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映画『メトロポリス』が作られてから約100年-24(「情緒」の力)

2024年02月23日 | 『メトロポリス』から約100年

前回の記事

映画『メトロポリス』が作られてから約100年-23(トランスヒューマニズム) - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

の参考に載せた2012年1月のブログ記事を読み返しました。

『情緒』は『生存を守る本能』の面も - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

先月の東京新聞を整理していたとき、一面に載っていた記事を再び読み返して、一文が頭から離れません。

“1952年、伏見康治と言う一人の物理学者の「日本でも原子力研究を準備しよう」との提言から事は始まった。日本学術会議副会長の茅誠司との共同作戦で政府への申し入れの案が練られた。

 当然に反対する学者も居て、原子力発電が一夜にして原爆に化する、との学者の意見に賛同者が相次ぎ、提案は撤回に追い込まれた。そして伏見は後年こう言った。「あれは科学的態度でない。情緒だ」”

『情緒』より『科学』が上というのが伏見氏には常識だったということですが、これは彼の限らず、多くの日本の政治家やエリート達にとっても同じことだった(今でも現在形ですね)のでしょう。

しかし、『情緒』と言うものが『科学』より本当に格下のものなのでしょうか。

彼らにとっては『情緒的』=『感情的(emotional, sentimental)』としか思えないのでしょうが、私には『情緒』は『生存を守る本能』でもあると思えます。

(後略)

2014年12月には、「「情緒」は「科学」より劣る」としなかったであろう数学者の「岡潔」、外国人の友人たちから聞いた”Sentimental Value”について書きました。

Sentimental Value、岡潔の情緒と情 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

 

2016年7月には、人から「悲しみが失われている」というデトロイトのAI学者の仮説を紹介しました。

人から「悲しみ」が失われている? - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

人から「悲しみ」が失われている:デトロイトの人工知能学者が唱える仮説 | WIRED.jp

 

2019年9月に、「「もののあはれ」が人間の本能ではないか?」と書きました。

「もののあはれ」は人間の本能-失われていく“哀”と“愛” - Various Topics 2 (goo.ne.jp)

 

2012年の記事では、「情緒に生存を守る力があるのではないか?」という疑問(仮説)を書きましたが、今は「人類を守れるのは「情緒」ではないか。」と思うようになりました。

「情緒」の真似事はできても、おそらくAIが情緒を持つことはできません。

今、人間はAIによって「情緒」を奪われようとしていませんかね?

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