玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*落ち葉

2023年11月30日 | 捨て猫の独り言

 「枯れ葉」「わくら葉」は、まだ枝についている葉にも、枝から離れて下に落ちた葉にも用いる。「落ち葉」「朽ち葉」は下に落ちた葉に用いる。「朽ち葉」は、「落ち葉」「枯れ葉」が時間を経て、より古くなったものを言う。

 「光みちたあの頃、時は去りて静かに、降りつむ落葉よ、夢に夢を重ねて、ひとり生きる悲しさ、木枯らし吹きすさび、時は還らず、心に歌うは、ああシャンソン、恋の唄、暮れ行く秋の日よ、金色の枯葉散る、つかの間燃え立つ、恋に似た落葉よ」越路吹雪枯葉より。

 庭には金属光沢のように輝くピンクのネリネ、素朴な黄色のツワブキの花が咲いている。この頃になると「落ち穂拾い」ならぬ、落ち葉拾いが朝食後のひと仕事になる。道路に散乱して風に舞って隣近所に越境しては申しわけない。つでに敷地内の落ち葉も拾う。

 この時期、まず落ち始めるのは柿だ。柿の葉は大きく拾いやすい。ハナミズキの葉も大きく、これはカサカサに枯れて触るとすぐに崩れる。それより小さなクロガネモチの葉は青いまま落ちる。柿もクロガネモチも朽ちると土色に変色する。梅の落ち葉はあまり美しくない。このまま庭に放置していてもいいと思うのは、黄や赤に染まったいちばん小さなサルスベリの落ち葉たちだ。

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