朝から雨だ。暦の上では「雨水」とある。
これからは、雨がよく振る日が増える。
それも、一気に降る雨ではない。
しとしとというか、小雨ではあるが、確実に降るのだ。
そして、地中に静かに吸い込まれていく。
山や豪雪地帯では、雪が固く凍ったり、早く消雪したいときには、土を撒いたり、藁灰を撒いたりする。
そのことによって、強くなった日差しを受けて、その部分の雪(既にザラメ状になってる)が早く溶ける。豪雪地帯の農家では、苗代だけには、早く種籾を撒きたい。その年の稲の成長を順調にしたいからだ。
田圃にはまだ固く締まった雪が分厚く残っている。
そのような状態の中で種籾を撒きたい。前年のコメの籾殻を山ように積んだ中心に火種を入れて、籾殻を蒸し焼きにして(3~4日かけて)真っ黒な籾殻灰を「苗代」に振りまく。
春の強い日差しを浴び、苗代だけは早く(固く締まった)雪が溶ける。
この時期は、危険もいっぱいある。傾斜した斜面に積もった雪が地面との接触面で隙間ができる。
地面の草や小さな木はまだ土に張り付いている。その隙間が危険なのだ。そこに挟まったら、もがけば更に奥に滑り込むだけ、その場に誰もいなければ、そのまま氷と凍土の間で死ねだけだ。まさに春は危険の中にあるといっていいだろう。そういう事態を何件も聞いたり、体験して育ってきた自分。近年は当時のような豪雪はあまり聞かないが、地球温暖化の現象だろうか?。待たれる春だ。
八木山の山桜
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