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Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

「もったいない」が成長(ルヴァンカップGS4節名古屋戦)

2019-04-25 23:55:09 | マッチレポート19'
まあ、もったいなかったね。逆転した直後に相手に退場者が出て、さらに蒸し暑くてしんどいコンディションだったことを考えると必勝パターンだっただけにもったいなかったね。ただルヴァンのここ2試合はもったいないとすら思えない内容だったことを思えば、それだけで成長って言えると思うよ。リーグ戦と違って、明らかにホームとアウェイで内容に差のあるメンバー。徐々に場数を踏んで、このやり方に慣れていっていつか突き抜ける時が来ると信じてる。次のホーム神戸戦で勝ち点3取って、最終節で痺れる試合やろうよ。絶対にいい経験になる。


昨日は会社の飲み会だったため先ほど録画でチェックした。結果を知ってから観たわけだけど、それでも十分に面白い試合だった。名古屋が攻撃的に来てくれる分試合がスイングした、つまりかみ合わせが良かったところもあったとは思うんだけど、これでルヴァンカップも4試合目、さらにホームということもあってなかなかリーグ戦に絡めていないメンバーもチャレンジ出来るようになってきたと感じた試合だった。特に庄司とポープにはその姿勢がよく見えた。75分頃に自陣左サイド奥で奎汰と庄司でパス交換しながらも相手の間合いにハマってしまい、「もう蹴っていい」というタイミングからさらに2本くらい我慢したシーンがあった。最後はややミスキック気味のパスが奇跡的に繋がり、逆にチャンスになったんだけど、あのシーンにチャレンジングな姿勢がよく見えた。ポープも冷静に状況を見て、名古屋のハイプレスがルーズと見るや、ボランチにダイレクトに繋げるシーンが何本かあった。いまリーグ戦で堂々とやれてる選手たちもチャレンジして、時には痛いミスもして、それでもやり続けて今がある。やり続けよう。ちなみに試合中に名古屋の前田とポープがアイコンタクトしてるシーンがあったから気になって調べてみたらヴェルディJY→ヴェルディYの同期なんだね。


ごっちゃんは調子が良さそうですな。ガンバ戦でも途中から出てきてどんどんボールをもらいに動くし、これはいいぞと思ってたけど、それを証明するかのような昨日の90分だった。前半から再三裏を狙い続けて後半にそれが身を結んで逆転ゴール。試合終盤もバテた名古屋DFを尻目に何度もラインブレイクに成功した。この日フル出場だったので、セレッソ戦はベンチスタートになるんじゃないかと思うけど、重要な仕事をしてくれそうな雰囲気が充満しているいまの後藤優介である。


三竿がやっと公式戦初先発。随所に質の高いプレーを見せて期待感を持たせてくれた。貴重な左利きではあるけど、ルヴァンではおなじみになりつつある前後半でのワイド入れ替えにもスムーズに対応していたし、やはり能力は高そう。1本見せた直接FKも「もう少し近ければ」と思わせてくれるものだったし、チームとしての武器になりそうだ。星とも高山とも違うプレースタイルで、昨シーズンは最も手薄だったと言っても過言ではない左WBが今シーズンは最大のホットスポットになりつつある。これは面白いよ。


順位表を見てしまうと勝ち点2を落としてしまったもったいなさが尚更に募ってくるわけだけど、次の神戸戦に勝てれば本当に面白いことになる。次のステージに進むために「オレたちの孝行」を迎え撃ってやろうよ。ルヴァン獲ったろうぜ!


しかしこれで公式戦12試合が終わって全ての試合で得点も失点も2点以内。崩れる試合がないことは大いに評価出来ると思うよ。今のところ世間一般では攻撃が面白いという評価を受けているけど、J2でも失点が少なかったわけではないチームがここまで粘り強くやれてることは大いに評価したい。
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現実と哲学の間で(8節ガンバ戦)

2019-04-21 00:00:19 | マッチレポート19'
タイトルは大分のことではなくガンバのこと。


宮本監督の試合後コメント。ほとんどが試合中に想像していた通りの内容なんだけど、そうさせたことに本当に大きな意味があると思っている。

「3バックに関してはスペースを消す」
「背後のスペースをなくすという意味で少し落とし気味に守備はしました」

このコメントをあのガンバ大阪の監督が発していることに本当に大きな意味があると思っている。これってサプライズ枠でJ2に落ちてきたビッグクラブに対してThe J2クラブが採用する戦術そのものだからね。3バックと言っているのはただの負け惜しみで実質5バックだからね。


「じゃあ、われわれはホームだからいつも攻撃的なサッカーをしなければいけないのか。その攻撃的なサッカーをして裏返されて点を取られて負けてしまえば、それは意味がないと思うので」
何かもうちょっと逆ギレ気味だけど、これってこれまで攻撃的なサッカーを標榜してきたガンバのクラブ哲学をこの試合に限っては変えさせたってことだよ。これは重いよ。宮本監督は現場を預かる立場の人間として、3連敗、ホーム未勝利という状況、そして何よりも今季の大分の映像を見て、今のガンバでいつも通りに攻撃をしてたら裏を取られて惨敗しかねないと思ったんでしょう。それゆえに「5バックでドン引きサッカー」という選択をしたとしても理解は出来る。あのガンバが我々大分トリニータ相手にホームでそういう選択をしたということに今日のゲームの全てが凝縮されていると思う。


もっと言えば、後半45分間圧倒されたわけじゃなく、残り10分間押し込んだのは我々だった。どちらに勝ち点3の可能性が高かったかと言えば、それは間違いなく我々だった。後半は確かにガンバの攻勢が続いた。ただそれはいつも通りにやれば出来るということよりもあまりにも何も出来なかった(監督からさせてもらえなかった)前半の反動でしかないと思っていて、だからこそ同点になった後にもう一度我々が主導権を握り直したことには大きな意味がある。結果的には勝ち点1だったけど、この試合の持つ意味は計り知れない。個人的には今季スタジアムで観た試合の中で最も面白かった。カシマ、ヤマハ、札幌ドームと全て勝ってきて、今日だけ勝ち点1だったけど、それでも今日の試合が一番面白かった。


ガンバの選手が大分陣内でボールに触れるまでキックオフから約6分間も要した。それだけドン引きサッカーだった前半。宮本監督は間違いなく深追いするなと選手たちに言っていたはず。先発の渡邉千真は忠実にそれを守っていたけど、急遽投入されたファン・ウィジョは最初のプレーでチャンスを作れちゃったから少しイケイケになって前半25分にこの日初めて大分陣内までプレッシャーをかけに来た。本当にそれがこの日初めての高い位置でのプレッシャーだった。そしてそれをいなして先制点が生まれることとなった。宮本監督は約束を守らなかった選手たちに頭を抱えただろうけど、逆に言えば「獲りにいったらやられる」という宮本監督の見立てはハッキリすぎるほど当たっていたということだよ。自分のチームと対戦相手の力量比べという現実的な問題に対しての解の導き方については本当に優秀だと思うけど、あまりにもあっさりとクラブ哲学を捨て去る決断をした芯のなさにはあまり尊敬出来ないなと思いつつ、いずれにしてもそれら全てを宮本監督に問いかけ、投げかけ、きっと迷わせたのは、我々大分トリニータであるという事実。敵将のやり方を見て、我が君主への尊敬の念が一層深まった試合だった。



同点にされてからもう一度盛り返すのに島川の奮闘抜きには語れない。前後左右だけでなく上にも存在感を発揮し、ガンバがはね返したボールを回収し続けた。回収したら近くの誰かに預けて終わりじゃなく、常に縦のパスルートを探し続けているのがよく分かるし、実際にいい縦パスを1本通した。今のところ個人的にはティティパンよりも島川の方がいいと思ってる。



フクは地元でめちゃくちゃ気合い入ってたね。いつもよりも攻撃に関与する回数が明らかに多かった。来週も中学時代を過ごした古巣。ゴールでも決めちゃうか!





