玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*国が初の代執行

2024年01月04日 | 沖縄のこと

 辺野古移設工事は軟弱地盤の対策にコストばかりかかり、完成の目途さえたたない。玉城知事に代わって、国が設計変更を承認するという歴史上初めての「代執行」が12月28日に行われた。地方自治の理念に反しかねず、問題の多い手続きだ。首相がリーダーシップを発揮して問題に対応する気配はなく、国交省の手続きは例の「粛々とやる」以外のものではなかった。

 玉城知事は「沖縄の苦難の歴史に一層の苦難を加える辺野古新基地建設を直ちに断念し、問題解決に向け、沖縄県との真摯な対話を求める」と訴えた。普天間飛行場の返還は橋本首相が1994年4月、モンデール駐日米国大使との間で合意した。当初は5~7年で返還するという合意だった。しかし、これまでもこれからも長きにわたり普天間基地の危険性は放置され続ける。

 いまも続く普天間の危険性に取り組む政治家が見えてこない。つまりアメリカと交渉する気骨のある政治家がどこにもいないと言うことだ。政治の不作為でなくてなんだろう。10年周期で見ると安全保障環境はガラッと変わる可能性がある。普天間飛行場に比べて辺野古は滑走路も短い。前線基地に海兵隊を置いて大丈夫かという議論がアメリカでもあるという。

  

 辺野古はこれまでの米軍基地とは根本的に違う。日本人が初めて、自らの手で沖縄に米軍基地を造ることになる。それで歴代の知事は使用期限や軍民共用などの条件を求めてきた。日本政府はこれらをことごとく葬り去った。元防衛大学校長の五百旗頭(いおきべ)真氏はつぎのように述べる。「日本の首相以下が柔軟に修正を考え、米国に協力を求めれば、米国側が応じる可能性がある」「沖縄に支えられた安全保障ならば、政府は労をとらねばならないのに沖縄を放置している。日本の首相が米国に正面から要求する勇気を持たなければならない」

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