生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

ハイジに教えられたこと(その2)

2008-11-07 12:45:39 | 読書

タイトルを「ハイジ」から「ハイジに教えられたこと」に変更しました。
ハイジを読んで、彼女は小さなカウンセラーだと思いました。

ハイジはアルムの山に帰りたい気持ちを抑えていため、心の病にかかってしまいます。
夜中に徘徊するハイジを目撃した医者は、ハイジをすぐにスイスに帰すようにゼーマン氏にすすめます。

スイスに戻ったハイジはすっかり元気になります。
フランクフルトで字を覚えたので、ペーターの盲目のおばあさんに聖書や賛美歌を読んで聞かせ、おばあさんに喜びをもたらします。娘を亡くして失意のどん底にいた医者にも聖書を読んで聞かせ、希望を与えます。
ハイジがおばあさんに読んだ『お日さまの歌』を紹介します。


金色の太陽は よろこび さいわいにみち かがやきながら
わたしたちにもたらす さわやかな心なごむひかりを
 
うちひしがれて地にあった わたしの頭(かしら) 手足
けれども いまは立ち上がり 面(おも)あげて
はれやかにほがらかに 天をあおぐ
 
わたしの眼はあおぎみる ほまれある神のみわざを
み力の強さ 大きさを 告げ知らせるために
神のなされたもうた もろもろのみわざを
 
神のみわざは しめす ただしきものの行く手を
はかないこの世をあとに いつの日か
心やすらかに おもむくべきところを
 
すべてはうつろう ただ神だけは ゆるぎなくおわします
みことば み声 みこころは とわのいしずえにもとづく
 
みすくい みめぐみは かけることなく
たえがたい この胸の痛みをいやし
あらゆるなやみから まもりたもう
 
十字架も 苦しみも いつかはおわる
さかまく波も あらしも すぎさって
待ちのぞんだ太陽が照りかがやく
 
あふれるよろこびと きよらかな静けさは
天の園生(そのう)でこそ もたらされるであろう
あこがれのその地へ 心はいそぐ


聖書を読むだけでなく、優しい心でひとりひとりの心を癒していきます。おじいさんも、クララも癒されていきます。ハイジは心の病にかかるほどのつらい経験をしましたが、そのことがあったからこそ、癒しをもたらすことができるのだと思いました。

罪を犯したペーターに対しては、母親のように諭します。
また、「何か欲しいものはないか?」と聞かれたとき、ハイジはフランクフルトで使っていた3つ重なった枕のあるベッドと答えます。ペーターのおばあさんにあげたいと思う心からでした。

自分のためには何一つ望ます、相手の幸せを願うハイジ。
ハイジからは主の愛が川のように流れ出ているような気がしました。


おわり

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