小塚いいなー、マジでいいなー。前半のトラップだけで何回も「うまい!」って唸っちゃったもんな。試合前のシュート練習で外したボールが自分の目の前の女性に直撃してかなり痛そうにしてたけど、少しして小塚が近くまで駆け寄ってきて、地声で「すいません、大丈夫ですか?」って謝ったの最高だったな。少なくとも自分の中では小塚の好感度が爆上がりだったよ。きっと周りもそうだったと思うよ。



高木さんの目の前のラインはペナルティアークじゃないからね、センターサークルだからね。セットプレーじゃないタイミングで高木さんが敵陣まで侵入する日もそう遠くはないような気がしてきたよ。今日は決してストロングな部分ではないと思うハイボールでも強さを見せてくれた。1失点はやむなし。



悔しいけど、ヤットさんの22年連続ゴールに貢献出来たと思えば、その悔しさもグッと飲み込める。





「審判に最も抗議するクラブは?」と問われたならば選手、サポーターを問わず「ガンバ」と即答するくらいにそのイメージが付いている。「くたばれチャント」とかもう象徴してるよね。まあ「おい!」とか思うことは自分にもあるけど、スタンドから見てる限りにおいてはブーイング出来るほどの確証は持てないからいつも「帰って確認するか」になる。大阪の人だけめちゃくちゃ視力がいいはずないだろうし、つまりガンバにおいては審判へのブーイングは文化として根付いているってことだと思うよ。憂さ晴らしを除いて、いいことなんて何もないと思うけど。









噂とおりに素晴らしいスタジアムだった。個人的には日本で最高のスタジアムだと思った。いいスタジアムは他にもあるけど、ここ以上のスタジアムを現時点では知らない。3層構造の一番上は下よりも傾斜がキツくしてあって、上からでも見やすい設計になってそうだった。ちなみに4枚目はエキスポシティの観覧車から見た太陽の塔。このアングルは新鮮。















スタジアム内にあるガンバのミュージアム。これまでの全ての所属選手のパネルを飾ってあるコーナーがあった。大分関連選手を撮り始めたら意外と多くてここに載せてないのでいくと、加地、高木和道、シジクレイ、小島宏美、瀬戸、フェルナンジーニョ、パウリーニョ、川西、船越(多分もっといる)もあってガンバだけでなく、うちのクラブとしての歴史も長くなってきたなと実感した。


13年シーズンがすれ違いだったため10年ぶりとなったガンバとの対戦。スタジアムが変わったからそもそもあまり懐かしさなんてなかったんだけど、唯一スタジアムDJの仙石幸一さんの「ガンバァァァオォォォォォサカッッ!!!!!」のコールが変わってなかったのは嬉しかった。
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藤本憲明が唯一の武器でないことの証明(7節仙台戦)

2019-04-15 01:05:47 | マッチレポート19'
大分サポーター的には今の大分トリニータがこの記事のタイトルのようなチームでないことは十分によく分かっているけども、世間一般ではそろそろそんなイメージが定着してるだろうし、何とかしてそうじゃないことを早く証明したいと思っていた矢先のこのパーフェクトゲーム。痛快この上なし。


キックオフからしばらくは高い位置からプレッシャーをかけてきた仙台だけど、試合が落ち着くとスッと引いて藤本が飛び出せるスペースを消しにきた。ここからが今の大分に突き付けられている課題だったわけだけど、松本戦や広島戦に比べれば前半からよく動かせていたし惜しいチャンスもいくつかあった。松本戦も広島戦も内容的に良くなかったことは別に構わないと思っていて(そもそも相手がうちの良さを消しにきてるわけだから)、何が課題かって数少ないチャンスをキッチリと決められて負けていることだけだったと思ってる。だから今日もまずはゴールを決められないことがまず最初のミッションで、その上でこじ開けられたら最高だくらいに思っていたわけだけど、満額以上の回答をいただき、本当にありがとうございます。


1点目。まずはボール奪取が素晴らしい。相手からしたらここで奪われたらヤバいと思うところで強引に体をねじ込んで奪うとそのまま足を止めないところが智輝の最大の魅力。最後はラッキーもあったけど、あそこにこぼれてくるのは足を止めなかった者に対するご褒美だよ。「BOX to BOX型のセンターバック(命名オレ)」をまさに体現する躍動感あふれる素晴らしいゴールだった。


2点目は今季決まったゴールの中でも一、二を争う美しいカウンターだったんじゃないだろうか。前にも少し書いたけど、6→19のパスってその後が効果的な動きに繋がることが少なく結局戻すことが多いと思ってたんだけど、それを反証するかのような星の素晴らしいワンタッチでのU字ターン(雄次だけに)で前を向いた時点でほぼほぼ勝負は決まっていた。下りてきて受ける動きをする阿道とスペースに動き出す準備に入っている藤本の役割分担も完璧だし、あとは2トップの2人が息を合わせるだけだった。カウンターって未だに「弱者の戦術」と思われてる部分があるけど、こうやって崩しを紐解いて見ると「賢者の戦術」にしか見えなくなる。理詰めだからこそ少ない手数でゴールを陥れることが出来るわけだから。


阿道に待望の初ゴール。ゴールの10分ほど前にワンタッチの鋭角なターンで相手DFを振り切って強烈なシュートを放ったシーンがあったけど、あの辺から今日の阿道はあるなと思わせてくれた。むしろあのシーンの方が今までイメージしていた阿道らしいし、これをきっかけにフィットしていってくれたら攻撃陣の厚みもさらに増す。悪いわけじゃないけど、開幕から何となくしっくりと来てない感じがあったと思うけど、昨シーズン藤本がフィットするまでにかかった時間を考えたら十分に早い方だし、J2で見せてきた阿道の恐さはこんなもんじゃないはずだし、もっともっとを期待したい。


初先発の島川も良かった。何度も書いてきたけど、今季たくさんの期待の選手が新加入してきたけど、個人的に一番期待していたのは島川。きっかけも書いてるけど、去年のトータル4−10で惨殺された甲府との2ゲームで嫌らしいくらいに効きまくっていたのが島川だったから。だから加入が決まった時には「哲平さんやるな」と思ったし、今日は思ってた通りの活躍をしてくれた。水曜日のルヴァンでもやたらと縦方向にパスを付けるなという印象があったんだけど、多分このチームで生き残るためにはボールを狩ってるだけじゃダメなんだということの意識の表れなんじゃないかと勝手に推測してたけど、今日も奪ってすぐに縦に付けるパスが何本もあった。ティティパンや前田、マルちゃんとのローテーションや役割分担にも幅が出るし、島川の台頭はデカい。


85分を過ぎたあたりで仙台の選手たちの心の中で一斉に闘争心が折れていく音が明確に聞こえた。それこそ「ポッキーン」とね。そこからの約10分は完全に足が止まったし、やられたい放題・裏取られたい放題で屈辱だったろうね。あそこまで好き勝手やって追加点奪えないうちの選手たちも人が良すぎるけど、この試合に完全に勝った何よりの証だったと思う。仙台の渡邉監督は試合後のインタビューで勝敗の分かれ目は「ミスを突けたかどうか」と悔しさ丸出しで答えてたけど、試合直後とは言えそんな総括してたら次も勝てないよ。棒立ちで次々にパンチを浴びせ続けられてた選手たちを本当に見てたの?


