生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

高齢者を顧みる(その2)

2009-09-09 21:13:03 | 教会

もうひとつの詩は、高齢者と共に暮らす家族のありかたを教えてくれる内容でした。
書き写すことはできませんでしたが、おおよその内容は次のようなものです。


年老いた父親が食事をする時、手が震えて食器を落としたり、テーブルを汚すようになりました。それを見た息子はイライラして父親のテーブルを部屋の隅に持って行き、家族と離れた場所で食べるようにし、食器は落としてもいいように木のお椀を使わせました。

あるとき子供がおもちゃの大工道具で何かを作っていました。息子が「何を作っているの?」と聞くと、「木のお椀だよ。パパとママがそのうち使うと思って」と言ったそうです。
それから、父親もまた家族と同じ食卓で食べるようになり、父親がこぼしても誰もイライラしなくなったそうです。


わたしは、自分が高齢者になることをあまり想像したことがありませんでした。でも、最近ふとしたことから老いを感じるようになって、わたしもまだまだ生かされれば、高齢者になるのだと気づきました。

高齢になったとき、家族から疎外されたら、どれだけ傷つくでしょう。体のあちこちが衰え、若い時のように色々なことができなくなってきてしまう。記憶力が鈍り、同じことを何度も言ってしまう。
そうなったとき、周りの者が温かい目でみてくれたら、ゆったりとした気持で接してくれたら、どんなに嬉しいでしょう。


神様は「胎内にいる時からになわれており、生まれる前から運ばれた者よ。あなたがたが年をとっても、わたしは同じようにする。あなたがたがしらがになっても、わたしは背負う。(イザヤ46;4)」と言って下さっています。

メッセージの最後にイエス様の言葉が紹介されました。
二羽の雀は一アサリオンで売っているでしょう。しかし、そんな雀の一羽でも、あなたがたの父のお許しなしには地に落ちることはありません。(マタイ 10:29)

五羽の雀は二アサリオンで売っているでしょう。そんな雀の一羽でも、神の御前(みまえ)には忘れられてはいません。 (ルカ 12:6)



*アサリオンとは、最小の単位の銅貨です。



市場で売られている雀が2羽で1アサリオン、5羽で2アサリオンということは、1羽はおまけなのだそうです。
神さまは、おまけのような者でも、守り、愛して尊く用いて下さることを教えていただきました。

一羽の雀さえ愛して下さる神様は、高齢者ひとりひとりのことを、そしてこれを読んで下さっているいるあなたやわたしのことを愛し、いつくしんでくださるのですね。
           おわり

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