撮影者も散見されるだけに、鉄道会社各位には、この様な「獣に餌を与える様な演出」は、慎重を期して頂きたいとの想いも、一方にあったのも事実です。