ということで暫定ではなく確定で3位浮上。ハハハ、マジかよ。鹿島も浦和も川崎も神戸もガンバもみんな順位が下なんだぜ。ちょっと信じ難いよ。念のためもう一回確かめてみたけど、来年までパスポートは有効だったよ。夢見るだけならタダだからさ。行けるとこまで行こうよ。残留が目標のまんま、別の目標までたどり着いちゃっても面白いじゃない。あー、パナスタ猛烈に楽しみになってきたー!!早く来い来い次の週末!!
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物足りない(ルヴァンカップGS3節神戸戦)

2019-04-10 21:37:47 | マッチレポート19'
今季初の2点差負け、数えるほどの枠内シュート、ピッチ状態からやむを得なかったとは言え多かったパスミス。リーグ戦のメンバー入りに向けてアピール出来た選手は1人もいなかったんじゃないだろうか。つまり結果も内容も物足りなかった試合。


1失点目、我々の右サイドのスペースに飛び出した小川のマークは誰がすべきだったのか。高山と岡野のどちらも距離が遠く、意思疎通の不足や約束事の徹底に問題があったように思う。あそこまでマークが遅れれば、J1クラブならキッチリ決めてくるよ。2失点目、ピッチが濡れていて難しかったとは思うけど、もっと外に弾き出さなきゃいけなかったポープ。もっと言うと絶好のアピールの場でメンバー入りすらしていない小島とキョンゴンはどうした。前半だけで致命的なバックパスのミスを2つもした長谷川はまだまだ物足りない印象。随所に可能性のあるプレーは見せるもののことごとくフィジカルで潰されてしまう成豪のワイド起用はそろそろ止めてあげた方がいいんじゃないだろうか。シャドーでやらせたい。


後半になると神戸が受けに回ったため押し込む展開が続いたけど、繰り出す攻撃がことごとく物足りない。島川あたりは積極的に縦方向へのパスを入れようという意図が見て取れたけど、そのパスに反応する3人目の動きが皆無だった。さすがに縦パス受けてターン1発で振り切れるようなFWはうちにはいないから、くさび役の選手からダイレクトで落としてもらう動きの選手がいないと崩すのは難しい。阿道も今日の渡部&宮のようなJ1のレギュラークラスのCBじゃなければ収まりもいいので、そこに連動して反応出来る選手がもっといてほしかった。前半の馬場が抜け出したシーンなんかは良かったよね。


まあ今日は寒かったし、ピッチも濡れてたし、阿吽の呼吸で動けるほど練度を高めている組合せとは言えないメンバーだったからやむを得ないとは思うけど、収穫はほとんどなかったに等しい。もっとチャレンジしないと。そういうのが見たいのは別に自分だけじゃなくて片野坂さんだってそうだと思うよ。幸いにも混戦状態のCグループ。最下位から1試合で1位まで狙えちゃうくらいの混戦状態。残り3試合のうちホームも2試合残してるし、まだ自信を掴んでいるとは言い難い選手たちが多いメンバーだし、ホームの後押しはリーグ戦以上に重要。ホームの皆さん、どうぞよろしくお願いします。


もっとアグレッシブに、もっとチャレンジを!ルヴァン獲ったろうぜ!
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スカウティングの勝利(6節札幌戦)

2019-04-07 22:42:33 | マッチレポート19'

マルっと2日間札幌で遊んできた。楽しかったという感想しかわいてこないくらい楽しかった。サッポロクラシックもたくさん飲んできた。



ということで2度目の札幌ドーム。


その5年前の札幌ドームと言えば、我らがキャプテン・鈴木義宜が特別指定時代に初めてベンチ入りした記念すべきスタジアム。当時の文章を読み返して驚いたのが、その時点ではまだ入団決まってなかったんだね。もしそのまま話がまとまってなかったらと思うとちょっと想像すらしたくない恐怖ですな。


もう一つ札幌ドームと言えばあのベッカムのPK。あのPKを獲得したのはオーウェンで、PKとなるファールをしたのがポチェッティーノ(現スパーズ監督)。




ドーム内に日韓W杯当時のアルゼンチン代表のユニフォームと当時の作戦ボードが飾ってあってそこにポチェッティーノの名があって試合前からこれ見て感動してた。


本題の試合。電光石火の先制点が決まった時点で今日はこれで負けることはなくなったかなと個人的には楽観してた。今季のチームはそれくらいに自らのペースで試合が出来ればそうそう下手な試合はしないという安定感というかチームとしての地力があるように思う。ちなみにキックオフから先制点までブロックやスローインを除くとチャナティップがほんの数秒間キープした以外は誰にもボールを保持させないままにゴールが決まっている。この日の勝利の要因を一つ挙げるとすると「スカウティングの差」じゃないかなと思う。まず先制点のシーンで小塚がスペースランニングすることは札幌はあまり想定していなかったんじゃないかなと思う。いきなりそこに走り込まれた上に、藤本の必殺パターンのニアへの速いクロスじゃなくファーにクロスと想定外のことが続いてバタついた札幌はボールに触ることすら出来ずに先制点を許すこととなった。これはスカウティングの勝利と言って過言ではないと思う。2点目も一見シンプルなゴールに見えるけど、トリテンの怜さんの記事によれば対面の菅大輝の足が速くないという事前情報が入っていた上で「徒競走勝負」に持ち込んでいたと思って見返すとなおさらにその価値が伝わってくる。正直に言うと後半のスタートから札幌がギアを上げてきたところまでは想定内で、今日の出来なら早々にカウンターを突き刺してとっとと試合を決めきれるくらいに思ってたけど、さすがにそこまでは甘くはなかった。


昨日の試合でもう一つのポイントがさんぺーと星のスタメン起用。2人のスタメン入りでピッチ上の11人は極めて2018シーズン仕様に近い状態に戻った。それを片野坂さんは「チャレンジ」と表現していたけど、2人は十分すぎるくらいにその期待に応えた。さんぺーについては当然の出来だと思うし、とにかく早くJ1でゴールを決めてほしいと思う。そしてより成長を感じたのは星。昨季左WBとして1年間レギュラーを務めながら高山の加入でリーグ戦での出番が減り悔しい思いをしていたと思う。戦術系の記事なんかでは右利きの星が仕掛けるのはカットインばかりで「縦がない」ことはもうバレていると評されることも多かった。確かに自分もそう感じることは多々あったけど、それに反発するかのように昨日の前半10分のファーストアタックは力強く「縦に仕掛けて」CKを獲得した。もちろん星がどう感じていたかなんて知る由もないけど、久々に回ってきたスタメンのチャンスで見返してやろうという気概を込めた仕掛けのように自分には映った。これで高山薫が刺激を受けないはずがないし、ポジション争いの激化は必至。三竿の完全復活も時間の問題だろうし本当に楽しみ。



一方で札幌が淡白だったなという印象も否めなかった。後半スタートから始まった攻勢が試合終了まで続いたのはさすがだったけど、分かりやすく大分が苦労している時間帯に簡単に角度もつけずに放り込む回数が多くて、本当に助かった。小塚のポスト直撃のシュートに繋がった直前のプレーもフワッと軽くて簡単に決定機に結びつけられてて何となく淡白だなという印象は90分間続いた。前節0−4の完敗でその辺りはきっちりと上げてくるかなと思っていただけに少し拍子抜けだった。



2018シーズン仕様に戻った感のあるチームの中でもしっかりとスタメンを継続している小塚はどんどん良くなってる印象。細かい局面でのうまさは随所に見られるし、前節のようなスーパーロングパスもあるし、攻守両面で機動力の高さも見せつつあって、試合を重ねるごとに恐さを増していってる。あと期待したいのは得点に直結するプレースキック。十分に可能性はあると思ってる。



「福森対決」は直也に軍配が上がったね。



地元で燃えたか怜さんはこの日もスーパー。







チャナティップ絶対いい奴だよな。



中継にもよく映るこの幕。ちゃんと北方4島まで描いてあるんだよね。



試合前にけっこう長い時間を使ってヴィジョンで放映されてたスタジアムTVという名の番組。札幌ではおなじみの大森健作さんとお笑いコンビの「アップダウン」が進行役。対戦相手の分析もかなりしっかりとしていて質が高かった。ちなみにもうかなり前かと思うけど、地上波でちょこちょことアップダウンが出てた頃はけっこう好きだったんだよね。地元で頑張ってるようで嬉しかった。


