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制裁発動の秒読み?

2004年12月18日 16時07分54秒 | 外交問題
日本政府は段階的制裁発動へ向けて、現在関係国と調整段階を踏んでいると思う。
ここで、各国の対応を見てみましょう。

北朝鮮
14日に「制裁発動は宣戦布告とみなす」との強硬発言。
これは中国が六カ国協議再開に向けて北朝鮮との交渉を行っており、それを材料に北朝鮮が中国に泣きついた結果であろう。中国支持を得た北朝鮮は「強気」の発言で対抗してきたのではないか。六カ国協議については「日本と同じ席にはつけない」とも。以前に書いた記事(「北朝鮮との対決」、カテゴリー:外交問題)の反応と近いかもしれない。

中国
今のところ北朝鮮問題に最も影響力がありそう。温首相は「制裁慎重論」支持、六カ国協議・核問題の懸念を14日表明している。北朝鮮の発言と歩調を合わせて(北朝鮮が合わせたのかもしれないが)発言している。制裁発動に牽制していることは間違いなく、「大人の意見」を装っている。米国の態度を見てすかさず釘を刺してきたと見るべきだろう。

米国
13、14日両日に渡り、アーミテージ副国務長官の談話が報道された。「日本の意向を支持」というも、制裁には「方法をよく検討し、慎重に」という姿勢であるようだ。現段階での制裁効果にはやや疑問という立場であり、「段階を踏んでほしい」という意向であろう。

韓国
首脳会談で拉致問題に理解を示すが、制裁には慎重姿勢。六カ国協議再開を重視ということを表明している。 北朝鮮に対しては朝鮮半島ということもあり、やや軟弱姿勢はしかたがないような気もする。

ロシア
国内問題に手一杯で、拉致問題なぞ眼中になし。国内テロ不安やユコス問題で内憂をどうにかすることが先決と言えよう。経済基盤がまだ弱く、成長を目指しているが中国に遅れをとっていることが気ががりなのであろう。極東地域の活性化を目論むのと対米関係上の意味において、六カ国協議には興味あり、と見ているがどうだろう。日本にも北朝鮮にも特別な配慮はしないと思う。


これらの状況を見てみると、制裁に積極的なところは今のところ「なし」と判断せざるを得ず、理解を示しているのが米韓のみで、いずれも本格的制裁には慎重姿勢である。

従って、現状では日本単独の制裁となり、国際協調は得られにくい状況で北朝鮮に本格的な追い込みはかけられないだろう。となると、北朝鮮とのサシ勝負となり向こうの我ままや暴挙を許すこともあり得る。日本が制裁に踏み切るには、おそらく不利な状況と言えるであろう。

現状では残された選択肢は少ししかない。
自民党案にあったように、期限付き(予告)制裁発動を正式に伝え、真実の情報提供を求める。現時点では制裁発動はしないので、相手の出方を伺うことになる。又は、日本側の捜査担当者が北朝鮮当局者とともに、提出された資料・証拠類について捜査・検証していくことを条件として提示、真実を明かせば食料支援を再開するというもの。例えば夫の採血を認めDNA鑑定ができるとかですね。でもそれを認めると今までの嘘がバレてしまうので、北朝鮮にとっては逃げ場がないということになります。北朝鮮としては嘘をつき通すか、答えないかしか方法がないので苦しいでしょう。可能性は低くなると思います。

ぎりぎりの選択としては、「怒らないから、本当のことを話しなさい」というような、交渉だろうか。子供に言う時に用いられることがあるテクニックですね。北朝鮮の今までの嘘は責めないことにするから、だから真実を明かしなさい、という交渉です。これは改心のチャンスを与えてみることのなりますが、甘い顔をすると図に乗ってまた嘘をつくかもしれません。
あるいは、相手が「本当に怒らない?」と聞いてきて、「絶対に怒らないから」と答えると、最後の答えがとんでもない場合(想像したくないが毒殺した、とかの場合)にどうするか困ってしまいます。そうなると、使えない手かもしれません。

他の措置としては・・・あまり思い浮かばないのですが、厳しさがゆるいものを選ぶ方がよいと考えると、例えば、船便で来る荷物を税関で長い期間止めるというものです。ある種嫌がらせに相当するものです。日本人は非常に真面目で勤勉なので郵便や荷物は確実性や安心度は非常に高いのですが、国によってはいつつくのか見当もつかず、受取もいつになるのかわからないような所もあるのです(そうした場合には役人にワイロが決め手のようですね)。これを真似るということですね。
日本側として仮に「検査のため税関で3ヶ月以上止める」(具体的に正確な期間は指定しない方がいいでしょう)と宣言してみて北朝鮮の反応を伺うというものです。本格的な制裁措置ではないので、国際的な反発を受けにくく、北朝鮮側にとってみれば、輸出はしてみたが荷物が留め置かれる期間が長いので、受け手には届かないことと一緒です。実質的に日本側の輸入停止が3ヶ月以上は続くのと同じような効果が得られます。これでも堪えないかもしれないですが、それならさらに制裁措置の段階をアップしていくしかないでしょう。

これでは日本国民が納得できませんかね。
W杯予選はまさに「代理戦争」の様相を呈してきました。サッカー日本代表チームは絶対「勝つ」ことが至上命題となりました。万が一ホームで負けたら、日本人の暴動が起こるかもしれませんね。