生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

June Bride

2007-06-02 17:28:16 | 日記
 
今日は教会で結婚式がありました。二人ともクリスチャンホームで育ち、ご両親から神さまの前における誠実さを受け継いでいることを知り、大変嬉しく思いました。Mくん、Sさん、おめでとうございます。
詩人吉野弘さんの祝婚歌を贈ります。

 
祝婚歌   吉野 弘

二人が睦まじくいるために
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい

立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったりゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい



この詩を読むとジーンと胸が熱くなります。『祝婚歌』は、姪御さんの結婚式に出席できない吉野さんが送ったものだそうです。姪御さん夫妻にいい夫婦でいてほしいという願いがこめられているように思います。

(アブラハムのことはまた後日書きます)

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