これでリーグ戦も6試合を消化。傾向は誰でも分かるくらいに明確となった。次節の仙台は鳥栖に勝ってやっと今季初勝利を掴んだとはいえまだまだうまくいっているとは言い難い。攻撃力に優れる大分のホームに乗り込んでくれば守備的な戦術を採用してくる可能性は非常に高い。と言うよりもそう来てほしい。そしてそれに我々がどう対応するかという試合が見たい。苦労するとは思うけど、そこへの対応策を早く見つけられないと残留への道も開かれない。J2の時だけの傾向かと思ってたけど、ホームであまり腰の引けたサッカーは見せられないと攻撃的に来ることが多い(我々から見て)アウェイで勝ち点を稼ぐ傾向というのは意外にもJ1でも続いていきそうだ。




札幌はもう何回も行ってるので観光としての見所って意外となくてひたすらに食べてた。でも勝ちゲーム見て、あとはひたすらうまいもんばかり食べてるってこんな楽しいことないよね。


ジンギスカン食べて


軽く歩いたあとに豪華刺身の盛り合わせと日本酒(釧路の福司うまかった)をハシゴして




12時間後にはまた寿司ほおばってるとか自分でやったことながらもう頭おかしい。札幌駅で人気の回転寿司屋が激オシしていた「二階建てホタテ」なる狂気の握りがマジでうまかった。一階だけでも十分に肉厚なのにそれ重ねちゃってるからね。それと初めて食べた生のニシンがうまかったな。もともと光り物が大好きだけど、自分の中での青魚ランキングでいきなり上位に食い込んでくるうまさだった。


ということでただただ楽しいだけの遠征記おしまい。ルヴァンがんばろう!
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想定の範囲内の完敗(5節広島戦)

2019-03-30 22:26:05 | マッチレポート19'
ほとんどシュートも撃てずに完敗。ただ完敗だけど、想定内ではあるよね。しっかりと守備の対策をされた時に打開策が見出せなくなるという明確な課題が把握出来たことを今日は収穫としておこう。J1でまさかこんな前向きな課題と向き合えるなんて想像してなかったよ。


後半ATでまだ時間があるにも関わらず、渋い顔でベンチに腰を下ろした片野坂さんの姿が映し出された。その表情がまるで「参った」をしたような諦め顔で印象的だった。先制されてから十分に時間があったにも関わらずシュートすら撃てなければそんな顔にもなるよなと共感した。広島の前節松本戦も同様の展開で相手にボールを持たせながらも試合をコントロール出来る力はさすがJ1のチームだなという印象。ただ守備でしっかりと対策された松本戦も広島戦も負けてはいけないよなとは思う。殴り倒されるような完敗ならどうしようもないけど、松本も広島も展開によっては引き分けでOKの戦い方を選択してきている中できっちりと負けてしまうのは、やはり状況判断がまだまだ甘いと言わざるを得ない。広島が攻勢に出てきたのは90分を通してあの数分のみ。ここは耐え時というチームの共通認識が出来ていれば防げた失点だった。


前半あたりは今日は裏へのパスの精度が低いなと思ってたけど、そもそも藤本が勝負出来るようなスペースを与えてくれていなかったから裏へのパスがことごとくGKにキャッチされてたんだと思う。松本戦に続いてこれで2試合で試合中に修正が出来なかったわけで、こういう試合展開でビハインドになったら早めに藤本を諦めて狭いスペースでも仕事が出来るさんぺーとかにスイッチする方がいいと思う。もちろん中にいる選手だけで修正が出来るならそれがベストだけど、今は選手によってやれることが限られてるからもっと大胆に選手交代で流れを引き戻すべき。


代表帰りでティティパンを90分出さないことを決めていたのなら、今日のメンバー選考には疑問が残る。ビハインドになった際に前田が活きないのは松本戦で分かっていたことであり、本人も認めている。理由としては前田はポジショニングで勝負するタイプでバランスを崩してでもゴールを目指す局面では余っていることが多く、もったいないだけだ。縦方向へのパスを出さ(せ)ない、20m以上のミドルパスを出さ(せ)ない、ミドルシュートを撃たない、主な理由はこんなとこでしょう。ビハインドの局面で最も自由になれるポジションの選手があれだけ勝負出来なければ停滞するのは当然。今日は古巣との対戦という補正が期待出来ることも含めれば起用すべきは丸ちゃんだったはず。ここは片野坂さんが反省しないと。


今日の試合に限ったことじゃないんだけど、去年までと比較して6→23、29→7の2ルートのパス数が激減してると感じる。このルートって出してもその後ほとんどが→が逆になるパスが戻ってくるだけで、それ以外のシーンでも出来る限り隣の選手にとりあえず付けるという雰囲気のパスが減っているように感じる。正確なスタッツを確認したわけじゃないから印象論の域は出ないんだけど、この点は少し注意して見ていこうかなと思ってる。意図としてはより効率的に相手陣内に侵入していくために無駄なパスは出さないということなんじゃないかな。


見所のなかった試合だけど、唯一後半2分の小塚の右サイドへのロングパスはしびれた。全身に鳥肌が立つようなワクワク感を感じた。ただ逆に言うと90分間を通してあれしかなかった。だから負けた。


今日はせっかくなのでBSの中継を観た。解説の早野さんは大分に文句ばっかり言っていた。いい気持ちはしなかったものの、あれは早野さんの中でACLに出ているクラブ(広島)とJ2の2位で昇格してきたクラブ(大分)の対戦という前提がぶっ飛んでいた証拠。早野さんほどの解説慣れした人がそうなってしまうほどに、ほんの1ヶ月ほどで我々が日本サッカー界に強烈なインパクトを与えてきたということの裏返しでもある。期待していた早野さんにとってはきっと今日の大分は物足りなかったはずだ。反省すべき点は真摯に反省し、課題解決のために何が出来るかを真剣に考え、挑戦者の立場であることを常に忘れない。まだたったの5試合。我々はまだまだ成長する。こんな敗戦なんて失敗じゃない、成長するための「気付き」を与えてくれたに過ぎない。さあ、次。次に早野さんに解説してもらう時にはもっと褒めてもらえるように、もっとダジャレを言ってもらえるように。
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パスポートは有効です(4節横浜Fマリノス戦)

2019-03-17 22:26:54 | マッチレポート19'
鹿島と磐田に勝ったとはいえ、この2チームはまだうまくいってなさそうな感じのあったチーム。つけ入る隙はあったように思う。それと比較して、マリノスは今季明らかにうまくいっているチーム。開幕からのガンバ、仙台、川崎との3試合全てを観たけど、うまくいってるだけでなく魅力的なサッカーを展開していてマジで強い。「こういうチーム相手に勝ち点を取ることが出来たらホンモノなんだろうけど、まあまだ厳しいかな」っていうのが試合前の偽らざる本音だったけど、心のすみっこの方で期待している自分もいるという本当に微妙なスタンスで試合を迎えた。


蓋を開けてみればボールの保持率こそ譲ったものの、しっかりとマリノスのハイプレスを受け止めた上で裏を狙い、サイドから崩しにいくことが出来た。前半終了時点で確かな手応えがあったものの、そんな儚い手応えなんてなかったものとしてしまうような一撃をぶち込んでくるのがJ1という恐いところだということも十分に分かっていたし、今のマリノスにはそんな勢いがあると思っていた。それでも後半にゴールをこじ開けたのはオレたちだった。それも立て続けに2発。いずれも右サイドからのクロスにエースのワンタッチゴール。そしてカップ戦も含めて6試合目にして遂に無失点試合も達成。嬉しいんだよ、本当に嬉しいはずなんだけど、フワフワしていて夢を見てるような感覚を完全には拭い切れていない。


