玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

台所に現れた消費社会

2008年06月28日 | アトランタ便り

 彼の国の消費社会は万人の知るところ。然りであった。日本では幼子2人を持つ娘の家にしばしば出かけ、婿殿が家事を手伝っている様子が冷蔵庫の中から窺い知れ、それはそれで”マアいいか”と感じてもいたのだが、家族中で・・・となれば話は全く別である。

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 娘曰く、「メニュー通りに材料を一から買う人達ナノ。ひどい時にはそれ用の鍋までネッ!」 という習性を聞いていた私は、彼らが夫々に食材、調味料を調達し使用した結果を、その一家の台所に見たのだった。

 そんな状況下で、”余計な物は買わない主義”を通そうと念じていた娘は、日本から船便で届く家財道具の到着が、引越しの一週間後とあってアレもコレも買わずにいた。同じ思いの私も少ない道具にガマンし、ナイナイ尽くしのフライパンで、昼、日本から届いていたラーメンを作り”栄養”を考えて卵を落とした。「賞味期限なんか考えてないから、よ~く火を通してッ」 と娘は当然の注文をした。「底の浅いフライパンでどうすれば完熟が出来る?」 睡眠不足でヘトヘトになっていた私は終に「目的は達成したから帰るッ!自分でやってみれば判るわッ!自分デッ!」 となったのでした。

 

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4 コメント

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アメリカ台所事情、こんなリアリティあるレポート... (外野席)
2008-06-28 18:59:07
アメリカ台所事情、こんなリアリティあるレポートはかつてなかった。sonoeさんの合いの手コメントも興味しんしん。彼我の差の認識は日本の厨房を見つめなおすこと。続編、また続編を期待します。写真も理解を助けます。出迎えの空港でのハグはありましたか。
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郷に入れば郷に従うは原則ですから、当然やりまし... (Hug)
2008-06-29 09:36:40
郷に入れば郷に従うは原則ですから、当然やりましたよ。しかし一瞬のタメライがありましたね。弟くんの中学生に対しては。トランジットの際空港での事務的で、非能率的な対応にはゲンナリしておりましたが、一歩家庭に踏み込むとホスピタリティ・スピリットに満ち溢れその落差に驚きます。アメリカの空港の非能率さは定評のあるところで、「空港はその国の玄関口」と書かれたポスター等見かけたのは、為政者も承知しているという証左。今回の旅も日本のとりわけ東京のサイービスの徹底振りを更に認識させられました。
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アメリカの食生活、お孫さんの将来がご心配なこと... (sonoe`)
2008-06-29 12:54:52
アメリカの食生活、お孫さんの将来がご心配なことでしょう。しかし台所はお嬢さんがお母上の薫陶よろしく立派に采配なさるでしょう。アメリカにも良い食材、料理、料理法があります。 オーブン料理など、便利で美味しいものがいっぱい。えてして砂糖と醤油を使いすぎる日本の家庭料理の欠点、ご存知かしら? 賢いお嬢さん、日米の良い料理でご家族の健康を守られますよ。私は義母の台所には自分の包丁を持参、まるで日本の板前よろしく。
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そうですね。娘はいつも言ってました。全部が全部... (ねったぼ)
2008-06-29 17:35:58
そうですね。娘はいつも言ってました。全部が全部こうじゃないからねと。私も普遍化するつもりはないのですが。私が懸念するのは元々マメでなく易きに流れやすい娘の性分なのです。私が立腹したのも子守のせいにして台所に立たず、あの状況でのクッキングの困難さを気づかない、娘の無神経さだったのですから。孫の事は気にしてもセンナイですけど、親や社会からどう学ぶかと見ているしかありませんね。
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