「ポスト安倍」に応じるべく与党自民総裁選と、新たに第一野党となる立憲民主、国民民主の多くが合流しての新党代表選が進む。今日などは中国大陸由来、新型コロナ・ウィルス肺炎流行に伴う経済へのダメージに対応すべく 消費税の軽減のあり方についての議論があった様だが、与党側総裁選各候補がおしなべて消費減税に慎重であったに対し、野党代表選二候補は 期間を限った上での減免に踏み込むべきとの表明があった。どちらも根拠のある主張であるは理解しながら、少しでも国民市民の実態に見合った方向性を示して頂きたいものだ。
同時に双方共、この局面(フェーズ)で間違っても増税志向を表にすべきでないのは勿論だ。いずれは不可避としても、それは感染症禍が落ち着き 経済が正常化してからの議論で十分間に合う事だ。拙速な増税論は今「何が一番大事か」を弁えぬ不良な机上論であり、到底国民的支持を得られるものではない事を申しておきたい。
本題です。今も続く中国大陸による沖縄・尖閣近海での領海侵犯をも伴う諸々の危険行為。その事にも通じる 2010= 平成22年に生じた、前述海域における我国海保船艇への中国大陸籍漁船の衝突事件に関し 一度は我国当局に逮捕された当該船舶船長の不明朗な釈放処置につき、当事の菅 直人(かん・なおと)政権の不適切な関与が露見した。以下、某ネット記事を引用して みて参りたい。
「船長釈放『菅 直人氏が指示』前原元外相が証言 尖閣中国漁船衝突から 10年 国家主席来日中止を危惧」
前原誠司・元外相が、産経新聞の取材に対し 10年前の 2010= 平成22年 9/7に尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖の我国領海内で発生した 海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件で、当時の菅 直人総理が 逮捕した当該船長の釈放を求めたと明らかにした。旧民主党政権は、処分保留による船長釈放を「検察独自の判断」と強調し 政府の関与を否定してきたが、菅氏の強い意向が釈放に反映されたとみられる。
前原氏によると、国連総会に出席するための 2010=平成 22年 9/21の訪米出発直前、総理公邸に佐々江賢一郎・外務事務次官ら当時の外務省幹部と共に勉強会に参加。その場で菅氏が 公務執行妨害容疑で勾留中の当該船長について「かなり強い口調で『釈放しろ』と言った」という。
前原氏が理由を訊くと、菅氏は同年 11月に横浜市でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議があるとして「胡 錦涛(ふ・じんたお)中国国家主席(当時)が来日しなくなる」と主張。中国側は船長の釈放を要求し、政府間協議や人的交流の中止など 様々な報復措置を執っていた。釈放しない場合、胡氏が来日しなくなることを懸念したとみられる。
前原氏は「来なくても良いではないか。中国が国益を損なうだけだ」と異を唱えたが、菅氏は「俺が APECの議長だ。言う通りにしろ」と述べた。前原氏はその後、当時の仙谷由人(せんごく・よしと)官房長官に「総理の指示は 釈放」と報告した。当時の外務省幹部も「菅元総理の関与」を認めた。同氏は産経新聞の取材に「記憶にない」と答えた。
事件は 2010=平成 22年 9/7、尖閣諸島沖の日本の領海内で発生。中国漁船が海保巡視船 2隻に相次いでぶつかり、海保は 9/8未明に船長を逮捕した。その後、中国は希土類レア・アースの対日輸出停止や中国国内での邦人拘束といった対抗措置を執り、那覇地方検察庁は 9/24、勾留の期限を 5日残して船長を処分保留で釈放。那覇地検は理由として「日中関係の考慮」などと説明した。(引用ここまで)
近く辞任の安倍政権下でも 検察を巡る芳しからぬ事象はあったが、旧民主党政権下でも、云わば検察による政権への良からぬ「忖度」があったと言えるのではないか。「前原証言」が事実なら、これは安倍政権下を上回る不祥事という事になろう。この件は 司法独立への脅威と共に、我国の国益毀損に繋がりかねない危険を孕んでいた事にもなるのだ。菅元総理は、この記事の後 SNSツィッターで自らの指示否定に及んだ様だが「火のない所に煙は立たぬ」の言葉そのものではないか。と同時に、旧民主党政権の媚中国大陸志向を露わにする証左ともいえるだろう。
全国の法曹関係有志が 安倍政権の生じた「桜を見る会」関連の不明朗を糾す動きに出る様だが、この勢力の支持政党は 多くは現野党。今明らかになった、この旧民主党政権の「負の履歴」を同様に糾す姿勢がなければ、前述の動きは全く説得力を持たないものに成り下がる事だろう。法曹関係では今夏、所謂過払い金に絡む弁護士法人の不明朗な会計処理や、社保保険料未払いなどの不祥事が相次いでいる。こうした所も正面から向き合わない事には、ひいては司法崩壊の遠因ともなりかねないと拙者などは思うがどうか。
最後に、今回拙記事の問題に関して発せられた作家・門田隆将(かどた・りゅうしょう)さんの SNSご見解を紹介する次第。極めて簡潔明朗に、拙所感を代弁して下さっている。
「検察が、中国船衝突事件で、菅 直人・元総理らから釈放の意向が伝えられたことを認めた。指揮権発動である。『(起訴すれば)混乱して、まともな対応はできないだろう』との見通しまで伝えられたというから驚く。国家とは何かさえ知らない勢力が権力を握ればこうなるのである。恐ろしい」 同氏と 勇気ある証言をされた前原元外相、それに同様の供述をされた長島昭久、細野豪志の両衆議も併せて一言称えたく思う。今回画像はもこれから忙しさを増す当地を通る JR中央線の長野県方面への燃料列車便の様子を。三重県を発ち、中継地の当地・稲沢出発の模様。以下に 関連記事をリンク致します。(私的憂国の書様) http://yukokulog.blog129.fc2.com/blog-entry-3945.html