想定通りではあったけど、マリノスのハイプレスは厳しかった。いつものように最終ラインでのパス回しからリズムを作るなんて悠長なことは許してくれなかった。それでも前半のうちに右サイドで詰まり気味になった岩田が余裕を持って左サイドの広いスペースへ長めのパスを出して回避しているのを見て、あそこが見えているのなら大丈夫だと思えた。ハイプレスが厳しいのなら、それを裏返すことが出来れば裏が狙いやすいという表裏一体の面が当然のことながらあって2トップだけでなく高山が裏へ抜け出すシーンも作り出すことが出来た。勝ったことは嬉しい。ただそれよりも今のマリノスにやりたいことが通用したことの方が遥かに嬉しい。


以下はマリノス関係者の試合前コメント。

アンジェ・ポステコグルー監督
「大分はJ2で良いシーズンを過ごして、開幕からも良いパフォーマンスを見せている。決して格下のチームとは思っていない。自分たちがやるべきことをしっかりやらなければいけない。相手がどうやってきたとしても関係ない。」


天野純選手
「自分たちのサッカーで勝ちたい。オレたちはフロンターレ相手にあれだけプレッシャーをかけることが出来た。そのプレッシャーを受けた大分がどう対応するのか。相手が後手を踏んでいるように見えたらガンガン行きたい。」


藤井雅彦(マリノス番記者)
「相手は昨季のリーグチャンピオンではないし、アジアチャンピオンでもない。大分トリニータへのリスペクトを忘れるわけではなく、客観的に考えた時の実力上位はマリノスだろう。だから真っ向勝負で勝てなければ不満が残るわけだが、少しだけ目先を変えたサッカーで相手をいなせないものか。」


リスペクトとか回りくどい表現はどうでもよくて、一言で言えば「ナメてる」。監督も選手も番記者もみんなナメてんだよ。でもありがとう。その姿勢こそが我々が勝ち点3を掴めた大きな要因の一つだと思うから。時間の問題だったかもしれないけど、4節とはいえこれで3位に浮上した今日をもってさすがにバレただろうから、2週間空くタイミングも含めてこれからのチームがどう対峙してくるかが単純に楽しみになってきたよ。ナメていただいて大いに結構。残留出来ることと比較したらプライドになんて何の価値もない。昇格した瞬間が幸せの絶頂、どうせJ1なんて苦しいことしか待ってないんだろくらいに思ってたのに、まさか幸せのその先があったなんて。いつ消え去ってしまうか分からないこの幸せを今は存分に楽しんでおこう。


今から岩田智輝を絶賛します。もしかしてあるんじゃないのと本気で期待していた岩田智輝のU−22日本代表選出。残念ながら今回は選出されなかった。第1節、町田浩樹が出場機会すら掴めなかった試合で鹿島相手に躍動したのは誰だったのか。第3節、前半でいなくなった大南拓磨じゃ比較にならないくらいに躍動したのは誰だったのか。今日、その代表で10番を背負う三好康児よりもBOX to BOX(DFに使う表現ではない気がするが)で走り続けたのは誰だったのか。別に町田や大南、三好を貶めたいわけじゃなくて、今のJ1では22歳以下の選手がレギュラーを掴む、主力となる、チームを上位へ押し上げるのがどれくらい難しいかの目線合わせで登場いただいただけ。それを今の岩田智輝はやろうとしている。もう分かるだろ、つべこべ言わずに選びなさい。次に選ばなかったら、アレだぞ。しかるべきところに言うからな。片野坂さんにフラれた腹いせに愛弟子の岩田を代表に選ばないんだって言うからな。ってくらいに今日も岩田智輝が躍動した。2点目は引きの画面で見ると岩田1人だけが動いているようにみえるくらいだ。怜さんにはたいた瞬間に動き出す迷いのなさに岩田智輝の魅力が凝縮されてたプレーだったと思う。まだ時間はある。もう選ばざるを得ないところまでいったろうぜ。


遂にJ1の得点ランキングのてっぺんまでたどり着いてしまった藤本。去年を知る自分でもさすがにビックリだ。もう素晴らしいの一言だし、本当に頼もしい。ただやっぱり冷静に考えて今シーズン中の流出は現実の問題として考えておかないといけないなと思う。片野坂さん就任以降は悲しいお別れの数が本当に減ったと思う。トントンとステージアップしていることもあると思うけど、選手たちがこのサッカーで上を目指したいと思ってくれてることが最大の理由と勝手に解釈している。それでも藤本の年俸は700万だよ。サッカーという日本を代表する人気スポーツのトップカテゴリーの得点ランキング最上位の選手の年俸が700万じゃあまりにも夢がない。プレミアなんかでよく見る契約期間中に契約内容を見直すようなことが出来るのであればそうしてほしいと思うけど、我々のクラブは現状ではその部分では張り合えない。ガンバあたりから5倍くらいの年俸で引っこ抜かれてこそ夢があると思うよ、悲しいけど。そこに少しでも移籍金が発生するのならそれは有り難いことだけど。


勝って嬉しいだけじゃなく単純に見ていて楽しいサッカーになってきたというタイミングでの代表ウィーク突入は残念で仕方ない。もっともっとこのサッカーが見たいし、勢いが途切れてしまうかもしれないこともちょっと恐い。でも小手先の戦い方じゃなく、やりたいことをJ1でぶつけて見たらとりあえず4試合終わって3位になったわけだからそんな心配はしていない。それよりはパスポートが来年まで有効だったかが心配になり、とりあえず確認したら大丈夫だった。ACLばっちこいやー!



はい、調子に乗っていいの今夜までねー。
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ネガティブ要素ゼロ(ルヴァンカップGS2節名古屋戦)

2019-03-14 23:14:42 | マッチレポート19'
あえて挙げるなら伊佐の負傷くらいなものか。平日に有給使って名古屋まで行って負け試合しか観られなかった負け惜しみでも、強がりでもない。



トリテンの漢・馬場賢治のインタビューを全文貼り付けてこの試合の感想としてもいいと思うくらいに帰りの新幹線で考えていたことそのまんまを語ってくれている。確かにほとんどの選手がうまく戦えなかったという印象を持ったと思うんだけど、公式戦でこれが感じられていることの大事さを自分の経験も交えて丁寧に語ってくれているところは本当に良い。こんな貴重な機会がまだあと4試合もある。結果にこだわり続けていけばプラスアルファもあるかもしれない。本当にこんな試合ポジティブ要素しかないよ、ルヴァン獲ろうぜ!


2017シーズンの頃よくあった試合だなと思いながら観ていた。ボールを動かすことで大事なのはいつも「勇気」だと思ってるんだけど、それってつまり雰囲気でしかないし、昨日ピッチに立っていた選手たちに唯一足りなかったのは成功体験だけだったと思ってる。これも何度も言ってるけど、高木だってここ2年くらいで急激にキックの精度が上がったわけじゃなく(もちろん上がった部分もあるとは思うけど)、体得したのは「ミスしても関係ねぇ」くらいのメンタリティだと思ってる。その気持ちのゆとりが視野を広くするし、相手への威嚇にも繋がる。ミスは多かったかもしれないけど、小島も庄司も岡野も何度もチャレンジした。成功したかどうかではなく、試合に勝ったかどうかだけでなく、その姿勢がきっとこのスタイルへのフィットに繋がるはずだから、信じて継続してほしい。



初めてプレーしてる姿を生で見られたのは、島川、庄司、小島、奎汰、成豪の5人。そういう意味からもルヴァンを観に行けて良かった。島川は甲府時代に本当に嫌な選手だなと思っていたので、密かに一番期待していて、もう少し見てみたかった。大事をとったのであればいいけど、シーズンはまだ長いから無理はせずに。



