Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

日本国憲法の 立ち位置は変わった その⑬

2017-05-28 12:24:49 | 国際・政治

今朝の、公共N局の番組「日曜討論」は「討論不成立」と言って良い程の水かけ論に終始した様だ。テロ等準備罪処罰法案の是非につき、賛成、反対各三名が討論の・・はずだったのが、各位の発言の印象は、賛成側が概ね丁寧な説明を曲りなりにも心がけている風が見られるのに対し、反対側は、どうも曖昧で、核心をはぐらかした様な言動が目立った。そして、争点に差し掛かると、想像通りの水かけ論。

拙者はこれを見て、番組の結末が大体理解できたので、中盤で視聴を打ち切ってしまった。言葉は悪いが、某民放の「朝まで生TV」とか言う、エセ討論番組と同レベル。天下の「日曜討論」の質低下に繋がらぬ事を祈るばかりである。

本題に入ります。昨日の某ネット記事で、凶悪犯罪人多数が、被害者向けの賠償責任を逃れるケースが目立つと言う。これを放置する事は、日本国憲法の規定(第14条)にもある「法の下の平等」に対する脅威でもある。以下、記事を引用しながら、少しこの問題を見て参りたい。

「(犯罪被害)賠償支払い『逃げ得』32件中4.3% 罰則なく」

殺人などの重大犯罪で、加害者が被害者側に対し、損害賠償金を支払わないケースが相次いでいる。弁護士グループが過去約10年間に担当するなどした32事件を調べたところ、18事件で支払いが全くなく、支払われた総額も賠償確定額(9億5436万円)の4.3%(4197万円)にとどまった。加害者の経済力が乏しく、不払いに罰則もないことなどが背景にあり、専門家は「被害者が報われていない現状を踏まえ、支払い制度を拡充する必要がある」と指摘している。

犯罪被害者への賠償金の支払い実態調査はほとんど行われておらず、弁護士有志で作る「犯罪被害者支援弁護士フォーラム(事務局・東京)」は、加入する弁護士らが2005=平成17~2015=同27年に担当した中の32事件について賠償確定額や支払い状況を調べた。

殺人などで被害者が死亡した13件では、11件で支払いがなく、支払総額も賠償確定額の1.3%だった。一方、性犯罪10件(死亡例を除く)の支払総額は、賠償額の30.6%。公判中の被告が、減軽してもらおうと謝罪の意思を示して支払うケースが多いためとみられる。

被害者救済では、国が1981=昭和56年に被害給付制度を設け、事件で被害者が死亡すると遺族に最大約3000万円が支払われる。しかし所得などを基準に算定され、被害者が高齢者や子供だと定額になり、平均支給額は490万円(2016=平成28年度。警察庁調べ)にとどまる。また、重症者への医療費も1年で打ち切られる。

事件の被害者やその家族は精神的苦痛などで、事件後に退職や転居に追い込まれる例もある一方、民事裁判で損害賠償を求める負担も大きい。法務省は「逃げ得」を防ごうと、裁判所から開示を求められた金融機関に加害者側の口座状況を伝えるよう義務づける制度の導入を検討している。

兵庫県明石(あかし)市は14=平成26年、市が重大犯罪の賠償金を立て替える全国初の制度を創設。上限は300万円で、加害者が市の支払い要求に応じない場合は、加害者の預貯金などを差し押さえられる。フォーラム事務局長の高橋正人弁護士は「国の給付金額では不十分。本当に困っている人には、医療費の全額負担などの継続的な支援が必要だ」と話している。(引用ここまで)

本当にまあ、これが、世界に名立たる法治国家のあり様か?と呆れ返ってものも言えないのは、拙者だけではないだろう。今まで、ろくな調査をして来なかった法曹関係各組織の怠慢が糾されるべきだが、その様な中において、敢えて明るみに出された弁護士有志の方々には、一言敬意とその勇気を称えたく思う。中には、与野党の差を問わず、犯罪被害の方々の事共を、表にされるのが不都合な勢力もあるだろうから。

しかしながら、そうした障壁を、勇気をもって乗り越えなければ「真に近い、より良い平等」は実現しないのではないか。「オレオレ」「振り込め」を初めとする、特殊詐欺被害の問題でもそうだが、加害者側の「やり得」「逃げ得」をいつまでも見逃していてはなるまいて。それこそ、今に、国家の三権「司法」のあり様が舐められて、その信義が揺らぎ、やがて崩壊する事になりかねない。

そうした事を防ぐ一法として、法務省以下行政各位には、前出の、加害者の金融講座状況の報告義務を、強力かつ早めにに制度化して頂きたい。勿論、それは被害者援護の取っ掛かりに過ぎない。戦後長きに亘り、そうした不条理が放置されて来たツケ払いの時を迎えているのだ。日本国憲法も、そうした所からの見直し姿勢があっても良い。第37条「刑事被告人の権利」の見直しに踏み込む事も、一定は必要だろう。さもないと、日本国憲法自体が、大きな自己矛盾を抱え込む事ともなりかねないからだ。

今回画像は、過日の今頃、拙居所からも遠くない、JR名古屋駅に到着する、東京方面からの東海道新幹線試験列車「ドクター・イエロー」の様子。当代の編成は、少し前まで主戦を勤め、今は惜別の引退局面に入った名車 700系の一族。先代の、世界に知られた 0系の仲間は、遂に目撃さえ叶わなかった「幻の新幹線」でありました。伝説となり得たのは、運転日程や時刻が企業秘密だからですが、最近は、どうもネット情報などでそれらがリークされるらしく、運転日には、平日でも愛好者や見物人を結構見かけます。拙者が知り得た理由は、或る悪友からの入れ知恵であります。苦笑


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