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生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

私は私らしく生きる

2006-09-19 12:23:44 | 過去の記事より
カラマーゾフの兄弟読書ツアー(その2)で今現在も劣等感があるということを書きました。
2年前の10月、わたしのHPのつれづれ日記(現在非公開)に劣等感についての記事がありましたので掲載させていただきます。


かつてわたしは、頭が良く何でもできる人、主婦業も仕事もこなしている人をみるとうらやましくなり、それに比べて自分は仕事もできず、何の才能もなく……とみじめな気持ちになっていました。
神さまとわたしではなくて、あの人とわたしの関係にとらわれていました。
水野源三さんの本(まばたきの天使 和田登作 日本基督教団出版局)を読んだとき、はっとしました。

水野源三さんは病気で体を動かすことができません。
しゃべることもできません。ただひとつ動かせるのは目でした。五十音表を使いまばたきで意志を伝え、お母さんが書きとめ、たくさんの詩を書かれました。
水野源三さんのところに病気で片目を失明した少年が訪れました。その少年に源三さんはまばたきでいいました。「ほかの人と比べないようにして生きていって下さい」

このことばは、源三さんが長い間考え抜いてきて出した結論でした。
人は、ひとりひとり違う個性を持っています。ダメな人間などひとりもいません。たとい障害があっても、不治の病にかかっていても、人間としての価値は変わらないのだから堂々としていればいいのです。
水野源三さんの「生きる」という詩を紹介します。


神さまの 大きな御手(みて)の中で
かたつむりは かたつむりらしく歩み
蛍草は 蛍草らしく咲き
雨蛙は 雨蛙らしく鳴き
神さまの 大きな 御手の中で
私は 私らしく 生きる


源三さんがもし人と比較していたら、重い障害を持った自分がみじめになり、嘆いてばかりいたでしょう。でも、源三さんは人と比べたりせず、いつも心を神さまにまっすぐ向けていました。
だから、すばらしい詩がたくさん書けたのだろうと思います。

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