奎汰も相馬とのマッチアップとか本当にいい経験になってると思うよ。ああいうところでファウルすることの恐さ、プレッシャーを感じながらボールを受けることの恐さ、全部糧にしてやれ。



楽しみにしてた庄司朋乃也。このスタイルにおいてはノリさんと比較してしまうとまだかなりの差があると思うけど、ノリさんだって最初からスッと出来たわけじゃない。CBとしての資質の高さは随所に見えたし、もっともっと伸びていってほしい選手。こういうサッカーを経験することがプレーヤーとしての幅を間違いなく広げると思う。




ちなみに高校3年生の頃の庄司朋乃也。この頃からいいCBになる空気を放ちまくってた。3種がクマガヤでセレッソ→金沢→大分。若くしていい経験積んでるし、期待しかない。



大学時代のチームメートだった相馬にニアを抜かれたのは相当悔しかったと思う。インタビューを読むと色々と考えたみたいだったけど、飛んできたシュートが見事だったと言うしかないよね、アレは。


ただ本当に読めなかったのかなと何となく違和感を感じてて、今日ふと思い出したんだけど、早稲田時代はあの位置のFKって確か岡田優希(現町田)が蹴ってたんだよ。この写真の国士舘戦でも直接FK決めてたし。だから小島は相馬があの辺から蹴るイメージをあまり持ってなかったんじゃないかな。個人的には早稲田時代は相馬よりも岡田の方がアタッカーとして面白いと思っていたので、町田でまだほとんど出場機会がないようだけど、これから突き抜けてくると思ってる。小島に話を戻すけど、後半に見せた2つのビッグセーブは本当に見事だった。ビッグセーバーが足元を身につけたら恐いもんはない。そして代表選出おめでとう。



本当に寒かった昨日のスタジアム。昼間に家を出た時は春みたいな陽気だったからナイトゲームとはいえそこまでバッチリ防寒していかなかったのに、まさかの暴風、さらにまさかの雪混じりの雨。そんな厳しいコンディションでゴール裏も集中を保つのが難しかったか伊藤のゴールが決まった瞬間ほとんどの人が気付いていなかった。2失点直後でちょっと落ちていたし、反対側のゴールだったし、決まっても選手も誰も喜ばないし、「え? え? え?」みたいな感じで面白かった。





お久しぶりの武田さん。名古屋ではリベロ型GKとして認知されてる模様。大分在籍当時は生粋のゴールライン型GKって感じだったけど、時代の流れにあわせて進化してるんだね。試合後に大分側のスタンド前を武田が通った時に軽く会釈していったんだけど、大分サポーターがあまり興味を示してなくて4日前の昌也とえらい違いだなと不思議に思った。個人的には好きなGKだったので。











ただ単純に名古屋は強かったと思う。相馬と前田直輝の両サイドとかリーグ戦でも普通にレギュラーでやれるくらいの選手だし、力の差があったことは認めざるを得ない。ただそんないまリーグで一番うまくいっているであろうクラブと1−2だよ、逆に言うとアレじゃね?そういうことじゃね?ということは胸の奥に秘めて週末のマリノス戦を楽しみに待ちたい。
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稼げるうちに稼いどこう(3節磐田戦)

2019-03-10 03:27:06 | マッチレポート19'
前節反町監督があんなにも分かりやすく片野坂トリニータの攻略法を明示してくれたのに、名波さんは完全無視。気持ちは分からんでもない。下から上がってきたばかりの大分ごときに合わせるサッカーなんてやってられっかよという気持ちは分からんでもない。でも我々が残留という目標を達成するためにJ1の強豪クラブにつけ込むとすればこの心の隙しかないと思ってる。シーズンのどこかで完璧に対策される時期が必ず来る。その頃までにセーフティーな勝ち点を積んどきたい。稼げるうちに稼いどこう。



5年ぶりのヤマハ。今のホーム側ゴール裏のスタンドが出来上がる前の旧アウェイ側の方が好きだったけど、それでもやっぱりいいスタジアムでした。このバック側の1枚スタンドは他じゃなかなかお目にかかれない素晴らしいスタンド。


鹿島戦も磐田戦もキックオフから最初はバタついてどうしても押し込まれてしまう。ただここからの立ち直りが意外と早いと思っていて、10分もすればパス回しから自分たちの間合いに引き込めるようになってる。もしかするとこれから先はキックオフからの勢いそのままに押し切られちゃうこともあるかもしれないけど、この落ち着くまでの時間をどれだけ短く出来るかが試合を優位に進めていく上で重要なのかもしれないなと思った。ただ今日の試合に限っては準備段階で完勝だったと思ってる。それはロドリゲスの起用。我々の間合いとなってからは彼は完全に迷子だった。自分がどこにいて、誰を見ればいいのか完全に迷っていた。一生懸命1人で2人を見ようとしたり、そうかと思えばWBの選手をフリーにしてくれたり、さらにまずいのは流動的にしたいという意図があったのかもしれないけど、磐田の2列目の3枚は左右が頻繁に入れ替わる。ただでさえ誰を見ればいいのか分かってないロドリゲスは左にも右にも行かなくちゃいけないから、より一層迷ってるように見えた。結果的には大南の退場に伴って交代となるわけだけど、名波さんは本音のところでは何もなくても前半のうちから代えたかったんじゃないかな。





あれだけ鹿島戦で藤本の裏抜けはケアしとかなければいけないということを印象付けたと思ってたけど、藤本はそれでも今日も裏を取った。大南の退場シーンや帰宅後観たガンバ−名古屋のハイライトの2つのオウンゴールを見ても、相手DFを背走させることの重要性がよく分かる。DFが前を向いている時はやはりDFが有利な状況だと思うんだけど、ひとたび裏返して背走させればゴールに向かってる攻撃側の方が圧倒的に有利だ。先制点もごっちゃん、藤本と続けて動き出しで勝っており、相手DFに競らせることも許さずフィニッシュまでたどり着いてる。藤本のシュートの正確さも合わせて完璧なゴールだったと言っていいと思う。



ハーフタイムが終わってロッカーアウトの際に、最後まで入念に高山に指示を出してた片野坂さん。


それを円陣の前にフクと共有する高山。ここで何が伝えられたかは分からないけど、円陣から10分後にその左サイドから決勝ゴールが生まれたことは事実。ここは非常に気になりますな。


フクはもっとフィニッシュの部分に絡んでいける選手だと思っている。松本戦の交代の理由は前への絡みの部分と書かれていて、それがもし本当だとしたら見事な一発回答でした。まだまだルーキーには負けてらんないよ。素晴らしいクロスだった!


クロスも素晴らしかったけど、藤本とごっちゃんの阿吽の呼吸も見事だった。クロスが上がる瞬間は逆の立ち位置だったのに、お互いに逆方向の斜めに動き出し、DFを混乱させマークを外した。ごっちゃんは「決めるだけ」とコメントしてたけど、それはこの秀逸な動きだしがあったこそ。先制点に負けてない完璧なゴールだった。これでごっちゃんも怜さんに続いてJ3→J2→J1ゴールを決めた選手に。次は伊佐か、さんぺーか、意外とノリさんだったりして。


一方で失点シーン。アダイウトンのシュート自体はやむを得ないと思うんだけど、川又のシュートに至る部分に問題があったと思う。はやり2〜3本スムーズにワンタッチでパスを繋がれてしまうとどうしてもペナに侵入されてしまう。アダイウトンにボールが渡ったのは偶発的だけど、ペナの中でプレーさせれば得点に繋がる偶発的な何かはやはり起こってしまう。川又にパスが入る前の段階でもう少し強く行けていればとは思うものの、完勝でお鼻がニョキニョキ伸びていきそうなところを札束でぶん殴ってへし折ってくれるところはJ1の有り難みでもあるよなと毎度思わせてくれる、鹿島も磐田も。





