我国内での 中国大陸他由来の新型コロナ・ウィルス感染症予防ワク チン接種の動きが、先行予定の医療関係各位向けに 現状は概ね当初予定通り進んでいる様だ。近日中に 第一便と同レベル規模の第二便の到着も見込まれており、一部地域で若干の副反応があった模様との報告も上がっている様だが、そちらも今の所は想定の範囲内とされる様だ。
今春からは 65歳以上の高齢世代を皮切りに、一般国民向けにも順次実施される事となろうが、副反応の度合などを含めた接種の情報は 細部に亘る国民向け提供がなされるはずだ。厚労省や各都道府県初め行政側は、その事の実施を確実に行い 接種判断の可否を決める国民の負託に是非応えて頂きたいものだ。
本題です。昨年来の前述感染症流行の長期化もあって 日本及び日本人の生活様式も相当に変化せざるを得なくなったのは事実だ。特に夜間行動のあり様は、大きな変化と変容を余儀なくされた感がある。これらへの対応の意味もあって、主に首都圏と関西圏の鉄道各社は 夜間の最終列車、所謂「終電」の出発時刻を一定程度繰り上げる動きに 揃って向かっている。今年初に発動した 最新の「緊急事態宣言」を受けてのもので、とりあえずは前述宣言解除後 一旦復旧する見込みにはなっている様だが、その必要はあるのだろうか。
来月中旬に予定される 今春の JR全国時刻改正 (所謂ダイヤ改正) では、東西の JR各社の都市圏を発着する列車中の所謂「終電」と呼ばれる主要在来各線最終列車の発時刻が、路線にもよるが概ね 20~30 分の範囲で繰り上げられる由。両都市圏の主要私鉄もほぼ共同歩調での終電繰り上げを見込むとされる。前述感染症流行の影響が主だろうが、我国内大都市圏の夜間移動が減っている実態を反映したものである事は間違いなかろう。
特に大都市圏にて これは当地名古屋圏も例外ではないが、日中の鉄道運行は所謂「保線」と呼ばれる線路や「架線」と呼ばれる高圧電線などの整備に係る時間的余裕がなく、この分野のまとまった整備は夜間に集中して行われる事が多い。近年は若い人口減少などに伴い こうした整備に要する人手が手薄になりがちで、安全面からも整備時間を少しでも長く確保する事情もあるとされる。所謂「マルティプル・タイタンパー」と称される精密保線機材などによる機械化も鋭意進められてはいるが、どうしても人手や人の目によらざるを得ない所もあり、限界がある様だ。
一方、前述感染症流行の長期化は、大企業を皮切りに 所謂「テレ・ワーク」と呼ばれる在宅勤務増加の流れを顕著なものにした。企業の取り組みや行政の支援姿勢如何の所もありはするだろうが、今後は徐々に中小企業にも波及して行く事も予想される。感染症鎮静化の為には人の移動 所謂「人流」抑制への強い取り組みが引き続き求められ、テレ・ワークは一つの勤務形態として かなりの定着を見せる事だろう。
そうなると 特に夜間の人流は大幅な低下が見込まれ、終電の発時刻も繰り上げへの見直しはやむを得ない「時流」であると拙者などは見るものだ。所謂「新しい生活様式」が更に長引き 勤務形態も変化という事になれば、移動の為の鉄道利用と夜の街の「賑わい」は残念だが これまでの様には戻らない事だろう。既に行われている首都圏と関西圏メインの「終電繰り上げ」はこのまま来月のダイヤ改正へと繋ぎ、恒常化するのが良策といえそうだ。
勿論 事前に乗客など利用者への十分な周知が当然だし、特に休日を控える金曜夜などは 混乱を抑える工夫も必要だろうが、終電繰り上げは時代の流れと要請につき「やむなき事」との冷静な受け止めも必要な事と心得る。そも 夜遊びに興じる向きは、前述感染症鎮静化後も自家用車やタクシーを愛用する傾向が強く、終電が早まってもさほどの不便は感じないのではなかろうか。又 一部の路線では始発列車「初電」の繰り下げもあり得るとの情報もあり、該当の各位は今後の情報に注意されたく思う。
当地名古屋圏の鉄道各社は、以前から終電が早めという事もあって 今回は様子見の様だが、今後の情勢如何ではそうした態度の見直しがあるかも知れない。いつも触れる政治、社会の事共からは少し離れたが、可能な時にこの問題にも触れたく思い 取り上げた次第。今回画像も以前ので恐縮。先年夏訪れた 神奈川県下で見かけた、小田急電鉄江ノ島線・夜間の様子を。