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駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

地図好き

2008年07月10日 | 
 地図を見るのが好きで診療の隙間によく見ている。小説や文献と違い、患者さんが来てパッと閉じても気持ちがすぐ切り換えられるので、仕事の邪魔にならない。五分十分の空き時間をつぶすのに好都合なのだ。
 旅行も好きだが、こちらの方は海外に年一回(三泊ないし四泊)、国内に数回(一、二泊)で、遠い所にはなかなか行けない。旅費は何とかなっても、休めば休診になってしまうので、長く休みにくい。代診を頼むのは手間だし患者さんは喜ばないので、一度ヨーロッパへ行った時に頼んだきりだ。
 いつかはアフリカか南米へと思っているが、長期間休まなければならないので現役のうちには難しそうだ。引退してから元気が残っているとよいが。
 患者さんが旅行した時は必ずどんなところでしたかと聞く。80代の患者さんでペルーへ行ってきたというお婆さんが居た。「なんでまたペルーへ」。「インカだもんで」。と謎のような返事で不思議な顔をしたら「食事は食べれたよ」。と説明された。どうも心許ない。旅行はある程度若いうちに行った方がよさそうだ。
 行ってみたい所は十指に余る。実現は覚束無くても、スペインに城を建てるのは楽しいので、地図を見ながら想像をたくましくする。歴史のある場所や壮大な景色に惹かれるが、地名の響きにも魅せられる。アフリカのザンジバル ダルエスサラーム モザンビーク キンシャサなど異国情緒あふれる響きだが危なっかしそうな所でもある。ちょっと思い浮かべるだけでもコルドバ、バスク、リスボン、コーク、アバディーン、プラハ、ブダペスト、オデッサ、イスタンブール、タシケント、マドラス、ユエヤン、ウイニペグ、マナウス モンテビデオなどなど私には美しく響く地名が世界に散らばっている。
  
コメント (4)
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