小塚は今日も良かった。ボールに触れないターンで相手を置き去りにするやつたまらなく好き。今日は機動力の面で藤本、ごっちゃんが目立ったけど、小塚も効いてた。パスにセンスを感じるし、組合せの中でもいいアクセントになってると感じる。







川又さんの流血現場をお掃除する高木駿さんです。


3節まで終わって勝ち点6は上出来of上出来。リーグ全体の混戦状態に便乗して暫定4位なんて位置を確保しちゃってるのも素晴らしい。そして来週はこれまでの対戦チームと全くと言っていいくらい毛色の違うマリノスとの上位対戦。明日の川崎との試合がどうなるかは分からないけど、開幕からの2試合で躍動感あふれるサッカーを展開しているマリノスとの対戦は単純に楽しみ。その前のミッドウィークにはルヴァン名古屋戦もある。いよいよ庄司が見られるかな。ルヴァンセレッソ戦での岡野が悪くなかっただけに庄司がどれくらい出来るのかけっこう楽しみにしてる。
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落ちなかった質(ルヴァンカップGS1節セレッソ戦)

2019-03-07 22:59:54 | マッチレポート19'
個人的にカップ戦が好きです。カップ戦でどれだけゴールを決めようが、どれだけ勝ち点を重ねようが、今季の最大の目標である残留に何一つ影響を及ぼすものではないけど、平日開催のみの何となくクローズドでマニアックな雰囲気、いつもとは違う選手たちの躍動なんかが見られるから好きです。このスタンスはそれこそ大分がナビスコカップを獲る前から変わっていない。J1昇格した大きなお楽しみの一つ。


昨日は遅くまで飲み会があったので、試合は今日録画で観た。リーグ戦からはガラッとメンバーが入れ替わり、ルーキーの3人が揃ってスタメンデビューしたりと難しい状況にあったとは思うけど、想像以上に片野坂さんが目指すサッカーを体現出来ていたと思う。0−1のまま終わってたとしても「やりたいことは出来たけど、やっぱりJ1の決定力はさすがだな」くらいのシーズン前にイメージしてた通りの試合だったと思うし、終始ボールを握って主体的に試合を進めていたことを考えると、決して悪い試合だったわけじゃない。にもかかわらず飛び出した終盤の2発。こりゃたまらんよ。最高だよ。


今のところリーグ戦に絡めていないメンバーたちによるこのサッカーの体現はいかに毎日のトレーニングに一本の芯が通っているかの証明だと思う。これだけガラッとメンバーが変わればサッカーの質が変わってしまうのはある程度はやむを得ないと思ってる。いわゆるAチーム、Bチーム関係なく同じ方向を向いてトレーニングに取り組めているかがこういうところに表れてくると思う。今後も昨日のメンバーが主体となってカップ戦は戦っていくことになると思うけど、単純にGS突破という明確な目標もあるし、もちろんここでアピールすることがリーグ戦での出場機会に繋がっていくわけで、「カップ戦だから」なんていう気持ちは一切捨てて、とことん勝利にこだわってほしい。だからごっちゃんのゴールが決まった直後にいつもと変わらず大喜びしている片野坂さんの姿を見て、ますます「この人は信頼すべき監督だ」という思いを強くした。


丸ちゃんが良かった。昨季も何試合か右CBに入った試合があったけど、その時の印象が吹き飛ぶくらいに昨日の丸ちゃんは良かった。右CBのファーストチョイスである岩田は走力による前への推進力で存在感を発揮してるけど、丸ちゃんの場合は最終ラインのやや斜めの位置にコントロールタワーが置かれてるようなイメージで、縦や斜めへ良質なパスを大量配給していた。多分そこまで慣れていないであろうWB起用に序盤は窮屈そうにしていた成豪だったけど、前半の途中から丸ちゃんが後ろからうまく成豪を使い出すとどんどん右サイドが活性化していった。怜&岩田の走力コンビで右サイドは鉄板とずっと思ってたけど、こういうやり方もアリだなと昨日の丸ちゃんのプレーぶりを見ていた思い直した。そして見事な同点ゴール。終盤の時間帯でも集中力高くインターセプトを狙いつつ、相手DF陣を翻弄するパス交換からのズドン。お見それいたしやした。個人的には文句なしのMOM。


その丸ちゃんにうまく使われてた成豪だけど、やっとそのプレーぶりを見ることが出来た。上でも書いたけど、やっぱりサイドでは窮屈そうにしてる印象は否めないし、最適ポジションは今のフォーメーションならシャドーなんだろうなと思う。360°の視野を確保出来るポジションでもう一度見てみたい。プレー以外の写真なんかを見てたら昌也に雰囲気が似てるなって印象だったけど、プレーしてる姿はまるで夢生。腕の振り方とかドリブルしてる姿なんかそっくり。背番号25も夢生のルーキーイヤーの番号と同じだしね。ちょっと気になりました。


小島も長谷川も奎汰もスタメンデビュー戦とは思えないくらいに堂々としてた。その影には伊佐、馬場、コテ、星あたりの前からこのサッカーを体に染み込ませてる選手たちのフォローもあったと思う。伊佐がテレビで観ていても聞こえるくらいにチームメートに対して声を出していたのは印象的だったし、停滞してる時間帯での馬場ちゃんの動き出しとかさすがの一言だったと思う。いいよいいよ、底上げだ。


たったの1試合が終わっただけだけど、今後がますます楽しみになってきた。カップ戦にはカップ戦の面白さがある。ルヴァン獲ったろうぜ!
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完敗(2節松本戦)

2019-03-02 19:03:27 | マッチレポート19'
これ以外のタイトル付けるのは無理。2試合で勝ち点3は申し分ないスタートだと思うけど、残留を争う松本に勝ち点を与えてしまったのは痛い、痛すぎる。


J2でもよく観た試合だと思うんだよ。相手に対策されてうまくいかない時に考えすぎて、サッカーの基本的なところすらも見失ってしまうような試合。サボってるわけでも、諦めてるわけでもないんだけど、考えすぎてるからシンプルに体が動かないんだよね。片野坂さんのチームになってからのここ数年ちょくちょく見てきた現象だからよく分かる。ハーフタイムにつぶやいたけど、こういう試合は残念ながら後半になっても改善しない。ハーフタイムに選手交代がなかった時点で今日は良くてスコアレスドローと腹をくくったので、まあ納得の結果。考えすぎてるから出足で負けるし、考えすぎてるから球際で勝てない。J2の時はこういう試合でも強引にドローに持っていくくらいの地力はあったんだけど、残留に向けて必死でプレッシングを磨いてきた松本にはそんなふんわりとしたものは通用しない。最後の最後まで手がかりすら見つけられなかったそんな試合。完敗。


たったの1試合だから慢心とまでは言わないけど、過信があったとは思う。「鹿島相手に出来たんだから、松本相手に出来ないわけがない」という過信は少なからず絶対にあった。シンプルに縦に仕掛けるとか、遠目からでもシュートを撃ってみるとかそういう部分が全くと言っていいほど見られなかったことに象徴されてる。そう思ってる時点で反町さんの術中にハマってるんだよ。最終ラインでパスを回してる段階で何となく自分たちのリズムでないことは選手たちは薄々分かっていたはず。ガッチリと相手の間合いに入り込んでしまって、そこに隙を見出すことが出来なかったはずなのに、それを認めようとせずに効果のないパス回しで時間を浪費し続けた。それは過信以外の何物でもない。


ただ一つ希望を探すとすれば、こういう類いの試合には連続性がないこと。前の試合が何だったんだろうかと思うくらいに次の試合で躍動することがしばしばだからこの試合を十分に反省したら、ネガティブに捉えすぎることはないと思う。もう少し頭をクリアにして試合に入るようにする等試合へのアプローチ方法に工夫をすればいいだけだと思う。唯一悔いるべきは松本に勝ち点を与えてしまったことその1点のみ。


