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Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

今後の指針になるような一戦(8節大宮戦)

2025-04-05 23:42:39 | マッチレポート25'


まずは藤原優大の前節試合後コメントを振り返ってみましょう。

(「ボールを収めるとしたらどのへんで?」という質問に対して)
「やはりノムくんとか、キヨくんがいればキヨくんとか。ただ動かし方のトレーニングをやっていないので」

もはやこのコメントですら大宮を油断させる作戦だったのではと思うくらいにボールを握った。「え?、もっと蹴るって聞いてたんだけど?」大宮は明らかに戸惑っていた。前から追うわけでもなく、構えるわけでもなく中途半端な対応となり前半はうちが主導権を握ることが出来た。守備時はいつもの並びながら、攻撃に転じると5バックからやや左肩上がり気味の4バックになって主に藤原&野嶽の2枚でボールを動かした。サイドバックの位置に入るデルランと真那斗がやや高めで藤原&野嶽の脇にはノムや榊原、天笠がかなり流動的に下りてくる。おそらく蹴ってくるだろうと予想していた大宮を面食らわせるには十分は動かし方だった。


今シーズンの片野坂さんのやり方を見ていて、「繋ぐのか」「蹴るのか」のゼロヒャクではなく勝つための最適解を常に探し続けているそんな感じがしていた。長いボールを蹴ることも厭わないし、ロングスローも投げる。だからこのまま繋ぐことに手を入れずにシーズンが進んでいくとはどうしても思えなかった。大宮、徳島、千葉、磐田と上位クラブとの対戦が続く厳しい4月シリーズに向けて温めていたのではないかと思うくらいに急激に良化した印象だった今日の大宮戦。やはり改めて片野坂さんが作るチームはじっくりと楽しみに追いかけたいと思えた。




2-2のドローという最終結果は内容を見れば十分すぎるくらいに妥当な結果だとは思うけど、あと3分で勝ち点3が獲得出来る状況まで持っていけたのだからやはり勝ち点3は欲しかった。ただ守り切れただろうと思える状況ではなかったし、複雑だけど最後の同点ゴールは決まった時に不思議と受け入れられた。でも大丈夫だ。しっかりと着実にチームの進化が感じられるから大丈夫。夏くらいまでは目立ちすぎず10位あたりをフラフラしていればいい。丁寧に積み上げたチームは秋に必ず爆発する。


最後に押し込まれ続けた要因はもちろん一つではないと思うけど、やはり伊佐が退いたことが大きいように思う。今日も前線からの守備が抜群の効き方だった伊佐。あれだけの強度で走り飛び続けてくれるわけだから70分での交代は仕方ない。交代で出てきたヒョンウも優成も頑張ってはいたけど、相手の陣形を分断させるような、相手の最終ラインを押し下げるような迫力には欠ける。直近3試合のうち2試合で後半アディショナルタイムに勝ち点を失っていることを考えると、90分のチームマネジメントというのが当面の大きな課題となりそうだ。



先制点が決まる直前くらいから足の不調を訴えていた優大。再開のキックオフ前に配置の修正ももちろんしてはいたけど、それでも優大がいない間にあっさりとやられてしまった。どうしてももったいないという言葉が浮かんでしまう。ただキックオフからの流れを見返してもどこかで何か出来たかというとそうでもないところが悔しいところではあるけど、バンバン点が取れる状況ではないだけにやはりもったいなかった。



試合前のピッチ内アップの全てのメニューが終ってほとんどの選手が引き上げた後に宇津元はまさにこの位置のコーナーキックの確認に数本蹴っていた。誰も触らなければ入るような、ニアの選手にスラしてほしいようなインスイングのキックは本当によく曲がっていたし、美しくすらあった。だからあのコーナーキックを宇津元が蹴りにきた時は本当に期待感があったし、ピッチ内アップの時と全く同じ球筋で蹴っていたんだよ。そりゃ決まるぜ。



良い試合だったと思うけど、一つだけ「たられば」を言えたのなら、あの場面で倒れずに右足を振り抜く優成が見たかった。ファールかどうかは分からん。でもそんなの構わず思いっきり振り抜いてほしかった。オレが見たい優成はそういう優成。



悔しい最後の同点ゴールは3枚行ったのに止められなかった泉柊椰の突破に屈した形。真那斗も足をつっていたししんどかったと思う。ここもさっきのチームマネジメントの話になるんだけど、今の大分のやり方はWBに多大な運度量を求めているのでやはり90分間やり続けるのは厳しい。宇津元のバックアップには香川が入っていたけど、真那斗のバックアップは非常時くらいにしか考えられていなかったと思う。この結果を見てふと思ったことがある。





泉柊椰は神戸のアカデミーからびわこ成蹊スポーツ大に進み、自分が関西にいた3年間は関西学生リーグを代表するウインガーだった。




そのびわスポ大の左ウインガーの対面でバッチバチにやり合っていたのが関西大の右SBだった松尾勇佑だった。どちらもスピードが売りでそのハイスピードな攻防は見ていてワクワクした。今の大分において真那斗が絶対的な存在であることは明らか。でも足をつっている真那斗を90分間引っ張るくらいなら松尾を使おうというところまでは松尾には頑張ってほしいと思っている。

この記事のために3年前の画像を探していたら泉柊椰の上半身半裸写真が出てきて、悔しさまぎれに晒してやろうかなと思ったけど、社会人の常識に照らし合わせてグッとこらえた。


試合後小酒井が泉のところに挨拶に行ってたけど、どこかで繋がりがあったかな。ちなみに泉柊椰の弟である泉彩稀(4年)は今シーズン甲南大で10番、松尾勇佑の弟である松尾春希(4年)は明治大で開幕戦で先発と兄達と同じように大学サッカーでしのぎを削っている。

「兄弟対決」 1年 松尾春希|明治大学体育会サッカー部

「兄弟対決」 1年 松尾春希|明治大学体育会サッカー部

「兄弟対決」 法学部法律学科 1年 松尾春希(尚志高等学校) こんにちは。 今回部員ブログを担当させていただきます。 法学部法律学科1年の松尾春希です。 まず初めに、日頃...

note(ノート)

 
松尾の弟が兄への想いを綴った記事。



池田廉は大宮の喜名ヘッドコーチにご挨拶。琉球つながりだね。



大宮はすっかりとレッドブルに魂を売り去りオレンジはメインカラーから差し色に降格。


ただ2年前に週末の試合で5千人入らなかった埼玉の「じゃない」方の不人気クラブの華麗なる転身はリーグの活性化という観点からは歓迎すべきことだよね。レッドブルはあっさり手を引いたりすることもなさそうだし。


やれることの幅を少しずつ増やしていく中でまずは上位の大宮と五分の内容で勝ち点を獲得することが出来た。最後に追いつかれたことは残念だけど、選手たちはこの内容に自信を持ってほしい。この一戦は間違いなくシーズンの今後の指針を示したと思う。厳しい相手が続くからこそ楽しみだと今日は思えた。次はシーズン未だ3失点の徳島。楽しみだね。
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