Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

個人が人の命を奪うと罰せられるが、政府やIAEAには許される理由は?

2011年05月25日 | 原発・核・311

昨夜、毎日新聞のネット配信ニュースに、『福島第一原発「土壌汚染600平方キロ」推計値を報告』という記事がありました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110524-00000024-maip-soci

抜粋:

東京電力福島第1原発事故で、原子力発電環境整備機構(NUMO)の河田東海夫(とみお)フェローは24日、内閣府原子力委員会(近藤駿介委員長)の定例会で、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(86年)で居住禁止となった区域と同レベルの土壌汚染が、福島県内で約600平方キロにわたって広がっているとの推計値を報告した。河田氏は「大規模な土壌改良が不可欠だ」との見解を示した。

この記事を読む少し前に、仏リベラシオン紙の『仏の独立研究機関「福島県内でチェルノブイリ原発事故後のベラルーシに匹敵する土壌汚染」』の記事の要約(フランスねこさんの524日のブログ)を読んでいたので、上の毎日の記事を読んでもショックは少なかったのですが、

「土壌汚染より、住民のことについては何も言及されないのか?」

「こういう発表が行われたということは評価できる。(先日のWHO総会で、日本代表が「汚染はチェルノブイリより少ない」「福島原発では死者はでていない」と戯言を言っていたので、比較してそう思える。)でも、フランスの新聞で発表されたのが20日、日本は一体何をしていたのか。今回の発表ですらフランスの新聞より遅いのはなぜ?」

と思わずにはいられませんでした。

不信ついでにもう一つ言うと、今日の読売に、

「気象庁は25日、国際原子力機関(IAEA)の要請に基づき行っていた福島第一原発事故による放射性物質の拡散予測について、IAEAの要請が終了したため、予測を中止すると発表した。」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110525-00000471-yom-sci

と書いてありましたが、この時期にIAEAが要請を打ち切ったことも、気象庁がそれを受け入れたことも、腑に落ちません。

『拡散予測」は『予測』にすぎませんが、原発事故が収束したわけでもないですし。

大体、福島のチェルノブイリ並の汚染についてはフランスの独立研究機関ではなく、当事国の日本政府か、“安全な”原子力促進の為の組織IAEAが調査し発表すべきものだったと思います。まあ双方とも、いろいろ理屈はつけますが、結局は原子力の怖さや都合の悪いことに蓋をしておきたいのでしょう。

日本政府もIAEAも、個人の命には責任を持たないのでしょうか。(チェルノブイリ並なら、汚染地域が福島の一部だけとも思えません。)

私たちは自衛するしかないのかもしれませんが、自衛しきれないことが多すぎます。

本来、法が本当に人権を守るものであるなら、日本政府はもちろん、IAEA(ついでにWHOも)も訴えたいところです。

追記:先に福島を訪問したり、風評阻止キャンペーンで農作物を食べたり、晩餐会では関東、東北の食材でもてなされた中韓の首脳。

あの後なんとなく菅政権に冷たい発言をしたようでしたが、「こんなに隠蔽体質の国が太鼓判を押した食料、食べさせられて大丈夫だったのだろうか?」と心配して、そんな心配をさせた菅首相に不信感を持ったかもしれませんね。

コメント
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