さすがにこんな試合じゃいいとこ探しすら出来ないから個人ピックアップはなし。とりあえず高畑くん(これで一人前の選手なのでこれからくん付けはやめます)はデビューおめでとう。38番のマフラーを買った自分でさえ第2節でのJ1デビューは驚きだったよ。ただ奎汰が悪いわけじゃないんだけど、フク→奎汰の交代はよく分からなかった。もどかしい試合展開の中でもっと攻撃的なカードを持っておけばと感じてたから、この交代の真意は誰かにちゃんと聞き出してもらいたい。この不甲斐ない試合の直後にルヴァンが開幕するのはちょうどいいタイミングなんじゃないだろうか。まだまだメンバー選考はフラットな段階だ。とりあえずこの1週間で藤本を持ち上げすぎた人は廊下に立っときなさい。


先週に引き続き今週もこれからスパーズ観戦会。先週は◯→×だったから、今日は×→◯になるでしょ。さ、酒飲んで切り替えよ。まだまだシーズンは始まったばかり。
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「デジっちでは勝ってた」にしようと思ってた(1節鹿島戦)

2019-02-24 02:44:51 | マッチレポート19'
家を出る前はこんな素晴らしい結果が得られるとは正直思っていなかったので、今日の記事のタイトルは負け惜しみ気味に「デジっちでは勝ってた」にするつもりだった。ゴンさん曰く「鹿島は明るくなった」らしいけど、それでも6年ぶりのデジっちのうちが圧勝だった。まずはそれくらいでいいだろくらいに思ってた。勝ち点は取れなくてもまずは1つでもゴールが奪えれば進むべき方向性は全員で共有出来そうだくらいに考えていた。だからこの結果には本当に驚きなんですよ。信じていたとか信じていなかったとかそんなのじゃなくて率直に驚きなんですよ。



勝ったことはもちろん嬉しい。残留に向けて大きな一歩を踏み出したと思う。でもそれよりも昨シーズンまでやってきたサッカーがある程度は出せたということの方が遥かに嬉しい。「甘めーんだよ」レベルで頭ぶん殴られて終わっちゃうくらいの最悪の想定もしてただけに、昨シーズンまでの見慣れているサッカーがカシマスタジアムで鹿島アントラーズ相手にそこそこ出せてたという事実だけで今日は相当に収穫があったと言えると思う。もちろん危ないシーンもあった。でもそこはチャレンジしなければ何も始まらない。決してネガティブには捉えていない。







新加入選手でスタメンをゲットしたのはティティパン、小塚、伊藤、高山の4人。既存戦力とのバランスを考えてもちょうどいいくらいの人数配分だったんじゃないだろうか。ティティパンはほとんど話題にも上がっていなかったし、アジアカップ後の合流で時間がなかったことも考えるとまさかの先発起用だった。でも片野坂さんのファーストチョイスに応える見事な働きだったと思う。特に守→攻への局面で素早く出す縦パスがとても良かった。前半に結果的には松尾さんに引っかかってしまったパスは本当にその切り替えの速さに驚かされた。小塚はそのうまさは想定内だったけど、この苦しい展開で90分戦えてたことが嬉しい誤算だった。小塚や前田あたりは技術的には通用しても、J1ではフィジカル面がどうかなと考えていたけど、全く問題なかったね。


個人的に今日最も良い意味で裏切られたのが伊藤涼太郎。成豪や小塚、島川、阿道に比べると正直に言ってあまりプレーの印象が残ってなく、水戸の番記者さんがその流出をとても残念がっていたのくらいしか印象になかった。でも試合前のシュート練習でそのシュートのうまさにこれは期待出来ると一瞬で印象が変わった。そしてそれは試合でも発揮されてた。もちろんさんぺーもコテもこのまま黙ってるわけないだろうから、厳しいポジション争いにはなると思うけど、切磋琢磨してチームを底上げしていってほしい。



そして今シーズン大分が手に入れた左の翼、高山薫。やっぱりすごい。後半の苦しい時間帯に何度も何度もスプリントしてこちらに向かってくる様はもはや感動すら覚える。「湘南さん、本当に手放していいの?」と今日何度も思った。怜さんもそうだが、そのロングスプリントはスタジアムで見てこその選手だ。



高木駿のスタメンは固いかなと予想してたけど、2ndGKの位置はひとまず小島が確保。昨年まで大学サッカーの現場で何度も何度も見てきた選手だけに高木と一緒にアップに出てきた時は本当に不思議な感じがした。まずはこの位置を確保することがルヴァンカップのスタメンを取るための第一歩だと思うので、キョンゴンにもポープにも頑張ってほしい。







鹿島の10番安部とのマッチアップは本当に見応えがあった。そしてJ2の時と変わらずいい上がりを何度も見せた。智輝、本当に頑張れ。この1年をJ1でやり切ったら必ず日の丸が見えてくる。本当に頑張れ、そしてお前なら絶対に出来る。


狙いも決まり素晴らしい勝利だったことは疑いようもないけど、鹿島の5番のチョン・スンヒョンがお粗末だったことがこの結果に影響を及ぼしたことは否定出来ない。2週間前のいばらきサッカーフェスティバルの時は町田とチョン・スンヒョンのCBコンビだったけど、この出来ならつけこむ余地はありそうだなと思ってたけど、まさにその通りになった。さすがにあんなに軽い対応を今後のチームがしてくれるとは思えないから、その分は今日の試合では割り引いておかないととは思う。ただそうは言っても鹿島アントラーズのスタメンCBだからね。それも現在の鹿島アントラーズの監督はその鹿島で長くCBのレギュラーを張ってた大岩さんだからね。その人がチョイスしたCBなんだから、むしろキレイに裏を取った藤本や阿道をほめるべきだね。


前半は高木を中心にしたパス回しを目の前で見てたけど、やはりミスを見逃してくれないなという緊張感はJ2の時と比較して遥かに高かった。ただ選手たちは初戦という固さもそこまで見せずに本当にスムーズにJ1に馴染んでいったように感じた。ただ我々も現在堂々の4位。当然のことながら研究はされる。特に鹿島もどの高さからアタックに行くかというところで迷っていたというかチームで統一出来ていないところがあったから、そこを明確にして対策を立ててくるチームがどんどん出てくると思う。たかが1勝で何かが変わるとは思わないけど、リーグ全体の我々を見る目は変わってくると思う。



天を仰ぐ藤本。何を思う。


国歌斉唱は本当に上手でした。




2−1になってからも今日は引き分けでも御の字の姿勢は崩さなかったけど、藤本が決定的な3点目を外した時点から自分の中ではこの試合は絶対に勝たなければならないと気持ちが変わった。アレは決めてほしかった。そして今後アレが許されなくなるような試合が必ず来る。2点とも素晴らしいゴールだったけど、やっぱりアレは決めてほしい。





さんぺーも伊佐もいないと試合後のラインダンスがちょっとした罰ゲームみたいになってしまうのが残念。決して何か楽しませてほしいなんて思ってないし、一緒に歌ってくれればそれで嬉しいからね。そういう意味でも高木は真のエンターテイナー。


今日はスタジアムに着いてから初めてカシマスタジアムに来た時のことを思い出してた。2006年のGW、もう13年も前。司が突き抜けるきっかけになったのがあの日の試合だったと思う。あれから本当に色々なことがあり、そしてまた鹿島にアウェイで勝つことが出来た。諦めなければきっと何かが起こる。そうしみじみと思った。もしかすると今シーズン残留出来るかもしれない。諦めずに信じてみたいと思わせてくれた今日の勝利だった。


来週はホーム開幕戦・松本戦。こんなブログは読んでる人はまず行くんだろうけど、今のトリニータの試合を観に行かないと損するよと断言しておきますよ。そして記事のタイトルはもう決まってる。「デジっちでは勝ってた」だ。
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