駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

学歴なんて気にしない?

2020年05月02日 | 世の中

       

 

 高須院長という人が本当に能力のある人は学歴なんか気にしないと発言している。なぜこの人の発言がネットで、取り上げられるのかよく分からないが、目立つことを言うからだろうか?。

 なぜこうした発言をするのか。どれだけのデータがあるのか。中卒や高卒で能力のある人はそう思っておりこの発言を支持されるのだろうか?。能力にもいろいろあるし、第一良くも悪くも現実の日本社会ではこれは通用しないと思う。

 Mさんは80歳の好々爺、悠々自適の生活をしておられる。Mさんは中卒で上場企業に就職された。今は中肉中背だが、入社当初は小柄でいじめられたと言う。手先が器用で特殊な才能があったようで、透かし彫りでは社内で一番になった。しかし、いつまでも平で、たいした仕事も出来ない後輩が追い抜いてゆく、堪らず四十の時に辞表を出した。そうしたら、上司から工場長までゾロゾロ現れて、お前に辞められると困る辞めないでくれ嘆願したという。机を叩いて言ってやりましたよ、中卒だと思って散々こき使っておいてなんだ。Mさんは技術を活かして独立、小さいながらも町工場を経営してきた。もう十年通っておられるが、この話を聞いたのはつい先日のことで、そういうことがあったのだと温厚そうなMさんの顔をしみじみ見てしまった。

コメント
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