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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

納得しにくい公的資金注入

2012年07月19日 | 世の中

   

 たかだか十五年前のことだが、日本に不良債権問題というのがあった。確か公的資金注入によって処理されたと記憶する。今、実質倒産の東電がある。その負債の処理に公的資金が注入される。経済音痴の私にはその絡繰りがもう一つよく理解出来ない。会社が破綻しては連鎖によって多くの人に累が及ぶので、公的資金によってそれを食い止めると云うことらしい?。公的資金とは何ぞや、分かりやすく説明して頂きたい、空から降ってくる魔法の資金ではないはず。

 22年前一億円の借金があった私は、汗水流して働き、幸い十五年で返すことが出来たが、もし3年目辺りで積み重なる疲労で頓死していれば妻子は路頭に迷っていたかもしれない(生命保険があるので、借金に追い立てられることはないはずだが)。

 夜中に電話で起こされ往診していた当院は相当公共性が高い?のに主人公の頓死で救われず、金で金を儲ける銀行や実質独占企業の東電がドジを踏んでも公的資金で低迷や破産を免れるというのはわかりにくい。少なくともその前に大銀行や東電の給与支出を上に厳しく下に柔らかく減らし、半額程度にするのが筋だと思う。超一流企業だったという既成観念は捨ててもらわねばならない。知らぬ存ぜぬ想定外と責任を回避し既得権を守ろうと動くのは無駄無理と思い知らせる必要がある。

 金こそ全てで、経済に倫理が通用しないとしたら、社会は壊れてしまう。既に壊れ始めているか。いじめは児童生徒ばかりではない。国民が卑劣な大人のいじめを見極める眼力を失えば、崩壊は止められないと思う。

 

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