コナサン、ミンバンワ!OCN Cafe日記より読み進まれた各位は、改めまして。2011=平成23年も立春を過ぎ、ようやく春の気配が少しは見えて来始めた風情。そろそろ当地でも、梅の便りが聞こえて来る頃だが、政治の方は相変わらず混迷が続く様だ。
大きな一因が、我国会の衆議院と参議院にて、与野党の勢力が逆転する所謂「ねじれ」状態が続いている事。欧米の上院に当たる参議院にて、政権党たる民主党が全体の過半数を維持できず、野党勢力の方が優勢になっている為に、当然通すべき法案の多くも通らないままとなっている。議会運営が成熟している欧米諸国なら、勢力に関係なく迅速に法案を審議し議決して通す態勢を築けるのに、我国にてはそれができない。与野党の努力不足や不心得な姿勢もさる事ながら、俺の目には、国会二院制それ自体が、余り意味のない事の様に映るのだ。
そもそも議会二院制は、議会民主制の祖国、英国のそれに範を取ったものであり、それぞれの国の内情に沿ったものであるかどうかは別の問題だろう。慎重万全な審議が期待できる半面、多大な運営コストを要し、緊急を要する法案の迅速な審議には向かないとされる。議会制度が成熟し、緊急時などは両院で緊密に協力できる態勢が築かれていれば良いが、我国会両院にては、その様な態勢が整っているとは到底言い難い状況だろう。
故人となった文学者 福田恆存(ふくだ・つねあり)さんの「日本人に、議会制民主主義は向かないのでは?」とのご見解が些か極論の域であるのは事実だろうが、今のままの二院制なら早晩行き詰まり、多額の国費の浪費に繋がるのは目に見えている。既に900兆円に迫る累積債務を考える時、いつまでも国会二院制にこだわり続けるのは、現実問題としてどうなのか。みんなの党代表 渡辺喜美(わたなべ・よしみ)さんが主張されている様に、国会議員数及び秘書などの関係者数の抑制と、国家意思の速やかな決定の為にも、国会一院化の道へと進むべきであろう。日本国憲法の改正とかの高いハードルもあろうが、慎重を要する重要な法案の審議などは、複数回行う事を原則とすれば問題はないだろう。因みに、北欧諸国や南半球ニュージーランド国、それに我国近隣の中華人民共和国、大韓民国、台湾こと中華民国やシンガポール国も、悉く議会一院制を採る国々である。
P.S 余談かも知れないが、今日は名古屋市長VS名古屋市議会の政策対立に端を発する出直し地方選挙が、任期満了に伴う愛知県知事選挙と共に行われます。この後、この様な国政面の問題ある事共にも留意しつつ、投票に出向くつもりであります。